ダニエル書12章によれば、キリストの地上再臨による患難時代の終わり〜千年王国の始まりまで『75日間の移行期』があります。
その移行期に起こることの一つに、患難時代を生き延びた『異邦人の裁き』があります。ヨエル書3:1~3は、マタイ25章の『羊と山羊の裁き』の預言となっています。
ヨエル書3:1ー見よ。わたしがユダとエルサレムの
捕らわれ人を返す、その日、その時、
*ユダとイスラエルの捕らわれ人を返す、その日、その時…七年間の『患難時代』を経て、イスラエルがメシアを受け入れて民族的回心をする時。イスラエルの最終的回復の時。
この裁きは、イスラエルの最終的な信仰を持っての帰還と関連して起こります。
ヨエル書3:2ーわたしはすべての国民を集め、
彼らをヨシャパテの谷に連れ下り、その所で、
彼らがわたしの民、
わたしのゆずりの地イスラエルにしたことで
彼らをさばく。
彼らはわたしの民を諸国の民の間に散らし、
わたしの地を自分たちの間で分け取ったからだ。
*すべての国民…裁きの対象は、七年間の患難時代を生き延びたすべての『異邦人』。
*ヨシャパテの谷…『ケデロンの谷』のこと。イスラエルの旧市街とオリーブ山を隔てる大きな谷。異邦人の裁きである『羊と山羊の裁き』は、地上再臨の主イエスによってここで行われます。
*イスラエルにしたことで彼らを裁く…七年間の患難時代に『親ユダヤ主義者』として、迫害されるユダヤ人を助けたか、『反ユダヤ主義者』としてユダヤ人を迫害することに賛成し、加担したかによって裁かれます。
ヨエル書では、反ユダヤ主義者だった異邦人の裁きに焦点が当てられています。
裁きの基準は、三つあります。
①わたしの民(ユダヤ人)を諸国の民の間に散らし…神の民をどのように扱ったか。
マタイ24:15~16ーそれゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たならば、(読者はよく読み取るように。)
そのときは、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。
黙示録12:6ー女は荒野に逃げた。そこには、*千二百六十日の間彼女を養うために、神によって備えられた場所があった。
*千二百六十日…患難時代後半の3年半。
これらの聖句によると、患難時代中期にユダヤ人たちは再び約束の地『イスラエル』を追われることになるになることが記されています。この点において、『山羊組』たちは裁きを受けるのです。
②わたしの地を自分たちの間で分け取った…約束に地『イスラエル』は、神がユダヤ人に与えた『神の地』であるのに、『山羊組』たちは、そこからユダヤ人を追い出した後、その地を踏みにじるのです。この点においても裁きを受けることになります。
ヨエル書3:3ー彼らはわたしの民をくじ引きにし、
子どもを遊女のために与え、
酒のために少女を売って飲んだ。
③わたしの民をくじ引きにし…賭博に使われる状態。『山羊組』たちがユダヤ人たちを安く売っていることがわかります。ゼカリヤの預言によれば、エルサレムが異邦人によって包囲され、ユダヤ人人口の半分が奴隷になることがわかります。
ゼカリヤ14:2ーわたしは、すべての国々を集めて、エルサレムを攻めさせる。町は取られ、家々は略奪され、婦女は犯される。町の半分は捕囚となって出て行く。しかし、残りの民は町から断ち滅ぼされない。
これら三つの基準で、患難時代を生き延びた異邦人たちは、地上再臨されたキリストのもとで『羊と山羊』に分けられ、山羊組は裁かれるのです。
羊と山羊の裁き 〜マタイ25:31~46〜 - サザエのお裾分け
教会時代の私たちクリスチャンが裁きの対象ではありませんから、安心して日々の信仰の歩みをしていかれますように。
主が私たちに求めておられるのは、日々の霊的成長』なのです。