サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

旧約聖書の歴史 〜ヨシュア記7章〜

箴言16:18ー高ぶりは破滅に先立ち、 

心の高慢は倒れに先立つ。


箴言18:16人の心の高慢は破滅に先立ち、 

謙遜は栄誉に先立つ。


アイ攻略の失敗は何だったのでしょう?

アカンの罪だけだったのか…

エリコ陥落の成功による高慢の罪もあったのか…



アカンの罪

ヨシュア記7:1ーしかしイスラエルの子らは、聖絶のもののことで不信の罪を犯し、ユダ部族のゼラフの子ザブディの子であるカルミの子アカンが、聖絶のもののいくらかを取った。そこで、主の怒りはイスラエル人に向かって燃え上がった。 

*聖絶のもの…『主の戦い』では、神の民イスラエルの敵の民、敵の所有物は主に帰すものとして滅ぼし尽くすものでした。ただし、銀、金、および青銅の器、鉄の器はすべて、主のために聖別されたものとして、主の宝物倉に持ち込まなくてはなりませんでした。ーヨシュア記6:19

そこには、人間的な同情心や物に対する執着心は許されず、主の命令に忠実であることだけが求められました。もし『聖絶』の命令に背くならば、イスラエル自身が聖絶されることになりました。

出エジプト記22:10ーただ主ひとりのほかに、ほかの神々にいけにえをささげる者は、聖絶しなければならない。

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アカンの罪は、その『聖絶のもののいくらかを取った』ことでした。

*アカン…災いをもたらす、の意。

 

アイ攻略の準備

ヨシュア記7:2~3ヨシュアはエリコから人々をベテルの東、ベテ・アベンの近くにあるアイに遣わすとき、その人々に次のように言った。「上って行って、あの地を偵察して来なさい。」そこで、人々は上って行って、アイを偵察した。

彼らはヨシュアのもとに帰って来て言った。「民を全部行かせないでください。二、三千人ぐらいを上らせて、アイを打たせるといいでしょう。彼らはわずかなのですから、民を全部やって、骨折らせるようなことはしないでください。」

*ベテルエルサレムから16km/アイからは3kmの場所

 

*彼らはわずかなのですから…アイの全人口は1万2千人

ヨシュア記8:25ーその日、打ち倒された男や女は合わせて一万二千人で、アイのすべての人々であった。

エリコ陥落に成功し、驕り高ぶりがあったのかもしれません。2、3千人くらいのイスラエルの民で十分だと、偵察から帰って来た者たちは報告しました。

 

アイ攻略の失敗

ヨシュア記7:4~5ーそこで、民のうち、およそ三千人がそこに上ったが、彼らはアイの人々の前から逃げた。

アイの人々は、彼らの中の約三十六人を打ち殺し、彼らを門の前からシェバリムまで追って、下り坂で彼らを打ったので、民の心がしなえ、水のようになった。

*下り坂でイスラエルの偵察隊が向かったエリコよりアイは1,000mほど高い位置にあり、アイの人々は高い所から攻め落としたのです。

 

*心がしなえ、水のようになった…かつてエリコの人々も、主がイスラエルの民になされたことを聞いて心がしなえて、勇気がなくなってしまいました。

ヨシュア記2:11aー私たちは、それを聞いたとき、あなたがたのために、心がしなえて、もうだれにも、勇気がなくなってしまいました。

 

ヨシュア記7:6~9ヨシュアは着物を裂き、イスラエルの長老たちといっしょに、の箱の前で、夕方まで地にひれ伏し、自分たちの頭にちりをかぶった。

ヨシュアは言った。「ああ、神、主よ。あなたはどうしてこの民にヨルダン川をあくまでも渡らせて、私たちをエモリ人の手に渡して、滅ぼそうとされるのですか。私たちは心を決めてヨルダン川の向こう側に居残ればよかったのです。

ああ、主よ。イスラエルが敵の前に背を見せた今となっては、何を申し上げることができましょう。

カナン人や、この地の住民がみな、これを聞いて、私たちを攻め囲み、私たちの名を地から断ってしまうでしょう。あなたは、あなたの大いなる御名のために何をなさろうとするのですか。」

 

自分たちの中の罪が見えないと、人は神を責めるのかもしれません💦

 

敗北の原因と神の命令

ヨシュア記7:10~15ヨシュアに仰せられた。「立て。あなたはどうしてそのようにひれ伏しているのか。

イスラエルは罪を犯した。現に、彼らは、わたしが彼らに命じたわたしの契約を破り、聖絶のものの中から取り、盗み、偽って、それを自分たちのものの中に入れさえした。

だから、イスラエル人は敵の前に立つことができず、敵に背を見せたのだ。彼らが聖絶のものとなったからである。あなたがたのうちから、その聖絶のものを一掃してしまわないなら、わたしはもはやあなたがたとともにはいない。

