サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ヨハネの黙示録11章

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*『神様のご計画』の表訂正:X 五旬節/ペンテコステ 使徒1:9 →O 使徒2:1~4

 

 黙示録11:1ー測りざお…ギリシャ語:カラモス=葦。この測りざおを用いて測るのは、「神の聖所と祭壇と、またそこで礼拝している人」つまり、患難時代にエルサレムの神殿で、いけにえを捧げて礼拝しているユダヤ人たちのことです。

 

cf ゼカリヤ1:17ーもう一度叫んで言え。万軍の主はこう仰せられる。『わたしの町々には、再び良いものが散り乱れる。主は再びシオンを慰め、エルサレムを再び選ぶ。』 

 

ユダヤ人たちがエルサレムの聖所で礼拝を捧げるためには、ユダヤ人たちは再びパレスチナに帰還し、建国する必要があります。それが1948年のイスラエル建国で成就しています。アーメン。

 

さて、ユダヤ人たちが世界中から約束の地へ帰還して来ることが、「二度」あると聖書は預言しています。

①不信仰な状態での帰還、と、②信仰を持っての帰還、です。

 

《1》不信仰な状態で帰還し、神の裁き(七年間の患難時代)を受けることが目的。

cf エゼキエル20:33~38、22:17~22、ゼパニヤ2:1~2。

 

エゼキエル20:34ーわたしは、力強い手と伸ばした腕、注ぎ出る憤りをもって、あなたがたを国々の民の中から連れ出し、その散らされている国々からあなたがたを集める。

 

エゼキエル22:18ー人の子よ。イスラエルの家はわたしにとってかなかすとなった。彼らはみな、炉の中の青銅、すず、鉄、鉛であって、銀のかなかすとなった。

イスラエルの民が不信仰であることを表わしており、そのかなかすが炉の中で精錬されることが述べられています。

 

ゼパニヤ2:1~2ー恥知らずの国民よ。こぞって集まれ、集まれ。昼間、吹き散らされるもみがらのように、あなたがたがならないうちに。主の燃える怒りが、まだあなたがたを襲わないうちに。主の怒りの日が、まだあなたがたを襲わないうちに。

 

《2》信仰を持って帰還し、神の祝福(メシヤ的王国、千年王国)を受けることが目的。

cf 申命記30:1~5、イザヤ27:12~13、エゼキエル39:25~29

 

あなたの神、主は、あなたを捕われの身から帰らせ、あなたをあわれみ、あなたの神、主がそこへ散らしたすべての国々の民の中から、あなたを再び、集める。たとい、あなたが、天の果てに追いやられていても、あなたの神、主は、そこからあなたを集め、そこからあなたを連れ出す。ー申命記30:3~4。

 

申命記30:5ーあなたの神、主は、あなたの先祖たちが所有している地にあなたを連れて行き、あなたはそれを所有する。

 

イザヤ27:12~13ーその日、主はユーフラテス川からエジプトまでの穀物の穂を打ち落とされる。イスラエルの子らよ。あなたがたは、ひとりひとり拾い上げられる。その日、大きな角笛が鳴り渡り、アッシリヤの地に失われていた者や、エジプトの地に散らされていた者たちが来て、エルサレムの聖なる山で主を礼拝する。

 

エゼキエル39:27ーわたしが彼らを国々の民の間から帰らせ、彼らの敵の地から集め、多くの国々が見ている前で彼らのうちにわたしの聖なることを示すとき、

 

エルサレムに最初に神殿を建てたのは、ソロモン王です。父のダビデが材料を用意しておいてくれたので、わずか7年で建設し終えました。至聖所には契約の箱があり、神の栄光シャカイナ・グローリーが宿っていました。

 

バビロン捕囚からの帰還後にゾロバベルによって建てられた第二神殿は、規模も小さく、捕囚時に契約の箱は失われてしまったので、シャカイナ・グローリーはありませんでした。ヘロデ大王が補修工事をしたのはこの神殿です。詳しくは「南北王朝と神殿」で http://t.co/RwggjMdf7L

 

第三神殿がいつエルサレムに建設されるのかは分かりません。具体的に「いつ」とは、聖書には書かれていないからです。しかし、黙示録から分かることは、患難時代の前半の終わりには第三神殿は建って、機能していることが分かります。ーcf ダニエル9:27。

 

