パウロはテサロニケの人々に勧告しています。
テサロニケの町は陸路と海路との貿易都市だったため、ギリシャ、ローマの異教的文化が入り込んでいました。船乗りたちや長旅の行商人たちを相手にした売春なども横行していた町でした。
そのような環境の中で、『罪』に気付くのは難しかったようです。
1テサロニケ4:1ークリスチャン生活の目的は、神の栄光を現わすこと、神に喜ばれる信仰の歩みです。
歩み…ギリシャ語:ペルパテオー。新しい出発点、新しい方向、新しい目的地とをもった歩みです。
・生まれつきのままでは、神を喜ばすことはできません。
cf 1コリント2:14ー生まれながらの人間は、神の御霊に属することを受け入れません。それらは彼には愚かなことだからです。また、それを悟ることができません。なぜなら、御霊のことは御霊によってわきまえるものだからです。
エペソ2:1~2ーあなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって、
そのころは、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊に従って、歩んでいました。
・救われた者の歩みは、もしそれが『ふさわしい』歩みであるなら、神の栄光を現わすことになるでしょう。
cf エペソ4:2bー召されたあなたがたは、その召しにふさわしく歩みなさい。
コロサイ1:10ーまた、主にかなった歩みをして、あらゆる点で主に喜ばれ、あらゆる善行のうちに実を結び、神を知る知識を増し加えられますように。
・救われた者にふさわしい歩みは、一般的に不信者の歩みとは異なります。
cf ガラテヤ5:16~17ー私は言います。御霊によって歩みなさい。そうすれば、決して肉の欲望を満足させるようなことはありません。
なぜなら、肉の願うことは御霊に逆らうからです。この二つは互いに対立していて、そのためあなたがたは、自分のしたいと思うことをすることができないのです。
1テサロニケ4:2ー主イエスによって…cf ヨハネ14:26ーしかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。
1テサロニケ4:3ー聖くなること…cf レビ記19:2ーあなたがたの神、主であるわたしが聖であるから、あなたがたも聖なる者とならなければならない。
不品行を避けるように…cf 1コリント6:18ー不品行を避けなさい。人が犯す罪はすべて、からだの外のものです。しかし、不品行を行なう者は、自分のからだに対して罪を犯すのです。
1テサロニケ4:4ー自分のからだを聖く、また尊く保ち…cf 1コリント6:19~20ーあなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まれる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたは、もはや自分自身のものではないことを、知らないのですか。
あなたがたは、代価を払って買い取られたのです。ですから自分のからだをもって、神の栄光を現わしなさい。
1テサロニケ4:5ー神を知らない異邦人…不(未)信者。
*聖書の神はもともとイスラエルを選び、イスラエルと契約を結び、イスラエルを通して異邦人を救うというご計画をお持ちでした。救いの優先順位という意味で『世界の創造主の神を知らない異邦人』という意味です。
その神であり、救い主であるキリストを信じるようになった者には、聖霊が内住されるのですから、心の聖さが行ないとなって外に現われなければなりません。
1テサロニケ4:6ーもし不品行な生活を続けるなら、神が裁かれることになります。
cf 黙示録22:15ー犬ども、魔術を行なう者、不品行の者、人殺し、偶像を拝む者、好んで偽りを行なう者はみな、外に出される。
1テサロニケ4:7ー聖潔を得させるため…これがクリスチャンが召された目的の一つです。
1テサロニケ4:8ーこの教えを拒む者がいるとしたら、それは聖霊をくださる神を拒むことになるとパウロは言っています。
私たちは『地の塩・世の光』としての務めがあるのです。
cf マタイ5:13~14ーあなたがたは、地の塩です。もし塩が塩けをなくしたら、何によって塩けをつけるのでしょう。もう何の役にも立たず、外に捨てられて、人々に踏みつけられるだけです。
あなたがたは、世界の光です。山の上にある町は隠れる事ができません。
1テサロニケ4:9ーパウロは、テサロニケの人々が愛を実践していることを褒めています。
1テサロニケ4:10ーパウロは彼らを褒め、さらに愛のうちに成長するようにと励ましています。
1テサロニケ4:11ーこの節は『キリスト者と労働との関係』について述べています。
当時、テサロニケの人々は、キリストの再臨を誤解し、日常生活を軽視していました。
その彼らに①落ち着いた生活をするように、と勧めています。
キリストは確かに再臨します。しかしその再臨はニ度あり、一度目は『携挙』と言われる『空中再臨』で、いつ起こるかはわかりません。
ですから、パウロは落ち着いた日常生活を送るようにと言っているのです。
携挙〜患難時代〜再臨〜復活
http://osusowake.hatenablog.com/entry/2014/04/10/100707
②自分の仕事に身を入れ…パウロも天幕作りの仕事をしながら、伝道していました。
cf 使徒18:3ー自分も同業者であったので、その家に住んでいっしょに仕事をした。彼らの職業は天幕作りであった。
1テサロニケ4:12ー与えられた仕事を忠実に行なうことにより、自立した生活ができるばかりか、困っている人を助けることもできるようになります。
1テサロニケ4:13ー眠った人々…肉体の死を迎えた人々のこと。
パウロがテサロニケを去ってから、亡くなった人が何人か出てきました。
他の望みのない人々…神を信じない人々は、死後の希望がありません。復活しても『燃える火と硫黄との池』に投げ込まれるのです。
1テサロニケ4:14ーイエスにあって死んだ人々には、『復活』の希望があるのです。
1テサロニケ4:15ーキリストにあって死んだ者はよみがえって、天に挙げられます。地上で生き残っている信者より優先することはありません。
『空中再臨』と『携挙』は同時に起こります。
1テサロニケ4:16ー携挙の様子。
①神のラッパが、吹き鳴らされる。
②号令がかかる。
③御使いのかしらミカエルが、号令を復唱する。
④再臨の主が天からくだって来られる。
⑤キリストにある死者がよみがえる。
1テサロニケ4:17ー⑥その時、生きているキリスト者が、たちまち雲の中に一挙に引き挙げられる。
⑦空中で主と会う。
⑧ともに天に挙げられ、天にてキリストとの結婚式と祭司としての任職式に与る。
義認・聖化・栄化〜キリストの花嫁なる教会〜
http://osusowake.hatenablog.com/entry/2013/09/13/084332 …
1テサロニケ4:18ーこのことば…キリストの再臨(携挙)。
クリスチャンは、キリストの再臨(携挙)を信じ、その希望を語る必要があるのです。
時が近づいているからです!