初めて教会に来られた方々に少しでも聖書について知って欲しいと願うのは、すべてのクリスチャンにとって共通したことですが…クリスチャンであっても、目次を見なければ聖書箇所を開けないという方は意外と多いのではないでしょうか?
ちょっとしたことが聖書箇所を探す助けになるのです。
…ということで、今回は役立つ情報満載…!?
旧約聖書はユダヤ人のもの、新約聖書はクリスチャンのもの…と思っている人もいるようですが、旧約聖書39巻、新約聖書27巻の計66巻からなる聖書は互いに補い合っています。これから聖書を購入しようと思っている方は、ぜひ旧・新約66巻が一冊のまとまった物を御購入ください。
旧約抜きに新約聖書を深く理解することはできないし、新約抜きに旧約のすべての預言の成就を見ることはできないからです。
理解を深めるためにも、関連聖書箇所などがわかる『脚注付き聖書』をお勧めします。
もし、すでに脚注のついていない聖書を手にされた方は、新改訳、新共同約それぞれの訳に対応した『コンコルダンス』をお勧めします。単語から聖句を探すことができるので、うろ覚えの聖句を探す時などにも役立ちます。
66巻の聖書を閉じた状態で、だいたい真ん中辺りを開くと【詩篇】になります。
『◯◯記(誌)』は 詩篇よりも前にあり、
『◻︎◻︎書』は 詩篇よりも後にありますから、このことを知っているだけでも探す範囲はぐっと狭まりますね😊
詩篇は『律法』と『預言書』を詩的にまとめたものと言われています。新約聖書におまけのようについているのは、詩篇が旧約をカバーする役割を担っているからかもしれません。
『△△への手紙』は、新約聖書の真ん中から後
『黙示録』は一番最後
まず私たちが知っておかなくてはいけないのは、『聖書のみことばはまずユダヤ人に与えられた』ということです。
イスラエルには、おきてとさばきを告げられる。
主は、どんな国々にも、
このようにはなさらなかった。
さばきについて彼らは知っていない。
ハレルヤ。
*おきて…『律法』のこと。全部で613あり、『モーセの十戒』はその中の初めの十戒を指して言われますが、聖書の中には『十戒』とか『道徳律法・祭儀律法・社会律法』などという区分は聖書にはありません。
申命記27:26、ガラテヤ3:10から、律法は613すべて守ることが求められていることがわかります。
*さばき…不信仰に陥ったイスラエルのさばきや全人類に対する神のさばきについては、詩篇よりも後の『預言書』に書かれています。
ローマ3:1~2ーでは、ユダヤ人のすぐれたところは、いったい何ですか。割礼にどんな益があるのですか。
それは、あらゆる点から見て、大いにあります。第一に、彼らは神のいろいろなおことばをゆだねられています。
神は奴隷生活をしていたエジプトからユダヤ人を救い出し、『まことの神を礼拝する民』を造ろうとされました。そして次に、まことの神を信じるユダヤ人を通して、異邦人もまことの神を知るようにというご計画をお持ちでした。
ですから、聖書を読む時には『ユダヤ人と異邦人』とをきちんと区別して理解することが必要です。
聖書には『霊的イスラエル』という意味はなく、『イスラエル』と書かれていたら、文字通りの『イスラエル』として理解すべきです。
【旧約聖書】
・モーセ五書(律法の書/Torah)…創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記
・12の歴史書…ヨシュア記、士師記、ルツ記、1サムエル記、Ⅱサムエル記、1列王記、Ⅱ列王記、1歴代誌、Ⅱ歴代誌、エズラ記、ネヘミヤ記、エステル記
・5巻の聖文書(詩書)…ヨブ記、詩篇、箴言、伝道者の書(コヘレト)、雅歌
・5巻の大預言書…イザヤ書、エレミヤ書、哀歌、エゼキエル書、ダニエル書
・12巻の小預言書…ホセア書、ヨエル書、アモス書、オバデヤ書、ヨナ書、ミカ書、ナホム書、ハバクク書、ゼパニヤ書、ハガイ書、ゼカリヤ書、マラキ書
【新約聖書】
・四福音書
マタイ…ユダヤ人に対して、イエスが約束の『救い主(メシア)』であることを伝えるため
マルコ…異邦人(特に、当時のローマ人)に向けて『王』としてのイエスを伝えるため
ルカ…異邦人(特に、当時のギリシャ人)に向けて『僕』としてのイエスを伝えるため
*ルカだけは『異邦人筆者』だと主張する人もいますが、名前がギリシャ的であるだけで、詩篇147:19~20、ローマ3:1~2のみことばと一致しません。ルカも『ユダヤ人』と考える方が聖書的です。
*マタイ、マルコ、ルカの三福音書は『共観福音書』と呼ばれ、『人の子』として来られたイエスに焦点が当てられています。
に書かれたと言われています。
・歴史書…使徒の働きーキリストの昇天から約30年間の『初代教会時代』の記録
・書簡
異邦人の使徒パウロが書いた、異邦人の教会または信者宛の手紙13巻…ローマ人への手紙、1コリント人への手紙、Ⅱコリント人への手紙、ガラテヤ人への手紙、エペソ人への手紙、ピリピ人への手紙、コロサイ人への手紙、1テサロニケ人への手紙、Ⅱテサロニケ人への手紙、1テモテへの手紙、Ⅱテモテへの手紙、テトスへの手紙、ピレモンへの手紙
ユダヤ人信者宛の手紙5巻…ヘブル人への手紙、ヤコブの手紙、1ペテロの手紙、Ⅱペテロの手紙、ユダの手紙
・預言書…ヨハネの黙示録
これら66巻の聖書は、40名以上の人々によって、1,500年~2,000年もの年月をかけて書かれました。彼らは生きた時代も、職業も、言語も違いましたが、まるでどこかで集まって何度も打ち合わせをしたかのような一致がみられます。聖霊が関わって書かせた書物だと言えるのはそのためです。
Ⅱテモテ3:16ー聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。
そして、大切なのは『聖書の読み方』☝︎
①字義通り。
②文脈に沿って理解すること。
③みことばに付け足したり、差し引いたりしないこと。申命記4:2, 箴言30:6, 黙示録22:18~19
④私的解釈をしないこと。
Ⅱペテロ1:20~21ーそれには何よりも次のことを知っていなければいけません。すなわち、聖書の預言はみな、人の私的解釈を施してはならない、ということです。
なぜなら、預言は決して人間の意志によってもたらされたのではなく、聖霊に動かされた人たちが、かみからのことばを語ったのだからです。
⑤みことばをみことばで確認すること。使徒17:22
世界中で「永遠のベストセラー」と言われている本ですから、どうか興味を持って聖書を読んでみてください。もう少し詳しく知りたいという方は、こちらを参考にしてみてくださいね。