サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ガラテヤ書 5章

ガラテヤの教会は、律法主義者たちの教えの悪影響を受けていました。 これまでパウロは、キリストによって任命された異邦人への使徒として(ガラテヤ1:1)、パウロ自身の個人的弁明、キリスト教の教理的教えを書き記してきました。 5章からは信仰の実践的教…

ガラテヤ書 4章

律法主義者たちは、「救われるためには割礼を受けなければならない」と言って、異邦人信者にも割礼を受けるように教えていました。 しかし、割礼は『アブラハム契約』のしるしであり、ユダヤ人たちに命じられたものです。 創世記17:9~12ーついで、神はアブラ…

モーセの律法、キリストの律法、御国の律法の区別の重要性

『十戒』を教える教会は多いと思います。 しかし、それは現在の教会時代に生きる私たちクリスチャンが守るべき命令なのでしょうか? 『律法』と呼ばれるものは、大きく分けて三つに分類されます。 (1)モーセの律法 (2)キリストの律法 (3)御国(千年…

聖書が教えるサタンの働きと神のご計画

Twitterでジョン・ラミレス著『悪魔の仮面を剥ぐ』を良本だとオススメするツイートが流れてきました。 私たちは聖書と並行してこの本を読み、悪魔について学ぶべきでしょうか? 聖書は悪魔について、私たちが知っておくべき情報を与えていないのでしょうか?…

万民祭司…って本当⁈

未だに「クリスチャンは万民祭司です」と教える教会があったり、それを鵜呑みにする信徒が多くいるので、聖書から確認したいと思います。 『万民祭司』説を唱える人たちが拠り所としている聖句は1ペテロ2:9です。 1ペテロ2:9ーしかし、あなたがたは、選ば…

ガラテヤ書 3章

キリスト・イエスによって異邦人への使徒となったパウロがこの手紙を書いた背景には、最初にガラテヤの諸教会を訪れた後に、ユダヤ主義者たちが来て「異邦人が救われるためには割礼を受けなければならない」と説いて異邦人信者たちを惑わし、パウロの使徒職…

『目には目で〜』『右の頬を打つ者には〜』〜マタイ5:38~39〜

マタイ5:38ー『目には目で。歯には歯で。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。 『目には目で。歯には歯で。』というみことばは、よく復讐の基準として誤用されています。 元のみことばは、モーセの律法の中にあります。 出エジプト記21:24ー目には…

ガラテヤ書 2章

ユダヤ教のバリバリのパリサイ派だったパウロは福音を信じ、『異邦人への使徒』としてキリストによって任命されました。 ガラテヤ1:1ー使徒となったパウローー私が使徒となったのは、人間から出たことではなく、また人間の手を通したことでもなく、イエス・…

旧約聖書を土台に新約聖書を読み解く 〜ヨハネ8:39~41〜

ヨハネの福音書8章31節からは、イエス様とユダヤ人たちの論争の様子が記されています。さらっと読み進んでしまう箇所ですが、意味を深く理解するためには旧約聖書を土台に読み解く必要があります。 30〜31節前半には『イエスがこれらのことを話しておられる…

ガラテヤ書 1章

1:1ー使徒となったパウロ――私が使徒となったのは、人間から出たことでなく、また人間の手を通したことでもなく、イエス・キリストと、キリストを死者の中からよみがえらせた父なる神によったのです―― *使徒となったパウロ…パウロは、キリスト・イエスの公生…

信じる者は救われる vs 滅びの子

『天国(神の御国)』があるなら、当然『地獄(火の池)』もあります。 黙示録21:8ーしかし、おくびょう者、不信仰の者、憎むべき者、人を殺す者、不品行の者、魔術を行う者、偶像を拝む者、すべて偽りを言う者どもの受ける分は、火と硫黄との燃える池の中に…

子ども時代のイエス

カトリック教会には、多くの聖母マリア像があり、そのほとんどが幼子イエスを抱いた優しい母の表情をしています。 しかし、私たち罪人を永遠の滅びから救い出すために十字架にかかられたのは、聖母マリアではなく、幼な子時代のイエスでもありません。 ここ…

アモス書1:1~2

アモス1:1ーテコアの牧者のひとりであったアモスのことば。これはユダの王ウジヤの時代、イスラエルの王、ヨアシュの子ヤロブアムの時代、地震の二年前に、イスラエルについて彼が見たものである。 *テコア…アモスの時代には、イスラエル王国は『北イスラエ…

遊女ラハブの信仰

モーセの律法の中の一つに「偽証をしてはならない」という戒めがあります。 出エジプト記20:16ーあなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。 申命記5:20ーあなたの隣人に対し、偽証してはならない。 カナン人の遊女ラハブは、いくらイスラエルの斥候…

テテレスタイ

神の小羊イエスは、十字架につかれた6時間の間に全部で七つのことばを発せられたことが、聖書には記されています。 osusowake.hatenablog.com その中の一つであり、六番目のことばが「完了した」(ギリシャ語:テテレスタイ)です。その意味は『負債はすべ…

あゆみ(3)

