『イエス・キリストによる『新しい契約』は、神が誰と結んだのでしょう? 』というアンケートに対し、78名の方々に投票頂いた結果です。
①神と全人類 …………………………51%
②神と御子イエス………………….…14%
③神と教会………………………….…10%
『モーセ契約』は、613すべての律法(248の「〜しなさい」という積極的命令と365の禁止命令から構成)を守る必要がありました。
ヤコブ2:10~11ー律法全体を守っても、一つの点でつまずくなら、その人はすべてを犯した者となったのです。
なぜなら、「姦淫したはならない。」と言われた方は、姦淫しなくても人殺しをすれば、あなたはりっぽうの違反者となったのです。
そこにはイスラエルの祭りの規定もあり、その祭りがすべて『キリストの型』となっています。そのため、パウロは次のように記しています。
ガラテヤ3:24ーこうして、律法は私たちをキリストへ導くための養育係となりました。私たちが信仰によって義と認められるためなのです。
異邦人は契約対象外であったため、昔も今も『モーセの律法』を守る必要はありません。
異邦人の使徒パウロは、異邦人は『アブラハム契約』のしるしであり、『モーセ契約』ですべてのユダヤ人男子は生後八日目に受けることが命じられた
①『割礼』を持たず、
②イスラエルの国から除外され、
③『アブラハム契約』については他国人であり、
④この世にあって望みもなく、
⑤神もない人たちだった
と、エペソ2:11~12で述べています。
旧い『モーセ契約』は、神とイスラエルの民との間の契約であるのなら、『新しい契約』もまた神とイスラエルのとの間の契約です。
律法を持たない異邦人と結ばれたのではありません。
エレミヤがそのことをはっきりと記しています。
エレミヤ31:31ー見よ。その日が来る。――主の御告げ――その日、わたしは、イスラエルの家とユダの家とに、新しい契約を結ぶ。
*イスラエルの家とユダの家…この契約はイスラエルの二つの家(北イスラエル王国と南ユダ王国)と結んだ無条件契約です。
*新しい契約…「新しい」ということは、何かに対して新しいということ。それは、32節に書かれています。
エレミヤ31:32ーその契約は、わたしが彼らの先祖の手を握って、エジプトの国から連れ出した日に、彼らと結んだ契約のようではない。わたしは彼らの主であったのに、彼らはわたしの契約を破ってしまった。――主の御告げ――
『モーセ契約』に対して『新しい契約』と言っており、モーセ契約(律法)を広く解釈したり、最更新したものではなく、モーセ契約に代わるものとして結ばれたのです。
その理由:わたしは彼らの主であったのに、彼らはわたしの契約を破ってしまった。
イスラエルの民が旧い『モーセ契約』を破ってしまったため、契約違反となり、無効となってしまいました。
エレミヤ31:33ー彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうだ。――主の御告げ――わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
*わたしがイスラエルの家と結ぶ契約…神は律法を与えられた民と「新しい契約」として新たにイスラエルと契約を結ばれました。
エレミヤ31:34ーそのようにして、人々はもはや、『主を知れ』と言って、おのおの互いに教えない。それは、彼らがみな、身分の低い者から高い者まで、わたしを知るからだ。――主の御告げ――わたしは彼らの咎を赦し、彼らの罪を二度と思い出さないからだ。」
*わたしは彼らの咎を赦し、彼らの罪を二度と思い出さない…『モーセ契約』の律法の中には、「モーセのような預言者が現れたら、その者に聞き従いなさい」という命令がありました。
申命記18:15, 18ーこれはあなたが、ホレブであの集まりの日に、あなたの神、主にもとめたそのことによるものである。あなたは、「私の神、主の声を二度と聞きたくありません。またこの大きな火をもうみたくありません。私は死にたくありません」と言った。
わたしは彼らの同胞のうちから、かれらのためにあなたのようなひとりの預言者を起こそう。私は彼の口にわたしのことばを授けよう。彼は、わたしが命じることをみな、彼らに告げる。
初臨のイエスは『モーセのような預言者』として来られましたが、イスラエルの民はこの律法に従いませんでした。彼らはイエスをメシアとして信じるよりも、当時の指導者たちの教えを信じたのです。それが、彼らが回帰不能点を超えた『ベルゼブル論争』という出来事です。
違反を犯したイスラエルの罪・咎を赦すために、イエスはユダヤ人として来られ、彼らの代わりに613すべての律法を守り、律法を成就されました。
そして、彼らのために、また全人類の罪の贖いの代価として『神の小羊』としてのご自身の血をもって支払われたのです。
『新しい契約』の土台にあるのは、神がアブラハムと結ばれた『アブラハム契約』の三つの条項です。
創世記12:1~3ー主はあぶらむに仰せられた。
「あなたは、
あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、
私が示す地へ行きなさい。
そうすれば、私はあなたを大いなる国民とし、
