サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

2015-01-01から1年間の記事一覧

ヘブル人への手紙 10:15~18 〜新しい契約の制定〜

多くの異邦人信者は『新しい契約』は、神と教会とが結んだ契約だと考えています。 しかし、『新しい契約』は新約聖書の中で結ばれたものではなく、神とイスラエルの二つの家ー北イスラエル王国と南ユダ王国ーとの間で結ばれたものです。 旧い『モーセ契約』…

ヘブル人への手紙 10:11~14 〜現在のメシアの務め〜

初臨のイエスは『神の小羊』として十字架でご自分の血をもって、人類の罪を購ってくださいました。確かにその肉体は死に墓に葬られましたが、三日目に死者の中からよみがえられました。 昇天後〜現在、天で何をされているのかということについて、著者は地上…

ヘブル人への手紙 10:5~10 〜十分なメシアのいけにえ〜

著者は、ヘブル10:1~4で動物のいけにえの血ができなかったこと、5~10節でイエスの流された『神の小羊』としての血がしたこと(できたこと)を対比しています。 神様の御前に受け入れられるただ一つのいけにえは、完全な従順と信仰を持って来られる方によって…

ヘブル人への手紙 10:1~4 〜律法によるささげ物の不十分さ〜

著者は1~4節で、律法には『出来ないことがあった』ため、律法によるささげ物はおそらく『不十分に作られていた』と述べています。 ヘブル10:1ー律法には、後に来るすばらしいものの影はあっても、その実物はないのですから、律法は、年ごとに絶えずささげら…

ヘブル人への手紙 9:23~28 〜新しい幕屋での務め〜

メシアのいけにえの結果の三つ目は、『新しい幕屋でのメシアの務め』です。 前のセクションで著者は、罪の赦しときよめのために血を用いるということを中心に語ってきました。ここでは、神に近づく方法の備えとして、更に詳しく語っています。 著者は、モー…

ヘブル人への手紙 9:13~14 〜メシアの贖いの死の結果〜

『神の小羊』としてのメシアの贖いの死は、三つの結果をもたらしました。 ①きよめ …旧約聖書の背景は、レビ記16章と民数記19章 ヘブル9:13ーもし、やぎと雄牛の血、また雌牛の灰を汚れた人々に注ぎかけると、それが聖めの働きをして肉体をきよいものにすると…

ヘブル人への手紙 9:11~12 〜メシアのいけにえの優位性〜

旧約の律法に基づく動物のいけにえに比べ、神の小羊としてのメシアのいけにえの方が優れていることを、三つの点で著者は示しています。 11節は、最初の優位性として『キリストの祭司の務め』について述べています。 ヘブル9:11ーしかしキリストは、すでに成…

ヘブル人への手紙 9:8~10 〜地上の聖職者の務めの限界〜

神とレビ的祭儀制度の繋ぎ役は『聖霊』です。 しかし、律法の時代におけるレビ的祭儀制度の役割には、限界があったことを聖霊が三つ教えています。 ヘブル9:8ーこれによって聖霊は次のことを示しておられます。すなわち、前の幕屋が存続しているかぎり、まこ…

ヘブル人への手紙 9:6~7 〜聖職者の務め〜

旧約の律法に基づく『幕屋』は、三位一体の神を表わす『型』となっています。 入口を入ってすぐの部屋は『聖所』と呼ばれる部屋があり、右手には『備えのパンの机』がありました。 『いのちのパン』である御子イエスの『型』です。 ヨハネ6:35-イエスは言わ…

ヘブル人への手紙 9:1~5 〜幕屋の備品〜

ヘブル9:1ー初めの契約にも礼拝の規定と地上の聖所とがありました。 *初めの契約…『モーセ契約』のこと。 *礼拝の規定と地上の聖所… たとえそれらが人によって作られた、地上の不完全なものだったとしても、それらは『教育ツール』として価値のあるもので…

ヘブル人への手紙 8:7~13 〜新しい契約の優位性の証明〜

多くの異邦人信者は、『新しい契約は父なる神と人とが結んだもので、キリストがこの契約の仲介者』だと理解されてきたと思います。 が、『新しい契約』は、父なる神と『イスラエルの二つの家=北イスラエルと南ユダ』の間で結んだものであり、『アブラハム契…

ヘブル人への手紙 8:1~6 〜より優れた約束〜

神が結ばれた『八つの契約』の中で、『エデン契約』と『モーセ契約』だけが条件付き契約でした。 『エデン契約』では、「善悪の知識の木の実を食べるその時、必ず死ぬ」と言われていたのに、蛇にそそのかされたエバは食べ、一緒にいた夫アダムにも与えた結果…

へブル人への手紙 7:26~28 〜結論〜

へブル7章の最後の3節は、イエスがどのような祭司であるかを的確に教えています。 ヘブル7:26ーまた、このようにきよく、悪も汚れもなく、罪人から離れ、また、天よりも高くされた大祭司こそ、私たちにとってまさに必要な方です。 *天…原文は複数形、『も…

ヘブル人への手紙 7:20~25 〜イエスの祭司職〜

聖書では『油そそぎ』を受ける職務が三つあります。 『王』『祭司』『預言者』ですが、その中でイスラエルのどの部族からでもなることができたのは『預言者』だけです。ダニエル、ゼパニヤはユダ族、エレミヤやエゼキエルはレビ族であり、預言者はまた男性だ…

ヘブル人への手紙 7:11~19 〜交代制の旧い祭司制度〜

ここまで、①メルキゼデクとイエス、②メルキゼデクとアロンを比較してきました。 そしてここでは、三つ目として『レビ系祭司職と祭司としてのイエス』を比較しています。 ポイントは、レビ系祭司職がなぜ完全に到達できなかったのか、また、完全に到達できな…

