現在『ラッパの祭り』は『ロシュ・ハシャナー』として、イスラエルの新年として祝われていますが、もともと神様が定めた『新年』は、出エジプトをした日でした。*宗教歴新年
出エジプト記12:2ーこの月をあなたがたの月の始まりとし、これをあなたがたの年の最初の月とせよ。
出エジプト記13:4ーアビブの月のこの日にあなたがたは出発する。
*アビブの月…古名『青穂の月』の意。ヘブル名:ニサンの月。3~4月頃。
申命記16:1ーアビブの月を守り、あなたの神、主に過越のいけにえをささげなさい。アビブの月に、あなたの神、主が、夜のうちに、エジプトからあなたを連れ出されたからである。
しかしユダヤ教の伝統の中で、新年は過越の祭りが行なわれる『ニサンの月』から数えて七番目の『チスリの月』の一日、ラッパの祭りとされ、第七の月の一日を『ロシュ・ハシャナー』(年頭、の意)と呼ばれるようになりました。それはまた、天地創造の初日とされ、そこから数えて2023年のラッパの祭り(9月16日の日没〜9月17日の日没)で、ユダヤ暦5784年になります。*政治歴新年
【ラッパの祭り】
第七の第一日は、あなたがたの全き休みの日、ラッパを吹き鳴らして記念する聖なる会合である。
*ラッパ…ヘブル語:SHOFAR(ショーファール)雄羊の『角笛』のこと。金管楽器のことではありません。
最初の音は “TEKIAH” …へブル語で『一吹き』の意。神を褒め讃える。
第二の音は “SHEVARIM” …へブル語で『途切れ途切れ』の意。神の御前での真の悔い改め。
第三の音は “TERUAH” …へブル語で『警鐘』の意。危険や出来事を知らせる。
第四の音は “TEKIAH HAGADOLAH” …へブル語で『大いなる一吹き』(長音)、『最後(終わり)のラッパ』の意。
第一から第三の音の組み合わせを99回繰り返し、最後100回目に第四の音を吹き手の息が続く限り吹きます。聞いてみたい方は、こちらからどうぞ♡
cf 1コリント15:52ー終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。
*終わりのラッパ…ラッパの祭りで吹かれる100回目の『第四の音=TEKIAH HAGADOLAH』のこと。ヨハネの黙示録はまだ書かれていなかったので、『七つのラッパの裁き』についてパウロは知りませんでした。
【角笛を吹くユダヤ教の伝統三つの理由】
①イスラエルが約束の地に回復される象徴。
②『いのちの本』『死の本』『凡人の本』が開かれる…聖書に記述無し。
*殆どのユダヤ人は、自分は『凡人』だと思っている。そういう人は『いのちの本』にランクアップするため、また過去一年間に罪を犯したという自覚のある人は『死の本から凡人の本へ』ランクアップするために、新年直前の安息日明けから始まる『スリホット』の期間に、普段宗教的でないユダヤ人たちまでも悔い改めの祈りを捧げます。
③死者が復活する時の象徴…ユダヤ教の伝統が神の御用に用いられるのが『携挙』であり、霊的な意味で『最後のラッパ』が鳴った時に『携挙』が起こります。
【安息の年】*七年に一度
レビ記25:3~5ー六年間あなたの畑に種を蒔き、六年間ぶどう畑の枝をおろして、収穫しなければならない。
七年目は、地の全き休みの安息、すなわち主の安息となる。あなたの畑に種を蒔いたり、ぶどう畑の枝をおろしたりしてはならない。
あなたの落ち穂から生えたものを刈り入れてはならない。あなたが手入れをしなかったぶどうの木のぶどうも集めてはならない。地の全き休みの年である。
【ヨベルの年】*49年に一度
レビ記25:8ーあなたは、安息の年を七たび、つまり、七年の七倍を数える。安息の年の七たびは四十九年である。
レビ記25:10~13ーあなたがたは第五十年目を聖別し、国中のすべての住民に解放を宣言する。これはあなたがたのヨベルの年である。あなたがたはそれぞれ自分の所有地に帰り、それぞれ自分の所有地に帰り、それぞれ自分の家族のもとに帰らなければならない。
この第五十年目は、あなたがたのヨベルの年である。
種を蒔いてはならないし、落ち穂から生えたものを刈り入れてもならない。また手入れをしなかったぶどうの木の実を集めてはならない。
これはヨベルの年であって、あなたがたには聖である。あなたがたは畑の収穫物を食べなければならない。
このヨベルの年には、あなたがたは、それぞれ自分の所有地に帰らなければならない。
*『ラッパの祭り』は『携挙』の型ですが 、『携挙』がこの日に起こるという預言的なものではありません。
【携挙の順序】
1テサロニケ4:16~17ー主は②号令と③御使いのかしらの声と、④神のラッパの響きのうちに、①ご自身天から下って来られます。それから⑤キリストにある死者が、まず初めによみがえり、
次に⑥生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、⑦いつまでも主とともにいることになります。
①主ご自身天から下って来られます…花婿なるキリストのお迎え。
②号令…命令の声。
③御使いのかしらの声…命令の声に応えて、副官の天使長ミカエルが復唱する。
④神のラッパの響き…霊的な意味での “TEKIAH HAGADOLAH”。
⑤キリストにある死者のよみがえり…ペンテコステ〜携挙までの教会時代に、キリストを信じて亡くなった人々の復活。
⑥生き残っている私たち…携挙の時に生き残っている教会時代最後のキリスト者。
⑦いつまでも主とともにいる…教会時代のキリスト者は、携挙以降復活のからだで主とともにいることになる。
黙示録3:10bー全世界に来ようとしている試練の時にわたしもあなたを守ろう。(新共同訳)
*全世界に来ようとしている試練の時…七年間の大患難時代。携挙により天に挙げられるからこそ、患難からキリスト者を守ることができるのです。
*イスラエルの七つの祭りは、キリストと深い関係があります。
春の祭り四つはそれぞれ、
①過越の祭り⇨十字架。
②種なしパンの祭り⇨葬り。(種…罪、の意。罪が無い者として葬られた。)
③初穂の祭り⇨復活。
祭事の無い夏の端境期は、教会時代。『御霊の実』を結ぶ時。
秋の祭り三つはそれぞれ、
⑤ラッパの祭り⇨携挙。真の信者が挙げられる『収穫』。
⑥贖罪の日⇨七年間の大患難時代。
⑦仮庵の祭り⇨千年王国。
*『ヨベルの年』と『携挙』を結びつけて預言的に語る人がいますが、主はマタイ24:36で『ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。』と言っています。
携挙はいつでも起こり得る出来事ですので、いつ起こっても良いように霊的に覚醒して、キリストに相応しい花嫁として準備をしておきましょう。