あなたのなを大いなるものとしよう。
あなたのなは祝福をなる。
あなたを祝福する者をわたしは祝福し、
あなたをのろう者をわたしはのろう。
地上のすべての民族は、
あなたによって祝福される。」
①子孫の約束…後に『ダビデ契約』に発展し、ダビデの子孫からメシアが出て永遠の王となるというもの。千年王国にて成就。
②土地の約束…後に『土地の契約』として発展し、創世記15:18で神がアブラムに約束されたエジプトの川からユーフラテス川までを、千年王国にて復活した旧約の義人たちを含むイスラエルの民に与えられる。
③祝福の約束…神の御子イエスの十字架の贖いの死、葬り、三日目の復活を信じる者はだれでも救われ、永遠のいのちが与えられるという『新しい契約』に発展した。
神の恵みに信仰により応答した異邦人は、神の子どもとされる特権をいただき、メシアを信じるユダヤ人たちと共に千年王国に住むようになるというもの。
ヨハネ1:12ーしかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。
ヨハネ3:16ー神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。
私たち異邦人信者は、キリストを信じる信仰によって神の子ども(養子縁組)とされ、この『アブラハム契約』の祝福に与る特権を与えられました。
神の初子であるイスラエルの民で信仰による義を得た者たちは、旧約時代、新約時代を問わず、千年王国において『アブラハム契約の三つの条項すべて』の継承者です。
ここに神の選びの民イスラエルと異邦人との違いがあるのです。
私たちは『異邦人信者』という立場をわきまえなくてはなりません。『霊的イスラエル』だなどと思い上がってはならないのです。
箴言16:18ー高ぶりは破滅に先立ち、
心の高慢は倒れに先立つ。
【新しい契約の条項】
1)イスラエルの霊的回復…エレミヤ31:33
イザヤ59:21ー「これは、彼らと結ぶわたしの契約である」と主は仰せられる。
「あなたの上にあるわたしの霊、
わたしがあなたの口に置いたわたしのことば、
あなたの口からも、あなたの子孫の口からも、すえのすえの口からも、
今よりとこしえに離れない」と主は仰せられる。
2)イスラエルが国家的に救われるという約束を含んだもの
イザヤ61:9ー彼らの子孫は国々のうちで、彼らのすえは国々の民のうちで知れ渡る。
彼らを見る者はみな、
彼らが主に祝福された子孫であることを認める。
ローマ11:26~27ーこうして、イスラエルはみな救われる、ということです。こう書かれているとおりです。
「救う者がシオンから出て、ヤコブから不敬虔を取り払う。
これこそ、彼らにあたえたわたしの契約である。
それは、わたしが彼らの罪を取り除く時である。」
*千年王国において、救われないユダヤ人は一人もいません。…エレミヤ31:34
3)罪の赦しの約束…エレミヤ31:34b
新しい契約は、神の小羊としての御子の血により、実際にその罪を取り去るものであり、その赦しが及ばない罪は一つもなく、信じるすべての者を救いに導くことができる祝福。
4)聖霊の内住の約束…エレミヤ31:33
エゼキエル36:27ーわたしの霊をあなたがたのうちに授け、わたしのおきてに従って歩ませ、わたしの定めを守り行わせる。
新しい契約で聖霊は、私たちすべての信者の心に内住され、取り去られることはありません。これは新しい契約がもたらす祝福です。
5)イスラエルに物質的な祝福が惜しみなく与えられる…エレミヤ32:41ーわたしは彼らを幸福にして、彼らをわたしの喜びとし、真実をもって、心を尽くして思いを尽くして、彼らをこの国に植えよう。
エゼキエル34:25~27ーわたしは彼らと平和の契約を結び、悪い獣をこの国から取り除く。彼らは安心して荒野に住み、森の中で眠る。
わたしは彼らと、わたしの丘の回りとに祝福を与え、季節にかなって雨を降らせる。
それは祝福の雨となる。
野の木は実をみのらせ、地は産物を生じ、彼らは安心して自分たちの土地にいるようになる。わたしが彼らのくびきの横木を打ち砕き、彼らを奴隷にした者たちの手から救い出すとき、彼らは、わたしが主であることを知ろう。
モーセ契約では、従順であれば物質的祝福がありました。 新しい契約では、無条件にイスラエルの民に物質的祝福が与えられます。
6)聖所が再建される
エゼキエル37:26~28ーわたしは彼らと平和の契約を結ぶ。これは彼らとのとこしえの契約となる。わたしは彼らをかばい、彼らをふやし、わたしの聖所を彼らのうちに永遠に置く。
わたしの住まいは彼らとともにあり、わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。
わたしの聖所が永遠に彼らのうちにあるとき、諸国の民は、わたしがイスラエルを聖別する主であることを知ろう。
新しい契約が(ユダヤ人にとっての)御国の時代(*異邦人にとっては千年王国)における第四神殿の土台となります。
イスラエルにとってこの神殿は、神の御業を思い出すためのものとなります。
ヨハネ14:6ーイエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。