ヘブル人への手紙 7:4~10 〜メルキゼデクとアロンの規律との比較〜

まだ、モーセの律法が与えられる前の時代、しかもカナン人の王朝の名前を持つ『メルキゼデク』は系図の必要のない王であり祭司でした。 しかし、アロンの場合は弟モーセを通して与えられた『律法』があり、イスラエルの祭司になるには『レビ族』であることが…

ヘブル人への手紙 7:1~3 〜メルキゼデクとイエス〜

著者は、ヘブル5:10~11で一度メルキゼデクに触れていますが、それは受取人/読者たちにとっては『堅い食物』であったため、一旦横に置いて『信仰的に成長するように』と促しました。 ヘブル5:10~11ー神によって、メルキゼデクの位に等しい大祭司ととなえられ…

ヘブル人への手紙 6:9~20 〜救いの確実性〜

キリストの福音ー福音の三要素ーを信じて信仰告白した者は、たましいの救いをすでに受けています。 osusowake.hatenablog.com しかし、たましいが現在の肉体と共にある間は、この世にあって苦難があります。 人間は元々原罪により自己中心的な存在ですから、…

ヘブル人への手紙 6:1~8 〜前進の必要性〜

キリストの福音を受け入れ、信仰告白をした者は、たましいの救いを得ています。 【キリストの福音】 1コリント15:3~5ー私があなたがたに最もたいせつなこととして伝えたのは、私も受けたことであって、次のことです。キリストは、聖書の示すとおりに、私た…

ヘブル人への手紙 5:11~14 〜停滞の事実・霊的幼子・信仰の後退〜

【第三の警告】 ヘブル5:11~6:20は、【成熟(聖化)しない危険性への警告】が記されています。 キリストの福音を信じた者は、神によって啓示された真理を吸収すると、御霊の実を結んでいきます。しかし、学んだことだけに満足していると、停滞し危険です。一…

ヘブル人への手紙 5:5~10〜御子イエスの資格〜

ヘブル5:1~4には、祭司の条件が四つ記されていますが、御子が『祭司』となるためにその四つの条件を満たしているかどうかということを検証してみたいと思います。 ヘブル5:5ー同様に、キリストも大祭司となる栄誉を自分で得られたのではなく、彼に、 「あな…

ヘブル人への手紙 5:1~4 〜祭司の条件〜

ヘブル書の著書が記す五つの比較のうち二つ目は、『信者たちにはより優れた祭司がいる』ということです。イエスの祭司職は、アロンの位に優る『メルキゼデクの位』に基づきます。 osusowake.hatenablog.com 〜祭司に必要な四つの条件〜 ヘブル5:1ー大祭司は…

ヘブル人への手紙 4章

『日曜日』のことを『安息日』だと思っている方がいますが、聖書では金曜日の日没〜土曜日の日没までを指します。 聖書では、『日曜日』のことを『週の初めの日』と記しています。 さて、その『安息』には三つの意味があります。 ①天地創造の安息…わざの完了…

ヘブル人への手紙 3章

ユダヤ教の教えには、三つの柱となる『御使い・モーセ・祭儀制度』があります。 著者は、これらの三本柱と御子を対比させ、ユダヤ教に回帰しようかと迷っていたヘブル書の受取人たちに、御子の方がより優れていることを立証して、信仰に留まるように説得して…

ヘブル人への手紙 2:10~18 〜御子による救い〜

神の御子イエスは、なぜ『人』として来られたのでしょう? なぜ、ローマの極刑である十字架での苦しみの『死』を迎えなければならなかったのでしょう? 著者は、10~18節で『メシアの死』の目的について述べています。 イエスの受肉と十字架に死には、四つの…

ヘブル人への手紙 2:5~9 〜御子の人間性と御子による救い〜

著者は前の章で、御子は『神』であり『御使いたちよりまさるお方』であることを記しました。 ヘブル1:14では、御使いたちは『支配者』ではなく、『信者に仕える者たち』であることが教えられました。 ヘブル1:14ー御使いはみな、使える霊であって、救いの相…

ヘブル人への手紙 2:1~4 〜第一の警告〜

ヘブル人への手紙の受取人たちは、直接イエスから宣教された人々からの伝道によって信仰を持った人々です。せっかくメシアを信じて、すべての罪を取り除かれ、たましいの救いを得たにもかかわらず、迫害の厳しさにユダヤ教に回帰しようという思いに囚われて…

ヘブル人への手紙 1:4~14 〜御子の神性〜

「キリストは100%神であり、100%人として来てくださいました。」と私たちは普段よく口にしますが、聖書のみことばからそれを説明できるクリスチャンはどれほどいるでしょうか? 著者は、ユダヤ教の三本柱である『モーセ・御使い・祭儀制度』と御子を比較して…

ヘブル人への手紙 1:1~3 〜イントロ〜

新約聖書の書簡は、誰が書いたかによって受取人がわかるところが面白い! ローマ人への手紙〜ピレモンへの手紙は、異邦人の使徒となったパウロから、異邦人の教会(エクレシア)または、個人の異邦人信者宛。 ガラテヤ2:8ーペテロにもみわざをなして、割礼を…

聖書の全体像・神様のご計画 〜創世記~黙示録〜

創世記1:1ー初めに、神が天と地を創造した。 この創造の時に天の御使いたちも造られた。御使いたちは結婚したり、子どもを産んだりはしない。階級とその働きに違いがある。ケルビムの中の最高位に着いたのが、サタンとなった俗に言うルシファー。 osusowake.…