サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ダニエル書 7章

ダニエル書は、前半と後半の大きく二つに分けることが可能です。

1〜6章は『歴史的記述』7〜12章は『預言的記述』が中心です。

 

ダニエル2:4〜7章までは、アラム語で記載されています。

バビロンの知者たちに読み継がれ、それがメシア誕生の際『東方の博士たち』がはるばる贈り物を携えて、『ユダヤ人の王として誕生された方』に会いに来るという出来事へと続いていったのです。

 

今回の7章の出来事は、バビロンの王ベルシャツァルの元年にあたるBC553年に起こりました。これは、バビロン帝国滅亡の14年前の出来事です。ですから年代的には、4章と5章の間の出来事ということになります。

 

当時67歳のダニエルが見た四つの幻は、2章で見た『巨大な像の幻』の詳細な解説となっています。cf ダニエル2:31~35。

 

2章で幻を見たのはネブカデネザル王、7章ではダニエル。

2章で幻を解き明かしたのはダニエル、7章では天の御使い。

2章の幻は『巨大な像』ー人間の視点から見たもの、7章では『大きな獣』ー神の視点から見たもの。ともに『異邦人の四大帝国』の興亡を意味します。

 

ダニエル7:1ーダニエルに与えられた幻。

 

ダニエル7:2ー天の四方の風…全世界を支配する神の摂理的な力。大海…地中海のこと。

地中海にかき立てながら

 

ダニエル7:3ー4頭の異なる大きな獣が、海から上がってきました。

*『海』という言葉が象徴的に使われている場合は、『異邦人世界』を意味します。

ここでの海から上がって来た4頭の獣は、異邦人世界に興る四大帝国のことを意味します。

 

異なっていた…四大帝国はそれぞれことなった特徴を有しているということ。

 

ダニエル書2章のネブカデネザル王が見た夢『巨大な立像』では、

純金の頭バビロン帝国。

銀の胸と両腕…メド・ペルシャ連合帝国。

青銅の腹ともも…アレクサンドロス大王のギリシヤ帝国。

 

鉄のすねと一部鉄と一部粘度の足…第四帝国。

一般的には『ローマ帝国』を指すと言われていますが、本質は『帝国主義』です。すねが鉄のこの帝国は非常に強い国で、先の国々を粉々に打ち砕いてしまいます。

 

ダニエル7:4ー獅子のようであり、わしの翼をつけていた第一の獣…バビロン帝国の象徴。

ダニエルが見ていると、その翼は抜き取られ、日本の足で立たされて人間のようになりました。

 

ダニエル7:5ー口のきばの間に3本の肋骨がある、熊に似た第二の獣…メド・ペルシャ連合帝国の象徴。

3本の肋骨…メド・ペルシャ連合帝国によって滅ぼされたリディア(トルコ)、バビロン、エジプトのこと。

 

ダニエル7:6ー背中に四つの翼があり、四つの頭がある豹のような第三の獣…ギリシャ帝国の象徴。ここまでが最初の幻。

 

ダニエル7:7ーここから第二の幻。突然、第四の獣が現われました。

大きな鉄のきば…ダニエル書2章の『鉄の足』と同じ材質。このきばで食らって、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた…ローマ帝国が容赦なく打ち倒し、以前の文明の痕跡を残さないほど、徹底的に破壊することを示しています。

 

*この『第四の帝国』は、三つの段階を経ます。

第一段階…『統一王国』。純粋に『ローマ帝国』と呼べるのは、この段階です。

第二段階…ニ国に分裂した帝国。

第三段階…十国に分裂した帝国。これは強いもの『鉄』と弱いもの『粘土』とが混じり合った、足の指の状態です。

 

この第四の獣は先の三つの獣とは異なり、十本の角を持っていました。足の指がちょうど10本になるので、覚え易いと思います。

 

ダニエル7:8ーダニエルが見ていると、11本目の小さな角が出て来て、はじめの角のうち3本が引き抜かれてしまいました。そしてよく見ると、その小さな角には人間の目のような目があり、大きなことを言う口がありました。

 