イスラエルでは今、第三神殿建設のための準備が静かに、しかし着実に進められているのです。金の燭台はすでに完成し、西壁の近くに最高のセキュリティのもとに置かれています。神殿礼拝に必要な物はすべて準備が整っています。あとは神殿を建てるだけというところまで来ています。http://www.youtube.com/watch?v=31ZEKpRvasE

 

黙示録11:2ー聖所の外の庭…異邦人の庭。神殿で異邦人が入れるのはここまで。七年間の患難時代のうち、42ヶ月間(3年半)異邦人は聖なる都を踏みにじるため、異邦人に与えられている「外の庭」は測ってはならないと言われています。

 

〜42ヶ月間の意味〜

①患難時代は、七年間続きます。

cf ダニエル9:27ー彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。 *一週…七年間。 翼…神殿。

 

②七年間の患難時代は、前半の3年半と後半の3年半とに分けられます。

cf ダニエル9:27ー半週の間…3年半。

*患難時代は七年間続きますが、後半の3年半の方が厳しい時代になるので、それを表現するために「大患難時代」と言われることもあります。

 

③「3年半」は、別な表現も使われています。

a)一時と二時と半時の間…黙示録12:14、ダニエル7:25、12:7。

b)四十二ヶ月…黙示録11:2、13:5。

c)千二百六十日…黙示録11:3、12:6。

 

〜第三神殿〜

大事なことなので、ここで再度「第三神殿」について確認しておきましょう!

 

黙示録から分かることは

大患難時代には「第三神殿が建っている」(厳密には、患難時代前半の終わり)ということです。

 

a) 第一神殿…ソロモンが建てたもの。

b) 第二神殿…バビロン捕囚からの帰還後に建てられたもので、AD70年に滅びました。

 

迫害により、約束の地から世界各地に離散したユダヤ人の代わりに、その地に住み着いたのが、イシュマエルの子孫であるアラブ系の人々、パレスチナ人です。彼らは神殿のあった場所に「モスク」を建てました。イスラム教の創始者モハメットが、そこから昇天したとして「聖地」と信じられているからです。

 

彼らは旧約聖書も信じていますが、解釈が違います。アブラハムがモリヤの山で「そのひとり子をささげた」のは、約束の子イサクではなく「ひとり子」の時代があった女奴隷の子、イシュマエルだとするのです。そして、そのイシュマエルの子孫として誕生したのが、モハメットだと。

 

 

あの土地は、ユダヤ人にとっては神の約束の地「カナンの地」です。アブラハム契約で約束され、土地の契約で再確認された地ですあの土地の所有権は、常にユダヤ人にあります。しかし彼らが、神が約束された範囲をすべて所有したことは、人類史上一度もありません。

 

神の選びの民であるユダヤ人が、信仰により神に従順であれば、所有面積は祝福により増えました。逆に不信仰により不従順になると、近隣諸国により土地が奪われました。その例が、アッシリヤ・バビロン捕囚であり、メシヤを拒否した不信仰によっては、AD70年のローマ軍によるエルサレム滅亡です。

 

1948年にイスラエル国家が再建されるまで、あの地に住んでいたのがパレスチナ人なのです。現在イスラム教のモスクが建っている場所は、もともとユダヤ教の「第一神殿」「第二神殿」があった地であり、そのすぐ近くには「聖墳墓教会」というキリスト教カトリックの教会が建っています。

 

一神教」を信じるユダヤ教イスラム教キリスト教カトリック)のいわゆる「聖地」でもあるわけです。

 

これらのことから、あの地で争いが耐えない理由は

①アブラハムの本妻サラの子孫(イサクーヤコブ)であるユダヤ人と、アブラハムと女奴隷ハガルの子孫(イシュマエルーモハメット)であるアラブ系の人々との「血肉の争い」

 

②あの土地に関して、神の契約に基づき所有権だけでなく「居住権」もユダヤ人にあるのか、AD70~1948年イスラエル建国まで住んでいたパレスチナ人に「居住権」があるのかという「土地争い」

 

ユダヤ教の「YHWH」、イスラム教の「アッラー」、キリスト教の「イエス」の中で、どの神さまが本物かという「まことの神争い」

の三つの論点があるわけです。

 

このような聖書的背景を抜きにして、イスラエル情勢を理解することはできないのです。

 

