ダニエル9:27ー彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物をやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者も上にふりかかる。
一週…七年間。荒らす忌むべき者…反キリスト。翼…七十人訳:『神殿に』
1948年のイスラエル建国は、ダニエル書9:27の成就です。近い将来必ず現れる反キリストが、イスラエルと契約を結ぶには『イスラエル』という国が、存在している必要があります。
最近の預言の成就は、実はこれだけではないのです。
イスラエル建国は二番目の預言の成就であり、その前にマタイ24:1〜8の成就があるのです。
マタイ24:1ー宮を出て行かれるイエスのもとに弟子たちが近寄って来て、宮の建物を指し示した。
宮の建物は、ヘロデ大王が大規模補修工事を行ない、ユダヤ人が携わった西壁以外は金が被せてありました。晴れた日は太陽が反射して、宮を見ることはできないほどだったと言われています。
マタイ24:2ー「たいそう立派な宮ですよね〜。」と見上げる弟子たちに、イエスは「ここでは、石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません。」と預言されました。
マタイ24:3ーそれを聞いた弟子たちは、三つのことを質問しています。
①いつ、そのようなこと(神殿崩壊)が起こるのか?
②イエスの再臨の時は、どのような前兆があるのか?
③世(人間による支配体制)の終わりの時には、どのような前兆があるのか?
これらの質問に対し、4〜6節でイエスは『否定的答え』をまず与えています。
マタイ24:4ー(1) 人に惑わされないようにしなさい。
マタイ24:5ー(2) 自称キリストを名乗る『偽キリスト』が多く現われ、多くの人を惑わす。
イスラエルだけでなく、日本を含む世界中に『偽キリスト』は現われ、人々を惑わしています。
マタイ24:6ー(3) 戦争のことや、戦争のうわさを聞くでしょうが、気をつけて、あわてないようにしなさい。これらは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。
ここで言われている『戦争』は、内戦のような比較的小規模の戦争のことです。このような戦争が起きても『あわてるな。必ず起こることだ。』と『終わりが来たのではない。』と言われているのです。
①いつ、そのようなこと(神殿崩壊)が起こるのか?
この質問の答えは、ルカ21:20~24にありAD70年に成就しています。
②イエスの再臨の時は、どのような前兆があるのか?
③世(人間による支配体制)終わりの時には、どのような前兆があるのか?
この二つの質問の答えは、マタイ24:29~31の『キリストの地上再臨』の記述にあります。
マタイ24:29ー患難時代終了直後の最後の暗黒です。
マタイ24:30ー人の子のしるし…シャカイナグローリー。
暗黒になっているからこそ、神の栄光の輝きが増すのです。
悲しみながらキリストの地上再臨を見るのは、不信者です。
彼らは救いの機会を拒み続けた人々であり、キリストではなく『反キリスト』を礼拝することを選んだ人々です。この時、再臨のキリストを見てから信じようとしてももう遅いのです。だからイエスはトマスに言われたのです。「あなたはわたしを見たから信じたのですか。見ずに信じる者は幸いです。」と。
マタイ24:31ーそして患難時代を生き延びた信者を、御使いたちが集めるのです。
*注目は、マタイ24:7~9の『肯定的答え』です。
マタイ24:7ー(1) 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々にききんと地震が起こります。
『民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり』というのは、その地域全体を巻き込む戦争のことで、イザヤ書19:1~4、Ⅱ 歴代誌15:1〜7でも『町は町と』『王国は王国と』という表現で、全面戦争を表しています。
そして飢饉と地震が伴うと…。
飢饉に関しては、1920年ー中国で、1921年ーロシアで、それぞれ大飢饉がありました。
また、1918~1919年には疫病で2,300万人が死にました。
地震も14世紀ー157回、15世紀ー174回、16世紀ー253回、17世紀ー278回、18世紀ー640回、19世紀ー2,119回、20世紀ー90万回(1時間に1回の割合) です。(エンサイクロペディア・アメリカーナの資料)
ほとんどの大地震は1,900年以降に起こっていることがわかります。
これが1914~1945年の第一次・第二次世界大戦で成就しているのです。
第一次大戦でシオニズム運動に弾みがつき、第二次大戦でのホロコーストの結果、イスラエルの再建への道が備えられました。そして1948年ーイスラエル建国となったのです。歴史上再建された国は、イスラエルだけです。
マタイ24:8ー(2) しかし、そのようなことはみな、産みの苦しみの初めなのです。
つまり『終わりの始まり』である陣痛が始まったということです。
ダニエル書9:27、マタイ24:15からもう一つの預言の成就がわかります。
これらの預言が言っている『第三神殿』が建つ場所は、エルサレムの旧市でなければなりません。なぜなら、そこにソロモンの神殿も第二神殿も建っていたからです。
1948年にイスラエルが建国されてから、1967年の六日間戦争に勝利するまでは、エルサレム旧市はヨルダン王国により支配されていました。
建国から19年目にしてイスラエルが、エルサレム旧市を奪還したのです。
つまり、多くの人が1948年イスラエル建国が最近の預言の成就だと思っていますが、
①世界大戦が終末時代の始まりであり、
②イスラエル建国、
③エルサレム旧市奪還と、既に三つの聖書預言が成就しています。
時系列に起こることとしてあと六つの預言がありますが、次の預言が成就したら、陣痛の間隔が狭まるように次々と芋づる式に成就していくと思われます。
そして近い将来必ず現われる『反キリスト』とイスラエルが契約と結ぶと『患難時代の幕開け』となります。その前に私たちが待ち望む『携挙』が、どこかの時点で起こるのです。それは明日かもしれないし、今日かもしれません。この瞬間起こっても、まったく不思議ではないのです。
携挙されると直ちに私たちは、キリストの御前に立つことになり、信仰生活の決算報告をすることになります。
あなたは決算の準備ができていますか?http://osusowake.hatenablog.com/entry/2013/09/24/121411