サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ダニエル書 12章

ダニエル12:1ーその時…ダニエル11:40~45ー『終わりの時=七年間の患難時代』のこと。

 

患難時代の目的は三つあります。

①邪悪な行為とそれを行なう者たちを一掃するため。

イザヤ13:9ー見よ。主の日が来る。残酷な日だ

憤りと燃える怒りをもって、

地を荒れすたらせ、

罪人たちをそこから根絶やしにする。

 

②世界規模のリバイバルを来らせるため。

マタイ24:14この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます。

 

③聖なる民であるイスラエルの民の頑なさを壊すため。

ダニエル12:7bー「それは、ひと時とふた時と半時である。聖なる民の勢力を打ち砕くことが終わったとき、これらすべてのことが成就する。」

 

教会時代のイエスをメシアとして信じる者たちが携挙され、患難時代の初めに生きているユダヤ人のうち、神の裁きによって2/3が滅ぼされます。残りの1/3が、エドム人の地ボツラに逃れます。

 

ゼカリヤ13:8~9ー全地はこうなる。ー主の御告げ。ー

その三分の二は断たれ、死に絶え、

三分の一がそこに残る。

わたしは、その三分の一を火の中に入れ、

銀を練るように彼らを練り、

金をためすように彼らをためす。

彼らはわたしの名を呼び、

わたしは彼らに答える。

わたしは「これはわたしの民。」と言い、

彼らは「主は私の神。」と言う。

 

そこに反キリストの軍勢が、ユダヤ人を撲滅しようと押し寄せて来ます。その時、大いなる君、ミカエルが立ち上がります。

 

大いなる君、ミカエル…イスラエル守護天使

立ち上がる…軍事用語。サタンと反キリストに対して戦いを挑むということ。

 

イスラエルという国が始まって以来、かつてなかったほどの苦難の時となるのです。

エレミヤ30:7ーああ。

その日は大いなる日。比べるものもない日だ。

それはヤコブにも苦難の時だ。

しかし彼はそれから救われる。

 

携挙に与れなかった者たちにとって、患難時代は苦しみの時となります。その中でも特にイスラエルの民にとっては二倍の苦しみを味わう時となります。神の選び、契約の民として多くが期待されていたためです。

 

イザヤ40:1~2ー「慰めよ。慰めよ。わたしの民を。」と

あなたがたの神は仰せられる。

エルサレムに優しく語りかけよ。

これに呼びかけよ。

その労苦は終わり、その咎は償われた。そのすべての罪に引き替え、

二倍のものを主の手から受けたと。

 

あの書…いのちの書。イスラエルの残りの者1/3は、『いのちの書』に名が記された人たちです。

黙示録20:15ーいのちの書に名のしるされていない者はみな、この火の池に投げ込まれた。

 

この出来事は新約聖書では、マタイ24:15~28、黙示録12:7~12に詳細が記されています。最終的な勝利は神にあることを覚えましょう。

 

ダニエル12:2永遠のいのち…旧約聖書の中で登場するのは、ここが初めて。

 

この聖句だけを見ると、信者の復活と未信者の復活が同時に起こるような印象を受けますが、黙示録20章で復活のタイミングについてもう少し詳しく書かれています。

 

黙示録20:4ーまた私は、多くの座を見た。彼らはその上にすわった。そしてさばきを行なう権威が彼らに与えられた。また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。

 

黙示録20:5ーそのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。これが第一の復活である。

 

信者だけが復活すると思っている方も多いかもしれませんが、聖書は『神にはえこひいきなどはないからです。』ーローマ2:11ーと言っています。

【復活の順序】

初穂であるキリスト1コリント15:23。

教会時代のキリストにある死者1テサロニケ4:16。

空中再臨の時に生き残っているキリスト者1テサロニケ4:17。

④患難時代の二人の証人…黙示録11:11~12。

⑥旧約時代の義人たち…ダニエル12:1~2、イザヤ26:19、1コリント15:52。

⑦患難時代の殉教者たち…黙示録20:4。

〜ここまでが『第一の復活』で、神様から栄誉と祝福を受けるためのものです。〜

 

『第二の復活』の復活は、神様から裁きを受けるためのものです。〜

反キリストの復活黙示録13:3。これは患難時代の中間に起こります。

神とキリストを信じなかった者たち黙示録20:5、20:13~14。

千年間の間を経て、千年王国の後に起こります。

 

*どちらの復活に与るかは、キリストの十字架の購いと復活をを受け入れるかどうかにかかっています。

箴言8:35~36ーなぜなら、わたしを見いだす者は、

いのちを見いだし、

主から恵みをいただくからだ。

わたしを見失う者は自分自身をそこない、

わたしを憎む者はみな、死を愛する。

 

ダニエル12:4ーこの書…ダニエル書10~12章の内容。特にダニエル10:1~12:3の内容。

封じておけ…書き記して、それを保存するようにという命令です。イザヤ29:11、エレミヤ32:14~15。

 

多くの者は知識を増そうと探り回ろう…多くの者が理解しようと試みますが、ダニエル書の預言を理解することはあり得ません。

アモス8:12ー彼らは海から海へとさまよい歩き、

北から東へと、

主のことばを捜し求めて、行き巡る。

しかしこれを見いだせない。

 

ダニエル書のこの預言の成就は、まだまだ先のことなので、時間的、内容的なギャップがあるため理解することができないため、封じておくようにと命じられているのです。

 

患難時代になって初めてイスラエルの民は、この内容を理解し、励ましを得るのです。

ヨハネの黙示録は、旧約聖書のあちこちに散りばめられた患難時代の預言を、時系列にまとめたものです。

 

