サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

油そそがれた者 〜王、祭司、預言者、メシア、教会時代の信者〜

私たち日本人が普段使っている救い主の名は、イエス・キリストという神の御子の名前です。

 

ヘブル語では『イエシュア ハ マシアハ』

イエシュア…イエス。

…定冠詞。
マシアハメシアキリスト。油そそがれた者、の意。

 

旧約聖書の中で、ユダヤ人に使われている『マシアハ』は三種類だけ。

①王ユダ族から出る。

Ⅱ サムエル23:1ーこれはダビデの最後のことばである。
エッサイの子ダビデの告げたことば。
高くあげられた者、ヤコブの神に油そそがれた者の告げたことば。
イスラエルの麗しい歌。

 

②祭司レビ族。

レビ記4:5油そそがれた祭司はその雄牛の血を取り、それを会見の天幕に持って入りなさい。

*『王』と『祭司』の家系は、律法により決められていたので、人がその職務を越えて兼任することは出来ません。


預言者部族は特に関係ない。

ダニエルはユダ族、エゼキエルはレビ族、ホセア,ヨエル,アモスなどの家系は不明。

詩篇105:15ー「わたしの油そそがれた者たちに触れるな。わたしの預言者たちに危害を加えるな。」

 

 

ヨハネ1:41ー彼はまず自分の兄弟シモンを見つけて、「私たちはメシヤ(訳して言えば、キリスト)に会った」と言った。

*神の御子イエス・キリスト『イエシュア ハ マシアハ』のみ、『王、祭司、預言者』の全てを兼ねているのです。

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ヘブル3:1bー私たちの告白する信仰の使徒であり、大祭司であるイエスのことを考えなさい。

 

使徒3:21~22aーこのイエスは神が昔から、聖なる預言者たちの口を通してたびたび語られた、あの万物の改まる時まで、天にとどまっていなければなりません。モーセはこう言いました。『神である主はあなたがたのために、私のようなひとりの預言者を、あなたがたの兄弟たちの中からお立てになる。

 

ヨハネ1:49ーナタナエルは答えた。「先生。あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」

 

一方、旧約聖書には『異邦人のマシアハ』も登場します

イザヤ45:1ー主は、油そそがれた者クロスに、こう仰せられた。
「わたしは彼の右手を握り、彼の前に諸国を下らせ、王たちの腰の帯を解き、彼の前にとびらを開いて、その門を閉じさせないようにする。

*クロス…バビロン捕囚から帰還させ、エルサレムの町と神殿の再建命令を出したペルシャの王。

cf エズラ記1:2ー「ペルシヤの王クロスは言う。『天の神、主は、地のすべての王国を私に賜った。この方はユダにあるエルサレムに、ご自分のために宮を建てることを私にゆだねられた。

 

そしてもうひとり(!?)、旧約聖書の中には『油そそがれた者』がいます。

俗に『ルシファー』と呼ばれるケルビムの長だった『サタン』です。

cf エゼキエル28:14わたしはあなたを油そそがれた守護者ケルブとともに、神の聖なる山に置いた。あなたは火の石の間を歩いていた。(新改訳)

エゼキエル28:14わたしはお前を

翼を広げて覆うケルブとして造った。

お前は神の聖なる山にいて 火の石の間を歩いていた。(新共同訳)

 

新約聖書では『教会時代の信者』もまたマシアハです。

Ⅱ コリント1:21~22ー私たちをあなたがたといっしょにキリストのうちに堅く保ち、私たちに油をそそがれた方は神です。
神はまた、確認の印を私たちに押し、保証として、御霊を私たちの心に与えてくださいました。

*油…第三位格の聖霊なる神』

 

1コリント12:4ーさて、賜物にはいろいろの種類がありますが、御霊は同じ御霊です。

*教会時代の信者に救いの保証として、御霊と賜物が与えられ、神と人とを取次ぐ『祭司』としての役割が与えられました。

 

マタイ28:19~20aーそれゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、
また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。

*二義的な意味で、信者は伝道し、祭司として働く。

しかし第一義的には、11弟子(ユダヤ人)に主が命じられました。
本来、福音は、律法と預言書を託されたユダヤ人が『マシアハ』を信じ、ユダヤ人信者が『出て行って、あらゆる国の人々を弟子とする』…このことが成就するのが、患難時代の14万4千人のユダヤ人による異邦人の大リバイバルです。

 

それまでの『教会時代』に異邦人信者が、異邦人に伝道し、異邦人の救いの数が満ちた時に、異邦人信者の『マラナタ』の祈りに主が応えて『携挙』が起きるのです。

そして、患難時代の最後にユダヤ人のレムナントの『ホサナ』の祈りに応えて、『イエシュア ハ マシアハの地上再臨』が起こります。

それから神の御国『千年王国』が到来し、ユダヤ人に対する契約でまだ成就していない『土地』や『子孫』などの条項がすべて成就します。

 

その神の御国が1日も早く来るようにと待ち望みつつ、今 私たち異邦人信者は『祭司』として伝道の働きをするのです。

Ⅱ ペテロ3:12aそのようにして、神の日の来るのを待ち望み、その日の来るのを早めなければなりません。