立て。民をきよめよ。そして言え。あなたがたは、あすのために身をきよめなさい。イスラエルの神、主がこう仰せられるからだ。『イスラエルよ。あなたのうちに、聖絶のものがある。あなたがたがその聖絶のものを、あなたがたのうちから除き去るまで、敵の前に立つことはできない。

あしたの朝、あなたがたは部族ごとに進み出なければならない。主がくじで取り分ける部族は、氏族ごとに進みいで、主が取り分ける氏族は、家族ごとに進みいで、主が取り分ける家族は、男ひとりひとり進み出なければならない。

その聖絶のものを持っている者が取り分けられたなら、その者は、所有物全部といっしょに、火で焼かれなければならない。彼が主の契約を破り、イスラエルの中で恥辱になることをしたからである。』」

 

神はご自身の契約、みことばを最後まで曲げることなく貫かれるお方です。

その神のご性質を知るとき、私たちは正しい心で神を畏れるのです。

 

*聖絶のものを、あなたがたのうちから除き去るまで…神は罪を許容することのない聖なるお方です。

 

アカンの罪の告白

ヨシュア記7:16~18ーそこで、ヨシュアは翌朝早く、イスラエルを部族ごとに進み出させた。するとユダの部族がくじで取り分けられた。

ユダの氏族を進み出させると、ゼラフ人の氏族が取られた。ゼラフ人の氏族を男ひとりひとり進み出させると、ザブディが取られた。

ザブディの家族を男ひとりひとり進み出させると、ユダの部族のゼラフの子ザブディの子カルミの子のアカンが取られた。

*くじ…どのようなものかは不明。当時のやり方。

 

くじにより部族→氏族→氏族からひとりの家族→アカンという絞り込みが行われている間、アカンはどのような思いでいたのでしょう?

良心の呵責に耐えつつ、いつ名乗り出ようかと考えつつも勇気かなかったのでしょうか?だって、所有物といっしょに火で焼かれることになるのですから…。

 

ヨシュア記7:19~21ーそこで、ヨシュアはアカンに言った。「わが子よ。イスラエルの神、主に栄光を帰し、主に告白しなさい。あなたが何をしたのか私に告げなさい。私に隠してはいけない。」

アカンはヨシュアに答えて言った。「ほんとうに、私はイスラエルの神、主に対して罪を犯しました。私は次のようなことをいたしました。

私は、分捕り物の中に、シヌアルの美しい外套一枚と、銀二百シェケルと、目方五十シェケルの金の延べ棒一本があるのを見て、欲しくなり、それらを取りました。それらは今、私の天幕の中の地に隠してあり、銀はその下にあります。」

*シヌアルの美しい外套偶像崇拝の中心地バビロンの地の美しい外套

アカンは聖絶のものの中から、シヌアルの美しい外套一枚、銀二百シェケル、五十シェケルの重さの金の延べ棒一本を取っていたのです。

 

アカンの自白だけでなく、使いたちによって確認することにより、イスラエルの民は律法に従うことになります。

申命記17:6ーふたりの証人または三人の証人の証言によって、死刑に処さなければならない。ひとりの証言で死刑にしてはならない。

 

ヨシュア記7:22~26ーそこで、ヨシュアが使いたちを遣わした。彼らは天幕に走って行った。そして、見よ、それらが彼の天幕に隠してあって、銀はその下にあった。

彼らは、それらを天幕の中から取り出して、ヨシュアと全イスラエル人のところに持って来た。彼らは、それらを主の前に置いた。

ヨシュアは全イスラエルとともに、ゼラフの子アカンと、銀や、外套、金の延べ棒、および彼の息子、娘、牛、ろば、羊、天幕、それに、彼の所有物全部を取って、アコルの谷へ連れて行った。

そこでヨシュアは言った。「なぜあなたは私たちにわざわいをもたらしたのか。主は、きょう、あなたにわざわいをもたらされる。」全イスラエルは彼を石で打ち殺し、彼らのものを火で焼き、それらに石を投げつけた。

こうして彼らは、アカンの上に、大きな、石くれの山を積み上げた。今日もそのままである。そこで、主は燃える怒りをやめられた。そういうわけで、その所の名は、アコルの谷と呼ばれた。今日もそうである。

*彼の息子、娘… 子どもは親の影響下にあるために共に聖絶されたのでしょうか?

『彼の妻』が無いのは、この時までに妻は亡くなっていたと見るべきなのでしょうか?

 

二つのみことばを思い出します。

出エジプト記20:5ーそれらを拝んではならない。それらに仕えてはならない。あなたの神、であるわたしは、ねたむ神、わたしを憎む者には、父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし、

エゼキエル書18:4ー見よ。すべてのいのちはわたしのもの。父のいのちも、子のいのちもわたしのもの。罪を犯した者は、その者が死ぬ。