亡くなる一週間前に信仰告白をしたマスオさん。 その告白を聞いたのは、イエス様と私だけ…だから、私が彼の証しをしなければ誰も彼の信仰を知ることはできないと思い、ここに記しておくことにしました。 洗礼も間に合わなかった彼の信仰告白は主の御前で有効…

あゆみ(2)

今回は、私の教会生活についての経験を少しだけ…。 最初は正統派キリスト教と異端との区別もつかず、地元の駅で声をかけてきた金髪の綺麗な宣教師に誘われるままに足を踏み入れたのが、前回触れた『モルモン教』の教会でした。 今は、この時(何か変!)と気…

あゆみ(1)

どんな人でも、求道者の時もあれば、霊的幼な子の時があるもの…。 久しぶりのブログ更新は、これまでの『あゆみ』を記しておきたいと思います。キリストの福音を信じ、バプテスマを受けた後、私は聖書を知りたいと心から思いました。でも、周りには誰も『聖…

神様からのラブレター💌

クリスチャンの間でよく言われる『聖書は神様からのラブ♡レター』。 伝道する時にこのフレーズを使ったことがある方、現在進行形で使っている方は多いのではないでしょうか? 「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している」 確かに聖…

汚れた霊 〜マタイ12:43~45〜

聖書理解のために重要なことの一つに、文脈から意味をつかむというのがあります。 文脈を無視してみことばの一部だけを切り取って、現在の教会時代に当てはめようとすると、信仰生活が非常に苦しく辛いものになってしまいます。 また、文脈だけでなく、神の…

詩篇126篇

聖書66卷のちょうど真ん中にあるのが『詩篇』です。 旧約聖書では、創世記〜申命記までの律法の書(モーセ五書)と預言書の間にあり、律法の書と預言書を詩的にまとめた書であることから、旧約聖書全体をカバーするものとして、新約聖書にも詩篇だけはおま…

紅海を渡る『道』 〜出エジプト記14章〜

出エジプトをしたイスラエルの民が、前は紅海、後ろからはエジプト軍という絶体絶命の状況下で、モーセが持っている杖を海に差しのばすと、強い東風が吹き、海が分かれて乾いた地を渡るという出来事は、とても有名な聖書のシーンです。 しかし、その詳細を説…

神の召しと優先順位 ルカ9:57~62

聖書を読み解く時に重要なのは、時代背景です。 イエス様の十字架の死までは、たとえ福音書のキリストの教えであっても、当時のユダヤ人たちはまだモーセの律法の下で生きていました。 ですから、初臨時のキリストの教えの多くは、口伝律法ではなく、記述律…

エサウとヤコブ 〜創世記25:27~34〜

ここを読んだ多くの人は、ヤコブがエサウを欺いたと思っていると思います。 しかし、当時の背景を知ると、ただ聖書を読むだけでは理解できなかったもう一つの視点から聖書の真理が見えてきます。 創世記25:27ーこの子どもたちが成長したとき、エサウは巧みな…

神に殺されそうになったモーセ 〜出エジプト記4:19~26〜

モーセの一生は、三つの区分に分けることができます。 ①エジプトの王女の息子としての最初の40年…ロイヤルファミリーとして最高の教育を受けた。使徒7:17~22 ②ミデヤンの地で羊飼いとしての40年…エジプト〜約束の地へ神の民イスラエルを導く準備期間。使…

新しい契約の承認 〜ヘブル 9:15~22〜

旧約聖書とは、神の選びの民イスラエルに与えられた『律法と預言書』から成り立っています。 この律法とは『モーセ契約』に基づいて、イスラエルの民になり与えられた613ある律法のことであり、『十戒』だけを指すのではありません。 この旧い『モーセ契…

信仰の家の土台と建材

【信仰の家の土台】マタイ7:24~27 マタイ7:24ーだから、わたしのこれことばを聞いてそれを行う者はみな、岩の上に自分の家を建てた賢い人に比べることができます。 *わたしのこれらのことばを聞いてそれを行う者…律法学者やパリサイ人らの『口伝律法』に従…

読み込み解釈に要注意! 〜創世記4:2~5〜

聖書のある部分だけを切り出して、私的解釈した教えが横行している昨今ですが、もう一つ、聖書に書かれていないことを前後の文脈、聖書全体の教えから逸脱した勝手な『読み込み過ぎ解釈』にも気をつける必要があります。 創世記4:2ー彼女は、それからまた、…

種まきのたとえ 〜マタイ13:1~23〜

マタイ12:22~28の『ベルゼブル論争』が一つの分岐点となりました。 旧約聖書の律法が導き、預言者たちが預言していた『メシア』『女の子孫』として来られたイエスのみわざを、『悪霊のかしら=サタンのわざ』としてイエス様のメシア性を否定した当時のユダヤ…

山を動かすほどの信仰 〜マタイ17:14~21, マルコ11:22~24〜

マタイ17:14ー彼らが群衆のところに来たとき、ひとりの人がイエスのそば近くに来て、御前にひざまずいて言った。 *彼ら…イエスと三人の弟子たち、すなわち、ペテロ、ヤコブ、ヨハネ。 ヘルモン山での変貌の出来事の最中、山の麓では残された弟子たちに難題…