ダニエル7:9ーここからダニエルは『天の法廷』の幻を見せられます。

年を経た方…神の永遠性を強調した表現。歴史を支配される神。

雪のように白い衣、羊の毛のような頭髪…神の聖さの強調。

 

御座は火の炎、その車輪は燃える火…火や炎は、神のさばきの象徴。

cf 詩篇97:1~3ー主は、王だ。

地は、こおどりし、多くの島々は喜べ。

雲と暗やみが酒を取り囲み、義とさばきが御座の基である。

火は御前に先立って行き

主を取り囲む敵を焼き尽くす。

 

ダニエル7:10ー幾千万の御使いたちが御前に立っていました。御使いたちは、黙示録でもそうであるように、神のさばきを実行するための『神の器』です。

 

神がさばきの座に着くと、告訴状が開かれました。

この裁きは、キリストの地上再臨後に起こります。つまり、マタイの福音書25:31~46にある『羊と山羊の裁き』=異邦人の裁きの準備となっています。

 

ダニエル7:11ー第四の獣の11番目の角が生え、その角が大きなことを語り始めた時、神の裁きが行なわれます。

第四の獣は殺され、からだが損なわれ、『燃える火』の中に投げ込まれます。

 

cf 黙示録19:20ーすると、獣は捕えられた。また、獣の前でしるしを行ない、それによって獣の刻印を受けた人々と獣の像を拝む人々とを惑わしたあのにせ預言者も、彼といっしょに捕えられた。そして、この二人は、硫黄の燃えている火の池に生きたまま投げ込まれた。

 

ダニエル7:12ーそれ以外の三つの獣に関しては、『帝国』としての力は失いますが、その影響は後の時代まで残ると言われています。

黙示録13:1~2『海から上がって来た一匹の獣』は、ダニエル書7章『第四の獣』と同じです。

 

cf 黙示録13:1~2ーまた私は見た。海から一匹の獣が上って来た。これには十本の角と七つの頭とがあった。その角には十の冠があり、その頭には神をけがす名があった。

 

私の見たその獣は、ひょうに似ており(ギリシャ帝国)、足は熊の足のようで(メド・ペルシャ連合帝国)、口はししの口のようであった(バビロン帝国)。竜(サタン)はこの獣に、自分の力と位と大きな権威とを与えた。

 

*御父がその力と権威を御子にお与えになったように、サタンも自分の力と位と権威を反キリストに与えます。

 

つまり、最初の三つの獣(=帝国)の影響が、第四の獣の中に残っているということです。しかし、突然第四の獣の国は終焉を迎えます。そして『神の国』が確立されます。

この幻は、患難の中にいる神の民を励ますために与えられたものです。

 

ダニエル7:13ー次の第四の幻は、天で起こっている出来事です。

そこには『終末時代』に何が起こるかが記されています。

人の子…『メシア』の称号。cf マタイ16:27~28、24:30、25:31。

 

メシアは『雲に乗って来られる』…cf 詩篇104:3、イザヤ書19:1、黙示録1:7。

天の雲…シャカイナ グローリー。

 

『人の子のような方(メシア)』は『年を経た方(神)』のもとに進み出ます。

 

ダニエル7:14ー父なる神は、御子イエス・キリストに『主権と光栄と国』をお与えになります。つまり、第四の帝国が裁かれた後、父なる神が子なる神に『神の国(メシア的王国=千年王国)』をお与えになるということ。

 

その結果、庶民、諸国、諸国語の者たちがことごとく、御子に仕えることになります。

その主権は永遠であり、メシア的王国はその先の『永遠の神の都エルサレム(完成された天の御国)』へと続いていくのです。

 

ダニエル7:15ー私を脅かした…天の幻を見たダニエルは動揺しました。

 

ダニエル7:16ーそこでダニエルは傍らに立つひとりの御使いに、解き明かしを求めました。すると御使いは解き明かしてくれましたが、17~18節は幻の要約の解き明かしであって、詳細ではありませんでした。

 