ダニエルには『封じておけ』と命じられましたが、ヨハネには黙示録の内容を『封じてはいけない』と命じられました。

黙示録22:10ーこの書の預言のことばを封じてはいけない。

時が近づいているからである。

  

聖霊が聖書のみことばを理解させてくださるのです。

1コリント2:11bー神のみこころのことは、神の御霊のほかにはだれも知りません。

1コリント2:14ー生まれながらの人間は、神の御霊に属することを受け入れません。それらは彼には愚かなことだからです。また、それを悟ることができません。なぜなら、御霊のことは御霊によってわきまえるものだからです。

 

ダニエル12:5ーふたりの人…ふたりの天使のこと。

川…ユーフラテス川のこと。

ふたりの天使がユーフラテス川の両側に、このことの証人として立っていました。 

 

 ダニエル12:6ーダニエルは皮の水の上に立っている、亜麻布を着た天使(10~12章の預言をダニエルに伝えたのと同じ天使)に尋ねました。

 

不思議なこと…ダニエル11:36~12:4で、ダニエルに伝えられた『反キリスト』と『患難時代』に関する預言の内容。

 

いつになって終わるのですか…ダニエルは自分の同胞イスラエルにふりかかる患難の期間を知りたかったのです。 

 

 ダニエル12:7ーその天使は両手を天に上げ、神を指して誓いました。通常、片手を上げて誓いますが、ここで両手を上げているのは厳粛さを強調するためだと考えられます。

 

 ひと時とふた時と半時…ひと時=1年。ふた時=2年。半時=半年。つまり、3年半。

*別な表現では、『1,260日』『42ヶ月』というのもあります。

ダニエル7:25ー彼は、いと高き方に逆らうことばを吐き、

いと高き方の聖徒たちを滅ぼし尽くそうとする。

彼は時と法則を変えようとし、

聖徒たちは、ひと時とふた時と半時の間

彼の手に委ねられる。

 

黙示録11:3ーそれから、わたしがわたしのふたりの証人に許すと、彼らは荒布を着て千二百六十日の間預言する。 

 

黙示録13:5ーこの獣は、傲慢なことを言い、けがしごとを言う口を与えられ、四十二ヶ月間活動する権威を与えられた。

 

 聖なる民の勢力を打ち砕くことが終わったとき…イスラエルの民の頑な心が打ち砕かれ、彼らが悔い改めに導かれ、イエスをメシアだと信じたとき、という意味。

ローマ11:26~27ーこうして、イスラエルはみな救われる、ということです。こう書かれているとおりです。

「救う者がシオンから出て、

ヤコブから不敬虔を取り払う。

これこそ、彼らに与えられたわたしの契約である。

それは、わたしが彼らの罪を取り除く時である。」

 

 *患難時代の目的の一つは、神の民イスラエルの頑なさを裁き、メシアであるイエスに導くためです。

 

詩篇50:15苦難の日にはわたしを呼び求めよ

わたしはあなたを助け出そう。

あなたはわたしをあがめよう。

 

 ダニエル12:8ーダニエルにはこの天使の説明が理解できなかったのです。そのため「わが主よ。この終わりはどうなるのでしょう。」と尋ねています。

 

6節では「いつまで」と訊いてますが、ここでは「どうなるのでしょう」と訊いています。その回答は、ダニエル7:13~14で与えられていましたが、ダニエルは理解していなかったのです。

 

そこには、ダニエルが見た第四の幻ー人の子のような方(メシア)の再臨と千年王国の設立が預言されています。 

 

 ダニエル12:9ーすでに啓示された内容は、今はまだ理解できないものであり、終わりの時まで秘めておかれるべきものだという意味。

 

 ダニエル12:10ーこの預言は異邦人にではなく、患難時代のイスラエル人たちのために与えられたものです。

 

思慮深い人々は悟る…患難時代の聖徒たちのこと。

彼らは迫害(苦難)の中で、ダニエルの預言を理解し、死に至るまで信仰を保ち続ける人々です。つまり、患難時代に信者は、命がけの信仰が必要だということです。

 

ダニエル12:11ー荒らす忌むべきもの…反キリストの偶像のこと。

反キリストは、患難時代の中間(3年半)に神殿でささげられる祭儀を中止させ、そこに自らの像(偶像)を立てます。

 

その時から数えて1,290日が定められています。

*預言では『1年=360日』なので、3年半は1,260日になります。

 

1,290日は、3年半の1,260日+『30日』になります。つまり、メシアが地上再臨してから、反キリストの偶像を神殿から取り除くまでに、更に『30日』あるということです。

 

ダニエル12:12ー1,335日…1,290日よりさらに『45日』後のことです。つまり、それは…

*メシアが地上再臨されてから、千年王国が設立されるまでに『75日』あるということです。

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その『75日間』に行なわれることはいろいろありますが、特に重要なのは…

・患難時代を生き延びた異邦人の裁きマタイ25:31~46。

・旧約時代の義人たちの復活。

・患難時代の聖徒たちの復活。

千年王国の神殿とエルサレムの建設など。

 

ダニエル12:13ー終わりまで歩み…当時、ダニエルは80歳を越えており、地上生涯の終わりが近づいていました。

休みに入れ…安らかに死に向かいなさい、の意。

 

*患難時代の殉教者たちも、休んでいるようにと言われています。黙示録6:9~11。

 

『休み』ということは、地上生涯の終わりが、人生の終わりではないということです。その先には『復活』の希望があります。ダニエルもダニエルの友人たち3人も復活します。彼らはイスラエル人ですから千年王国では『割り当て地』が用意されています。

 

私たち異邦人信者も復活します。そして『異邦人の割り当て地』に住むようになります。