そして、ユダヤ人たちが神が約束された土地の面積すべてを相続するのは、彼らが信仰によって再び集められる「千年王国」の時です。1948年のイスラエル建国は、患難時代を通過するための不信仰による帰還です。聖書の預言はここまで成就していることに、信仰の目を向けられますように。

 

「第三神殿」がいつ建つのかについては、聖書は明確には語っていませんが、そのための準備は進んでいます。まるで、ソロモンが第一神殿を建てる前に、父ダビデが準備を進めていたのと同じように…雨が降る気配が全くない時に、ノアが箱舟を準備していた時と同じように、神様の「時」は確実に来ます。

 

⑵後半の大患難時代の3年半、異邦人が神殿と神殿の域を支配するようになります。

つまり、エルサレムが再び異邦人の支配下に置かれるということです。

 

イスラエル建国後、1967年以降イスラエルエルサレムを管理するようになっています。しかし、聖書預言の視点からは、それは一時的なものです。大患難時代(後半の3年半)には、異邦人が再びエルサレムを支配するようになります。

 

⑷異邦人による支配が終わるのは、キリストの地上再臨の時ー七年間の患難時代の終わりの時です。

*その時まで「異邦人の時」は続きます。

「教会時代」はキリストの空中再臨=携挙の時までです。

 

第三神殿が建設されたなら、ユダヤ人たちは以前のように、動物の犠牲を捧げるようになります。しかしそのような礼拝は、神に喜ばれるものではありません。ーcf イザヤ66:3~4。

なぜなら、永遠の贖いとして「神の小羊」である御子イエスが、すでに十字架でほふられているからです。

 

主の十字架以降、動物の犠牲は必要なくなったのです。それが、「十字架のめぐみ」なのです。

 

黙示録11:3ーふたりの証人。

荒布…悔い改めや悲しみを表わす服装。

cf ヨナ書3:5~6ーそこで、ニネベの人々は神を信じ、断食を呼びかけ、身分の高い者から低い者まで荒布を着た。このことがニネベの王の耳にはいると、彼は王座から立って、往復を脱ぎ、荒布をまとい、灰の中にすわった。

 

cf イザヤ15:3ーそのちまたでは、荒布を腰にまとい、その屋上や広場では、みな涙を流して泣きわめく。

 

①ふたりの証人は荒布を着て、1,260日(患難時代前半の3年半)の間、継続して預言します。

黙示録7章に出て来る14万4千人のユダヤ人たちの活動は、全世界におよびます。しかしこの「ふたりの証人」の活動の舞台は、エルサレムだけです。

③荒布を着ていることから、彼らが語るのは、悔い改めのメッセージであることが分かります。

 

黙示録11:4オリーブの木…オリーブ油は、燭台用の油として用いられました。 二つの燭台…ふたりの証人が、この世に対して「光」として証しをすることを表わします。

 

④ふたりの証人が、全地の主の御前にある「二本のオリーブの木」「二つの燭台」と呼ばれるのは、ゼカリヤ書の預言の成就です。

cf ゼカリヤ4:11~14ー私はまた、彼に尋ねて言った。「燭台の右左にある、この二本のオリーブの木はなんですか。」

 

私は再び尋ねて言った。「二本の金の管によって油をそそぎ出すこのオリーブの二本の枝は何ですか。」すると彼は、私にこう言った。「あなたはこれらが何か知らないのか。」私は言った。「主よ。知りません。」彼は言った。「これらは、全地の主のそばに立つ、ふたりの油そそがれた者だ。」

 

黙示録11:5ー神はこのふたりの証人に、超自然的な力を与えられ、彼らを守られます。彼らに敵対し、害を加えようとする者は、彼らの口から出る火によって滅ぼされてしまいます。

 

黙示録11:6ー⑥ふたりの証人には、彼らが預言をしている3年半の間は、雨が降らないように天を閉じる力も与えられています。また、水を血に変えたり、出エジプトの際にモーセとアロンが行なったようなあらゆる災害をもって地を打つ力を持っています。

 

これらの奇蹟は、モーセだけでなく、エリヤが行なったものと似ています。cf モーセ出エジプト7:20、8:1~12:29。 エリヤ1列王記17:1、18:41~45。

 

これらのことから、このふたりの証人を「エリヤとモーセの再来」と理解する人や「エリヤとエノクだ」と主張する人がいますが、聖書はこのふたりの証人が誰なのかは、明らかにしていません。なので、必要以上の深い詮索はしない方が良いでしょう。

