サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ルツ記 3章

ボアズという名前には『力がある』というという意味があります。『名は体を表す』というとおり、ボアズは裕福な資産家であり、律法に精通した人物でした。

 

ユダヤ人の伝承によると、当時ボアズは80歳、ルツ40歳だったと言われています。思っていたより年上でちょっとビックリ…!!

 

ソロモンの神殿の本道の玄関広間の前に、高さ約12m、周囲約5.3mの青銅製の柱2本を立てており、右側は『ヤキン』、左側の柱は『ボアズ』と名付けられています。

 

cf Ⅱ 歴代誌3:17ーそれから、彼はこれらの柱を本堂の前に、一つを右側に、もう一つを左側に立てた。右側の柱にヤキンという名をつけ、左側の柱にボアズという名をつけた。

 

ルツ記3章は、当時のユダヤの習慣を知らずに、日本の習慣に当てはめて読むと理解できず、誤解を招く結果となります。ですから、当時ユダヤに習慣を理解した上で、読み理解する必要があるのです。(これを『ヘブル的視点』というんだよ。)

 

ルツ記3:1ーボアズがこの時いた『麦打ち場』は、麦畑に隣接した小高い岩地に設置されることが多かったのです。打った麦を上に放り投げ、風を利用して実と殻とをふるい分けました。

 

屋外なので、収穫された麦が盗まれないように、使用人か主人が寝泊まりをしていました。

 

ルツ記3:1ー亡き息子の嫁、異邦人であるモアブの女ルツの世話になっていたナオミは、ルツの再婚相手のことを考えるようになっていました。

 

ルツ記1:8b~9で、ナオミはオルパとルツに「主があなたがたに恵みを賜わり、あなたがたが、それぞれ夫の家で平和な暮らしができるように主がしてくださいますように。」と言っていました。それがここでは、自分の責任ではないかとナオミには思えてきたのです。

 

ルツ記3:2ーナオミは親戚でもあるボアズが再婚相手として相応しいと考えていたのです。それはボアズのルツに対する並外れた親切からも分かるように、ボアズもルツのことを良く思っていることを感じ取っていたからでしょう。

 

ちょうど今夜…神様のタイミング

 

大麦の刈り入れの時期というのは、イスラエルでは七週の祭り』、つまり『ペンテコステ』の祭りが祝われる時期です。

それは後に聖霊が下り、キリストの花嫁である『教会』が誕生したことによって成就した祭りです。

 

キリストの型であるボアズに、異邦人信者の型であるルツがプロポーズをしたのが、『ちょうど今夜』ーキリストの花嫁が誕生する『ペンテコステ』の夜だったというわけです。

 

だからナオミは、ボアズがその夜、麦打ち場にいることを知っていたわけです。

 

ルツ記3:3ーからだを洗って…きよめ。

油を塗り…香油を塗る。

晴れ着をまとい…晴れ着(花嫁衣装)をまとうためには、やもめの服を脱がなくてはなりません。イスラエルでは、処女が着る物とやもめが着る物とに違いがありました

 

15節では『外套』とありますので、晴れ着姿が目立たないように外套を着て、打ち場に行ったのでしょう。ナオミもボアズの食事が終わるまでは、気づかれないようにしていなさいと助言しています。

 

ルツ記3:4ーボアズが寝るのを待って、その足のところをまくって、夜風で目が覚めるのを待つように、という指示です。

私たちは『添い寝』のイメージを持ってしまいますが、「⊥ 」の字になって寝るという意味です。

 

ルツ記3:5ーナオミの助言を聞いて、ルツはどういう思いになったでしょう?

 

3:2でナオミは、ボアズのことを『私たちの親戚』だと言っています。つまりそれは律法により、ルツにはボアズに買い戻しを要求する権利がある、ということを意味します。

 

cf 申命記25:5~10。

モーセの律法は、人が子を残さずに死んだ場合、買い戻しの権利を有する者がその妻をめとり、死んだ者の名を残すようにと命じています。(マルコ12:18~25の記述では、この律法を引用してサドカイ派がイエスに質問しています。)

 

ルツの夫マフロンは子を残さないまま、モアブの地で死んでしまいました。この律法を理解したルツは、とても謙遜に姑ナオミに答えています。「私におっしゃることはみないたします。」と。

 

ルツのこの謙遜と従順が、後に大きな祝福を生むことになるのです。このような謙遜と従順さを兼ね備えた女性が新約聖書にも出てきます。イエスの母マリヤです。

 

cf ルカ1:38ー「ほんとうに、私は主のはしためです。

どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」

 

ルツ記3:6ールツはナオミに言われたとおりのことを、すべて行ないました。

 

キリストの型である『ボアズの寝ている足元に行く』という行為は、けっして不道徳なことではありません。

 

ルツはボアズの畑で落ち穂を拾っていました。それは神の恵みを受けているということです。しかしここでは、ボアズの寝ている足元に自らを捧げているのです。

 

私たちはどうでしょう?未だに恵みだけを受け取る幼子の信仰でしょうか?それとも自らを捧げる成熟した信仰でしょうか?

