神殿で過越のいけにえがささげられる時間(午前9時と午後3時)にあたる、午前9時に十字架につけられ、午後3時息を引き取られた神の小羊イエス。
その6時間の間に話されたことばを時系列にすると…七つの言葉がありました。(ちなみに『七』は完全数です。)
①ルカ23:34ーそのとき、イエスはこう言われた。「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」彼らは、くじを引いて、イエスの着物を分けた。
*すべての人の救い主として来られたイエスを十字架に架けた人々へのとりなしです。
②ルカ23:43ーイエスは、彼に言われた。「まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」
*同じように十字架架けられた犯罪人に対する宣言。
*人は肉体の命がある内にキリストを信じれば、たましいの救いを得ることができるのです。良い行ないによるのではありません。
エペソ2:8~9ーあなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。
行ないによるのではありません。だれも誇ることのないためです。
③ヨハネ19:26~27ーイエスは、母と、そばに立っている愛する弟子とを見て、母に「女の方。そこに、あなたの息子がいます」と言われた。
それからその弟子に、「そこに、あなたの母がいます」と言われた。その時から、この弟子は彼女を自分の家に引き取った。
*母マリヤを神の家族に託す。信仰により神の子とされた『神の家族』を大事にするようにという教え。
母マリアにはヨセフとの間に6人(以上)の子供たちがおり、そのうち4人は男の子でしたから普通なら彼らがマリアの面倒をみるはずです。しかし実際にマリアを引き取ったのは、弟子のヨハネでした。
マタイ13:55ーこの人は大工の息子ではありませんか。彼の母親はマリヤで、彼の兄弟は、ヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではありませんか。
*イエスの異父兄弟たちは、この時点でまだ誰もイエスをメシアだとは信じていませんでした。ヤコブは後に、エルサレム教会の重要な指導者となり『ヤコブの手紙』を残しています。また、ユダも『ユダの手紙』を記しています。
④マタイ27:46ー三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と叫ばれた。これは、「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
*苦しみの絶頂。御父との霊的断絶(御子の霊的死)。
全人類の罪の身代りとなった神の小羊。
⑤ヨハネ19:28ーこの後、イエスは、すべてのことが完了したのを知って、聖書が成就するために、「わたしは渇く」と言われた。
*神との霊的関係を持たない人間は、どんなに肉的生活が満たされたとしても心は枯渇します。
マタイ4:4ーイエスは答えて言われた。「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる。』と書いてある。」cf 申命記8:3
⑥ヨハネ19:30ーイエスは、酸いぶどう酒を受けられると、「完了した」と言われた。そして、頭をたれて、霊をお渡しになった。
*完了した…ギリシャ語:テテレスタイ。「借金が返された」の意。
私たちが負うへぎ罪の負債をすべて返済してくださいました。
神の民イスラエルに与えられた613の律法をすべて守られ、律法を終わらせ、無効とされました。
⑦ルカ23:46ーイエスは大声で叫んで、言われた。「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」こう言って、息を引き取られた。
*父よ…全てのみわざを完了され、死に至るまで忠実だった御子イエスは、肉体の命を終える直前に御父との霊的関係を回復されました。
私たちもこの世の命がある内は回復可能なのです。
ですから、まだ救われていない家族がいても、希望を持って祈り、伝道し続けていきましょう!