 

彼らが活動するのは、患難時代前半なので、おそらく将来に誕生する「ふたりのユダヤ人」だと思われます。黙示録7章の14万4千人が、患難時代前半に異邦人伝道をするように、彼らはユダヤ人伝道をするために立てられた人たちです。

 

黙示録11:7ーふたりの証人の死。

①彼らのあかしの期間は、患難時代前半の3年半で終了します。

②彼らを殺すことが出来るのは、「底知れぬ所(アビス)から上って来る獣(=反キリスト)だけです。

底知れぬ所(アビス)…墮天使、悪霊たちの住処とされる、裁きの時まで一時的に閉じ込められる場所です。

 

そこから「上って来る獣」とあるので、反キリストは一度死んで、この時点でイエスと同じように、死からよみがえるということです。

cf ダニエル7:11ー私は、あの角が語る大きなことばの声がするので、見ているとそのとき、その獣は殺され、からだはそこなわれて、燃える火に投げ込まれるのを見た

 

cf 黙示録13:3ーその頭のうちの一つは打ち殺されたかと思われたが、その致命的な傷も直ってしまった。そこで、全地は驚いて、その獣に従い、

 

③地上の人々は、反キリストの力を目撃して驚き、反キリストを礼拝するようになります。ちょうど、復活の主を私たちが、礼拝するのと同じように。

 

黙示録11:8ーふたりの証人は反キリストに殺されました。彼らの死体は葬られることなく、都の大通りにさらされます。その都とは、エルサレムのことです。私たちの主イエスは、そこで神の小羊として、十字架に付かれました。

 

霊的な理解では、ソドムやエジプトと呼ばれる…エルサレムは、霊的に堕落した状態にあるため、こう呼ばれています。

 

黙示録11:9ーふたりの証人の死体は、三日半の間、都の大通りにさらされます。

その死体を墓に納めることを許さない…辱めを与えるため。

もろもろの民族、部族、国語、国民…世界中の人々という意味。

世界中の人々が、彼らの死体を眺めるようになる。

 

つい二十数年前までは、このような預言が成就するのは不可能だと思われていました。しかし現在はPCやスマホipadなど誰でも、いつでも、どこでもインターネットで世界中の情報を共有することができるようになりました。

 

*聖書の預言を「今」の自分の置かれている国の習慣や常識、自分の知識を基にして判断しないことです。神が約束されたことは、やがて神の時が来たら必ず成就するのです。今現在分からないことがあっても、やがてわかるようになることが、聖書には多々あります。

 

黙示録11:10ー世界中の人々は、お互いに贈り物を贈り合うほどに、彼らの死を喜びます。その理由は、ふたりの預言者(証人)が、地に住む人々を苦しめたからです。 苦しめた…原語の意味は「イライラさせた」

 

人々が預言者の言葉にイライラするのは、それが心に痛く、罪悪感にかられるからです。しかし、人々は悔い改めを逃してしまいました。

*神の働きが停滞することを喜ぶ人は、邪悪な人々なのです。逆に、神の働きに反対しない人のことを、主イエスは「味方」だと言われています。ーマルコ9:40。

 

黙示録11:11ーふたりの証人は、三日半の後、復活します。

①神から出た「いのちの息」が、彼らを復活させました。

cf 創世記2:7ーその後、神である主は、土地のちりで人を形造り、その鼻でにいのちの息を吹き込まれた。そこで、人は、生きものとなった。

 

②それを見ていた人々は非常な恐怖に襲われました。自分たちがその死を喜んだ者たちが復活したからです。

 

黙示録11:12ー③復活したふたりの証人は「ここに上れ」というてんからの大きな声を聞きました。そして、彼らは雲に乗って天に上りました。

cf 使徒1:9ーこう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。

 

黙示録11:13ー④復活したふたりの証人が天に上げられると、エルサレムに大地震が起こり、都の1/10が破壊されます。その地震により、7,000人が亡くなります。

 

⑤この地震で生き残った人々(ユダヤ人)は、恐怖に満たされて、悔い改めを始めます。つまり、この時から患難時代のユダヤ人たちは、神に対して心を開き始め、神をあがめるようになるのです。ハレルヤ!

 

cf 使徒1:8ーしかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレムユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。

*「わたしの証人」=「イエス・キリストの証人」であって「エホバの証人」のことではありません。要注意!

