三省堂 大辞林には 『区別と差別』の違いについて以下のように記しています。
く べつ ［1］ 【区別】
（ 名 ） スル
あるものと他のものとの違いを認めて、それにより両者をはっきり分けること。
さ べつ ［1］ 【差別】
（ 名 ） スル
①ある基準に基づいて，差をつけて区別すること。扱いに違いをつけること。また，その違い。
②偏見や先入観などをもとに，特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。また，その扱い。
区別とは『違いを認めること』ですから、私たちも聖書を読むときに『イスラエルと異邦人』『イスラエルと教会』の区別をつける必要があります。
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同じように、キリストの初臨と再臨（空中再臨と地上再臨）の区別、『モーセの律法とキリストの律法』の区別なども、聖書理解にはとても重要です。
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旧約聖書の預言書には、二種類のメシア預言があります。
①受難のしもべ『神の小羊』として、雌ろばの子に乗って来られるメシア…初臨。
イザヤ53:7ー彼は痛めつけられた。
彼は苦しんだが、口を開かない。
毛を刈る者の前で黙っている雌羊のように、
彼は口を開かない。
ヨハネ1:29ーその翌日、ヨハネは自分のほうにイエスが来られるのを見て言った。「見よ。世の罪を取り除く神の小羊。
ヨハネ1:36ーイエスが歩いて行かれるのを見て、「見よ。神の小羊。」と言った。
ゼカリヤ9:9ーシオンの娘よ。大いに喜べ。
見よ。あなたの王があなたのところに来られる。
この方は正しい方で、救いを賜り、
柔和で、ろばに乗られる。
それも、雌ろばの子ろばに。
マタイ21:4~5ーこれは、預言者を通して言われた事が成就するために起こったのである。
「シオンの娘に伝えなさい。
『見よ。あなたの王が、
あなたのところにお見えになる。柔和で、ろばの背に乗って、
それも、荷物を運ぶろばの子に乗って。』
②王の王『ユダ族の獅子』として、白い馬に乗って来られるメシア…再臨。
創世記 49:9~10ーユダは獅子の子。
わが子よ。あなたは獲物によって成長する。
雄獅子のように、また雌獅子のように、
彼はうずくまり、身を伏せる。
だれがこれを起こすことができようか。
王権はユダを離れず、
統治者の杖はその足の間を離れることはない。
ついにはシロが来て、
国々の民は彼に従う。
＊シロ…メシアの称号
黙示録19:11ーまた、私は開かれた天を見た。見よ。白い馬がいる。それに乗った方は、「忠実また真実」と呼ばれる方であり、義をもってさばきをし、戦いをされる。
私たちは普段聖書を読む時に、この二つのメシアをきちんと区別して理解しているでしょうか？
ユダヤ人たちは昔も今も、
イスラエルの王として来られるメシア、獅子として来られるメシアだけを探しています。そのため、受難のしもべ『神の小羊』として来られた初臨のメシアを見つけられなかったのです。
今の教会時代はどうでしょうか？
常にキリストの十字架を振り返り、受難のしもべ／神の小羊ばかりを見つめていないでしょうか？
確かに、十字架は救いに必要不可欠の出来事です。
しかし、同時に十字架は信仰生活のスタートであり、教会に集まり礼拝する人々はそのスタートをきった人々です。
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私たち信者はすでに『キリストの道』を歩み出した者たちです。
この道は狭く、時に厳しい『道』です。
私たちはこの道を何を目指して前進しているのでしょうか？
私たちの希望とは何でしょうか？
それは、王の王として来られる花婿なるキリストのお迎えである『携挙』であり、キリストと共に住まう千年王国です。そして、完成された御国である『永遠の秩序』です。
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キリストが次に来られる時は、「だれをもさばかない」ーヨハネ8:15ーと言われ、人々を愛し、救うためではありません。
信じる者たちの救いの完成のためにー携挙、キリストの御座の裁きによって報酬を与えるため、また、地上再臨の時は救いではなく、患難時代を生き延びた人々を『羊と山羊の裁き』によって、千年王国に入れる人と入れない人とに分ける裁き主／ユダ族の獅子として来られるのです。
教会が探している『神の小羊』は、初臨時であって将来のキリストではありません。
私たちは小羊イエスに会うのではなく、ユダ族の獅子、王の王なるキリストにお会いするのです。そして、そのための備えをするのが『今』です。
あなたは、王なるキリストのお会いする備えができていますか？
