サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

『使徒』と『預言者』 〜エペソ2:20〜

エペソ2:20ーあなたがたは使徒預言者という土台の上に建てられており、キリスト・イエス自身がその礎石です。

 

使徒預言者…この言葉を聞くと、聖書をある程度知っている多くの人は『使徒新約聖書』『預言者旧約聖書』というイメージを持つのではないでしょうか?

しかし、ここの『預言者』は、初代教会時代の預言者たちのことです。

 

使徒』には二つのカテゴリーがありますが、共通している条件は『キリストの復活の目撃者』であることですから、現在 キリストの復活を目撃して尚生き残っている使徒はいません。要年齢確認!!!!

時々、自分のことを「使徒◯◯」と名乗っている人がいますが、彼らはすべて『自称:使徒』であり、神が任命したわけでも、使徒の資格を有しているわけでありません。

にせ使徒です!!!!

 

十二使徒の条件】キリストの公生涯と復活・昇天の目撃者

 

使徒1:21~22ーですから、主イエスが私たちといっしょに生活された間

すなわち、ヨハネバプテスマから始まって、私たちを離れて天に上げられた日までの間、いつも私たちと行動をともにした者の中から、だれかひとりが、私たちとともにエスの復活の証人とならなければなりません。」

 

十二弟子の他にも多くの弟子たちがイエスに従っていましたが、『キリストの公生涯』と『復活・昇天の目撃者』という二つの条件を満たす弟子たちは、たった二人しかいませんでした。それがバルサマッテヤでした。

 

使徒1:23ーそこで、彼らは、バルサバと呼ばれ別名ユストというヨセフと、マッテヤとのふたりを立てた。

 

十二使徒以外の使徒の条件】復活のキリストの目撃者

 

異邦人への使徒パウロ、主の兄弟ヤコブ

1コリント9:1ー私には自由が無いのでしょうか。私は使徒では無いのでしょうか。私は私たちの主イエスを見たのではないでしょうか。あなたがたは、主にあって私の働きの実ではありませんか。

 

1コリント15:6~9ーその後、その中の大多数の者は今なお生き残っていますが、すでに眠った者もいくらかいます。

その後、キリストはヤコブに現れ、それから使徒たち全部に現れました。

そして、最後に、月足らずで生まれた者と同様な私にも、現れてくださいました。

私は使徒の中では最も小さい者であって、使徒と呼ばれる価値のない者です。なぜなら、私は神の教会を迫害したからです。

 

ガラテヤ1:1使徒となったパウローー私が使徒となったのは、人間から出たことでなく、また人間の手を通したことでもなく、イエス・キリストと、キリストを死者の中からよみがえらせた父なる神によったのですーー

 

主に、『十二使徒たち』はユダヤ人に対する使徒としての働きのため、

パウロは異邦人への使徒としての働きのために、神によって召されました。

 

ガラテヤ2:8ペテロにみわざをなして、割礼を受けた者への使徒となさった方が、私にもみわざをなして、異邦人への使徒としてくださったのです。

*割礼を受けた者ユダヤ人たち。『割礼』は『アブラハム契約』のしるし。

 

osusowake.hatenablog.com

 

預言者

旧約聖書預言者だけでなく、新約聖書の時代にも預言者たちがいたことが『使徒の働き』に記されています。

 

・執事ピリポの四人の未婚の娘たち

使徒21:8~9ー翌日そこを立って、カイザリヤに着き、*あの七人のひとりである伝道者ピリポの家にはいって、そこに滞在した。*あの七人のひとり使徒6:1~7

この人には、預言する四人の未婚の娘がいた。

 

預言者アガボ

使徒21:10ー幾日かそこに滞在していると、アガボという預言者ユダヤから下って来た。

 

・ユダとシラス

使徒15:32ユダもシラスも預言者であったので、多くのことばをもって兄弟たちを励まし、また力づけた。

 

*ユダバルサバと呼ばれる『ユダ』のこと。

使徒15:22ーそこで使徒たちと長老たち、また、全教会もともに、彼らの中から人を選んで、パウロバルナバといっしょにアンテオケへ送ることを決議した。選ばれたのは兄弟たちの中の指導者たちで、バルサバと呼ばれるユダおよびシラスであった。

 

バルサバ』と呼ばれるユダもシラスも信者たちの中で指導者であり、預言者でした。

このバルサバと呼ばれるユダは、マッテヤとともに、イスカリオテ・ユダの代わりに十二使徒の仲間入りをすべく残ったふたりのうちの一人です。

くじには外れましたが、『預言者』として主に用いられたということです。

 