 

初代教会もエルサレムから始まりました。福音は、エルサレムからユダヤとサマリヤの全土…つまり、イスラエル全体→ヨーロッパ→アメリカ(一部、東方教会へ)→アジア→メシアニック・ジューたちの帰還と、大きく西回りでイスラエルに戻って来ています。そのことからも、終末が近いことが分かります。

 

復活したイエスの昇天後(正確には、その後のペンテコステから)イエスを信じる者は爆発的に増えていきました。同じようにふたりの証人の復活、昇天後、ユダヤ人のリバイバルがエルサレムから始まります。これは患難時代の最後に起こるユダヤ人の民族的救いの始まりです。cf ローマ11:14~26

 

黙示録11:14黙示録10:1〜11:14までは、挿入節です。 第二のわざわい…第五〜第七のラッパのさばきを「三つのわざわいの裁き」と言います。その「第二のわざわいの裁き」が過ぎ去った、ということです。

 

残るは、「第三のわざわいの裁き」であり、それが「第七のラッパ」によって始まります。その内容は「七つの鉢のさばき」であり、詳細は16章に書かれています。

 

黙示録11:15ー第七の御使いがラッパを吹き鳴らすとすぐに、キリストが全世界の支配者となられたことが宣言されます。これは「千年王国」の預言です。

 

黙示録を理解するには、「いつ」のことについて語られているのかを見極めることが大切です。現在も究極的には、神が全てを支配されています。と同時に、サタンも自由(神の制限はありますが)に活動しています。cf エペソ2:1~2。空中の権威を持つ支配者…サタン。

 

しかし、千年王国が始まる前にサタンは縛られて、底知れぬ所に投げ込まれます。ー黙示録20:2~3。そのため、千年王国では完全にキリストの支配のもとに置かれるのです。

 

黙示録11:16ー24人の長老たち(教会)もキリストの御前にひれ伏し、キリストを礼拝します。

 

黙示録11:17ー神の御前で自分たちの座に着いている…御座は天にあることから、教会もまた天に挙げられていることがわかります。17~18節は、天における賛美です。つまり、患難時代、教会は天に挙げられており、患難からは守られているのです。私たちはそのめぐみに預かれる者たちなのです。

 

黙示録11:18ー御怒りの日(裁きの日)が近づいていることが宣言されます。旧約聖書の預言者たちが、預言してきた「主の日」に関するすべての預言が成就する日です。神に敵対し、預言者たちを迫害してきた者たちには裁きを、神を信じ、従って来た者たちには報いを与えられる日です。

 

千年王国に入る直前、患難時代を生き残った人々の裁きにあたるのが、マタイの福音書25:31~46の羊と山羊の裁きです。すでに肉体の死を通過した信者たちは、千年王国が始まる直前に、全員、主と同じ栄光のからだで復活します。不信者たちは、千年王国が終わるまではハデスにいて復活しません。

 

黙示録11:19ーここから患難時代の後半の3年半(大患難時代)が始まります。第七のラッパは、キリストの支配を宣言すると同時に、患難時代の後半に入ったことを告げ知らせるものです。

 

天にある聖所…これを「型」として作られたのが、旧約時代の「幕屋」であり「神殿」です。天の聖所は、最高位の天使ケルブであった「ルシファー」が堕落した時、汚されてしまいました。そのため、キリストは「神の小羊」としてほふられたご自身の「血」を携えて天に上り、清められました。

 

第一神殿にあった契約の箱は、バビロン捕囚の時に失ってしまいました。しかし、天にある神の神殿の中に「契約の箱」があるのです。このことからも、神はご自身の契約を破棄されたり、忘れられたりすることはないということが分かります。神の契約は永遠に変わらないのです。ハレルヤ!

 

第七の封印は、七つのラッパの裁きがくることを知らせるものでした。cf 黙示録8章。第七のラッパは、七つの鉢の裁きが来ることを知らせています。「七つの鉢の裁き」は、患難時代の後半に起こる厳しく悲惨な裁きです。

 

なぜそのような裁きが起こるのかを説明しているのが、次の12~14章の内容です。

私たちが常に覚えていなければならないことは、どんな患難、試練がやってきても、勝利はサタン側ではなく、神にあるということです。キリストこそ「勝利の主」です。アーメン。

 

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