ダニエル7:17ー王…『国』と同じ意味。

cf ダニエル7:23ー彼はこう言った。『第四の獣は地に起こる第四の国。これは、ほかのすべての国と異なり、全土を食い尽くし、これを踏みつけ、かみ砕く。

 

ダニエル7:3では、四頭の獣は海から上がって来ましたが、ここでは『地』から起こるとあります。海…異邦人世界を表わす。地…人間的な要素を指す。

 

ダニエル7:18ーつまり、異邦人世界から起こってくる人間による四つの王国すべてが滅びで、第五の国となる『神の国』が確立されます。その国を受け継ぐのは、『いと高き聖徒たち』です。

 

*ここで注意しなくてはならないのは、『いと高き聖徒たち』とは異邦人信者(クリスチャン)を指しているのではなく、ユダヤ人(イスラエル)のことです。

 

その『第五の国(=神の国)』は永遠に続きます。

 

ダニエル7:19ーダニエルは『第四の獣』について、より詳しく知りたいと思いました。それは、他の獣とは異なっていたからです。

 

ダニエル7:20ーその獣の頭には十本の角あり、後から出て来た11本目の角によってそのうちの3本が倒されました。その角には目があり、大きなことを語る口がありました。その角は、他の角よりも大きく見えました。

 

ダニエル7:21ー聖徒たち…ユダヤ人。

ダニエルが見ていると、その角は聖徒たちに戦いを挑んで打ち勝ちました。

 

ダニエル7:22ーこの角は年を経た方が来られる時までであり、聖徒たちのために裁きが行なわれます。その裁きが終わると、聖徒たち(イスラエル)は神の国を受け継ぐようになります。

 

ダニエル7:23第四の獣一般的には『ローマ帝国』だと言われていますが、実際には『帝国主義体制』の国のことです。この国は四つの段階を踏みます。

第一段階ー統一王国…純粋に『ローマ帝国』と呼べる段階です。

 

第二段階ー世界統一政府…ダニエル書2章では『二国に分裂した帝国』でしたが、ここではそれが省略されています。(2章では『世界統一政府』の段階が省かれています。)

 

第三段階ー十国に分裂した段階。2章では鉄と粘土が混じり合った足の指として記述されていました。

 

第四段階ー『小さな角』の段階…反キリストの段階。

 

ダニエル7:24ー11番目に出て来た『小さな角』である反キリストは、先に立っていた10人の王たちのうち3人を倒します。残った七つの角(7人の王)は、反キリストの支配下におかれます。

 

cf 黙示録17:12ーあなたが見た十本の角は、十人の王たちで、彼らはまだ国を受けてはいませんが、獣とともに、一時だけ王の権威を受けます。

一時…1年。

 

cf 黙示録17:13ーこの者どもは心を一つにしており、自分たちの力と権威とをその獣に与えます。

 

ダニエル7:25ー反キリストは、①いと高き方(神)に逆らうことばを吐き、

②聖とたち(イスラエル)の民を滅ぼそうとします。

③時(イスラエルの祭り)と法則(律法)を変えようとします。

④聖徒たち(イスラエル)の民はひと時とふた時と半時(3年半)の間、患難に会います。

 

ダニエル7:26ー第四の帝国は反キリストの国ですが、神の裁きによって滅ぼされます。

 

ダニエル7:27第五の帝国は『メシア的王国』として、神の民イスラエルに与えられます。すべての主権は神の民に仕え、服従します。

 

ダニエル7:28ーダニエルは御使いのこの解き明かしを聞いて、恐怖を感じました。

ダニエルには幻の全貌が明かされていないので、まだまだ理解できていないことがたくさんありました。

 

現在、私たちには終末に関する旧約時代の預言を時系列に並べた『黙示録』が与えられています。ダニエルが見たこの幻の詳細を『黙示録』を通して知ることができる恵みの中に置かれています。難しいと敬遠せずに、これを機に学んでみませんか?

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http://osusowake.hatenablog.com/entry/2013/09/18/113403 黙示録の概要

 

cf 1ペテロ4:7ー万物の終わりが近づきました。ですから、祈りのために心を整え、身を慎みなさい。

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