サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

クリスマス(5)~ベツレヘムの羊飼いたち~

ベツレヘムは、エルサレムの南約8km程の所にあるダビデ王が生まれ育った地です。ダビデはもともと羊飼いでした。

cf 1サムエル17:12,15ーダビデはユダのベツレヘムのエフラテ人エッサイという名の人の息子であった。…略…ダビデは、サウルのところへ行ったり、帰ったりしていた。ベツレヘムの父の羊を飼うためであった。

 

その地で働く羊飼いたちは、神殿でささげられる羊の世話をする者たちでした。しかし彼らは仕事上、口伝律法を含む当時の律法を守ることや神殿の儀式にも参加することができなかったため、人々からさげすまれ、社会的には疎外された人々でした。

 

『神の小羊』である御子イエスはこの地に誕生され、『良い牧者』となられる御子の誕生が、この地の羊飼いたちに真っ先に知らされたのです。

 

ルカ2:8ー野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた…クリスマスは12/25に定められていますが、冬のベツレヘムで夜、野宿で羊の世話をするには寒過ぎます。

 

イエスの生涯は春の過越の祭りで、33年半で終えられたことから逆算すると、ちょうど秋の『仮庵の祭り』の頃誕生されたことになります。ですから、12月25日は『キリスト・イエスの誕生日ではなく、神の御子、救い主なるイエスがお生まれになったことを記念し、感謝する日』なのです。

 

AD313年のミラノの勅令により、キリスト教がローマの公認宗教となりました。そして、AD336年に当時のローマで『義の太陽の祭』として知られていた12月25日に、『義なる方』としてお生まれになった『子イエスの誕生を祝う日』として定められたのです。

 

ですから12月25日はもともとは異教の祭り事の日だったということと、イエスをキリスト(メシア)だと認めないユダヤ人たちは、現在でもクリスマスを祝うことはしません。

 

彼らはこの時期(ユダヤ暦のキスレブ月の25日から八日間)『ハヌカの祭り』を祝うのです。

ハヌカ…へブル語:宮を潔め奉献する、奉納、の意。

ハヌカの祭り…ギリシャ軍をエルサレムから追放し、神殿の宮を潔めた際、神殿の燭台のオリーブ油が一日分しか残っていなかったのに、八日間燃え続けたとされたことから、八日間、8本の枝の燭台に火を灯して祝います。

 

BC164年に、神殿から『ゼウス像』を取り去って神殿を潔め、ヘレニズム文化に対抗し、ユダヤ教の絶滅の危機を乗り越え、ユダヤ人の独立を勝ち取ったことから『ハヌカの祭り』は始まりました。(シリヤのアンティオコス・エピファネスは権力を持ってユダヤをギリシヤ化しようとして布告を発令し、律法の巻物は引き裂いて焼き捨てるように命じました。アンティオコス王の命令に従わない者は死刑に処せられました。神殿の祭壇には豚をはじめ不浄な動物が捧げられ、神殿娼婦までいました。)その記述は、旧約聖書の外典『マカベア書』にあるので異邦人にはあまり知られていません。

*このアンティオコス・エピファネスは『反キリストの型』。

 

ルカ2:9ー主の使い…御使い。天使。 

主の栄光…シャカイナグローリー。会見の幕屋とソロモンの神殿(第一神殿)にあった雲。

cf 出エジプト記40:34ーそのとき、雲は会見の天幕をおおい、主の栄光が幕屋に満ちた。

cf1列王記8:11ー祭司たちは、その雲にさえぎられ、そこに立って仕えることができなかった。主の栄光が主の宮に満ちたからである。

 

ルカ2:10ーこの民全体のためのすばらしい喜び…御子イエスの誕生はまず、神の契約の民であるユダヤに知らされました。

 

ルカ2:11『救い主』『主』…この当時、ローマ皇帝への尊敬を表わすことばとして使われていました。やがてそれが『皇帝崇拝』へとなっていきました。

 

しかし、御使いは「きょう生まれたみどりごこそ、あなたがたのための『救い主』『主キリスト』である。」と告げています。

 

ルカ2:12ー布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます…これより大きなしるしはありません。

*御子をくるんでいる布は、もともと家畜小屋としても『墓』としても使われる洞窟内に置かれていたものでした。

 

ルカ2:13ー天の軍勢(天使たち)が現われて、神を賛美して言いました。

 

ルカ2:14ーいと高き所に、栄光が…ラテン語では『グロリヤ・イン・エクセルシス』cf 賛美歌106番「荒野の果てに」

 

ルカ2:15ー御使いのお告げを受けた羊飼いたちは、すぐに行動に移しました。「さあ、ベツレヘムに行って、主が私たちに知らせてくださったこの出来事を見て来よう。」

 

cf ヤコブ1:21~22ーですから、すべての汚れやあふれる悪を捨て去り、心に植えつけられたみことばを、すなおに受け入れなさい。みことばは、あなたがたのたましいを救うことができます。

また、みことばを実行する人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者であってはいけません。

 

ルカ2:16ーみことばに従い行動した結果、彼らはイエスの母マリヤとその夫ヨセフ、そして飼葉おけで寝ておられる御子イエスを捜し当てたのです。

cf マタイ7:7b捜しなさい。そうすれば見つかります。

 

ルカ2:17ー羊飼いたちは御子イエスが飼葉おけで寝ておられるのを見た時、この幼子について御使いたちが告げたことを知らせました。

 

ルカ2:18ーマリヤとヨセフだけでなく、出産の手伝いをした人たちもまだそこにいたのかもしれません。羊飼いたちの話を聞いた人々はとても驚きました。

 

ルカ2:19ーしかしそんな中、母マリヤだけは『これらのことをすべて心に納めて、思いを巡らせていた。』とあります。

 

御使いガブリエルによる受胎告知、不妊の女と言われていた親類エリザベツの妊娠と出産、夫ヨセフに御使いが夢に現われ、自分と御子イエスを迎え入れてくれたこと…すべて神様のみわざの中の出来事だと受け止めていたことでしょう。

 

ルカ2:20ー羊飼いたちは、御使いの言ったことをその目で確認し、そのとおりだったことを知り、神をあがめ、賛美しながら帰って行きました。

 

神殿で捧げられる羊の世話しつつも、社会的に疎外された生活をしていた彼らが、御子に出会った後は、神をあがめ、賛美しながら、喜びに満たされて、羊の世話をしにもといた所に帰って行ったのです。彼らは本当の意味で、神を礼拝する喜びを知ったのです。