イスカリオテ・ユダは、イエスの十字架前に首を吊って自殺していますから真っ先に外れますね。

他にも、十二弟子に中に『ヤコブの子ユダルカ6:16』がいました。このユダは、マタイの福音書10:3では『タダイ』の名前で記されています。

 

*シラスパウロとよく行動を共にしていた預言者

使徒16:19ー彼女の主人たちは、もうける望みがなくなったのを見て、パウロとシラスを捕らえ、役人たちに訴えるため広場へ引き立てて行った。

 

使徒16:25ー真夜中ごろ、パウロとシラスが神に祈りつつ賛美の歌を歌っていると、ほかの囚人たちも聞き入っていた。

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使徒17:4ー彼らのうちの幾人かはよくわかって、パウロとシラスに従った。またほかに、神を敬うギリシヤ人が大ぜいおり、貴婦人たちもすくなくなかった。

 

使徒17:10ー兄弟たちは、すぐさま、夜のうちにパウロとシラスをベレヤへ送り出した。ふたりはそこに着くと、ユダヤ人の会堂に入って行った。

 

ペンテコステからキリストの復活の目撃者である使徒たちが生きている間を『初代教会時代』と言います。最後の使徒ヨハネがAD95年頃に『ヨハネの黙示録』を書き、旧約時代の預言者たちには秘められていた『永遠の秩序』について啓示し、聖書66巻は完成しました。

使徒たちはこれから起こる『キリストの空中再臨=携挙』や『教会の背教』『偽教師の出現』『患難時代』『永遠の秩序』等々、現代の信者が知るべき内容をたくさん預言し、書き残してくれました。もうこれ以上の新たな預言は必要ありません。

 

御霊の賜物としての『預言者』や『使徒』を必要としたのは、初代教会時代だけです。

現在自らを『使徒』や『預言者』と称している者はみな、惑わす者であり、聖書のみことばを理解していない者たちです。私たちは彼らに惑わされないように注意しなくてはなりません。

 

パウロは異邦人への『使徒』であり、シラスは『預言者』でしたから、まさにエペソ2:20のキリストを礎石とし、使徒預言者という土台を築いたうちの二人ということになりますね。

 

そして、真の信者の集まりである『(普遍的)教会』は、礎石であるキリスト、初代教会時代の使徒預言者という土台の上に、ユダヤ人信者と異邦人信者とで建てあげていくものです。メシアニックジューだけでもなく、クリスチャンだけでもなく、両者がいっしょになって『新しいひとりの人=キリストの花嫁』となるのです。

 

パウロはこのことをエペソの教会に書き送りました。
平和を唱えながら、反ユダヤ主義の信仰など聖書的にはあり得ません。

異邦人への使徒となったパウロ十二使徒たちも、そして私たちが愛してやまないキリスト・イエスもまた『ユダヤ人』であったことを思い出してください。

もしあなた自身やあなたの教会がイスラエル人の救いを祈っていないのなら、次のみことばの意味をよく吟味し、悔い改めて(考え方を変える、の意)くださることを望みます。 

 

エペソ2:14~16キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、

ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。敵意とは、さまざまの規定から成り立っている戒めの律法なのです。このことは、二つのものをご自身において新しいひとりの人に造り上げて、平和を実現するためであり、

また、両者を一つのからだとして、十字架によって神と和解させるためなのです。敵意は十字架によって葬り去られました。

 

*二つのもの…ユダヤ人と異邦人

 

*敵意…『十戒』を含むモーセの律法。イエスはその律法を廃棄された方だと、パウロは教えています。


*新しいひとりの人…イエスをメシアだと信じるユダヤ人信者と異邦人信者。その両者の間に平和を実現すべく、また、神と罪人との和解のために主は十字架にかかられました。

 

神と罪人、ユダヤ人と異邦人とを分けていた『律法』という敵意は、十字架により完全に葬り去られたとパウロは記しています。

ということは、今でもモーセの律法の一部を守るように教える者は、異邦人の使徒となったパウロの教えに背いているのです。

間違った人による教えに従うのか、キリストによって使徒として召されたパウロの教えに従うのか、私たちの信仰が試されていますね。

 

こブログを読まれた方々が、聖書のみことばであるパウロの教えに従うことができますよう、主の御名によって祈ります。アーメン✝️