私たちが霊的に日々成長することを、神様は望まれているのです。

 

cf ヤコブ1:22ーまた、みことばを実行する人になりなさい。自分を欺いて、ただ聞くだけの者であってはいけません。

 

ルツ記3:7ーボアズは『七週の祭り』の食事を終えると、積み重ねてある麦の端に行って寝ました。

気持ちがよくなると…収穫を得て、心が元気になっての意

そこへルツがそっとやって来て、ボアズの足元をまくってそこに寝ました。

 

ルツ記3:8ー裾をまくられ、夜風の冷気に目を覚ましたボアズはびっくりして飛び起きました。

 

ルツ記3:9ー暗やみの中でボアズは「あなたはだれか。」と尋ねました。その問いかけにルツは、謙遜に答えています。

 

おおい…着物の裾。へブル語:カナフ…象徴的には『神の守りと力』を意味します。

翼…出エジプト記19:4。着物の裾、または端…1サムエル24:11。上着のふさ…マタイ23:5、ルカ8:43~44。

 

あなたのおおいを広げて、はしためをおおってください。…単なる求婚のことばだけではなく、ゴエール(買い戻しの権利のある親類)であるボアズに保護を求める言葉です。

 

ナオミがルツをこの夜、ボアズの所に送ったのには理由がありました。ルツはモアブ人ですから、昼間送ったらそれだけで目立ちます。それにいくらレビラート(ラテン語:義兄弟)婚という律法に従った行為 だとはいえ、モアブ人の女ルツの求婚を断ったとしたら、ボアズにとって不名誉なことだったからです。

 

ルツ記3:10ー「主があなたを祝福されるように。」…ボアズの母ラハブも異邦人カナン人でしたから、異邦人ルツの気持ち、信仰を理解できたのでしょう。cf マタイ1:5。

 

あとからの真実…若い男性のあとを追って結婚しようとせず、イスラエルの律法に従ってレビラート婚のもとに保護を求めて来たこと。ルツの変わらぬ愛を確認したということ。

 

先の真実…故郷であるモアブの地を離れ、イスラエルの神と民を受け入れ、姑ナオミに尽くしてきたこと。cf ルツ記1:16~17、2:11

 

ルツ記3:11ー恐れてはいけません…聖書の神は常に「恐れるな。」と励ましていてくださいます。救いを失ったり、見捨てられることもありません。

 

あなたの望むことはみな、してあげましょう…ルツの求婚に応えるという約束。信仰により、買い戻しの最有力候補者がいるにも関わらず、ボアズには確信があったと思われます。

 

町の人々はみな…ルツがして来た事、イスラエルの神に対する信仰、姑ナオミに対する愛情、勤勉に落ち穂拾いをする姿勢により、町の人々がルツを認めたということ。

 

ルツ記3:12ーボアズもまたモーセの律法に従って、事を最善の方向に運ぼうとしています。ボアズよりももっと近い買い戻しの権利のある親類に話を通すことにしました。

 

ルツ記3:13ー今晩はここで過ごしなさいーこの言葉にボアズの信仰による紳士的な対応を見ますね。ボアズもまたルツと同じく、神の律法に委ねることにしています。

 

ルツ記3:14ーボアズはルツに不利な噂が立たぬよう、まだ暗いうちに起きています。

 

ルツ記3:15ーボアズはルツが着て来た外套に、大麦六杯を量って負わせました。ただ読んだだけでは、異邦人である私たちには表面的な意味しか分かりませんが、ここにはボアズからナオミに対するメッセージがあるのです。

 

ちょうど収穫期を迎えている『大麦』は、『働き』を意味します。

六杯…『六』は完全数である『七』に一つ足りません。

つまり、『働きは不完全』であり、『まだ買い戻しの権利であるレビラート婚の手続きは完了していません』というメッセージになっているのです。

これはユダヤ人だからこそ通じるメッセージです。

 

ボアズ自身は、打ち場から町へと行きました。

 

ルツ記3:16ー一方、ルツは大麦を負って、ナオミのもとへと帰って行きました。ナオミはルツの帰りを今か今かと待っていたのでしょう。帰宅したルツに「どうでしたか。」と訊いています。

 ルツはボアズがしたことをすべて姑に報告しました。

 

ルツ記3:17ーそしてボアズが託したメッセージである『大麦六杯』をナオミに見せます。

 

ルツ記3:18ユダヤ人であるナオミは、すぐにそのことに気づきました。

落ち着かない…そしてボアズの心中を察し、ルツに「どうおさまるかわかるまで待っていなさい。」と指示を出しています。

 

ルツも私たちも同じ異邦人です。

私たちはこのルツの信仰から何を学ぶでしょう?

 

マタイ6:33だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。

 

優先順位を正しく決めることができますように。