サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ボツラ(2) 〜悪霊たちの住処〜

エドム人のボツラ(現:ヨルダン南部)は、患難時代後半にはイスラエルのレムナントたちのための『逃れの町』となりますが、千年王国になる時には、患難時代中期に差し掛かる頃に『アビス』から解き放たれた悪霊たちの住処として、バビロンとともに定められています。

 

黙示録9:1~3第五の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、私は一つの星が天から地上に落ちるのを見た。その星には底知れぬ穴を開くかぎが与えられた。

その星が、底知れぬ穴を開くと、穴から大きな炉の煙のような煙が立ち上り、太陽も空も、この穴の煙によって暗くなった。

その煙の中から、いなごが地上に出て来た。彼らには、地のさそりの持つような力が与えられた。

 

患難時代前半は、七つの封印の裁きと七つのラッパの裁きがあります。第五のラッパの裁きの時に、それまでイエス様によって底知れぬ穴(アビス)に閉じ込められていた悪霊たちが解き放たれ、神の裁きに用いられます。

レギオンは『底知れぬ所』に行きたくないために、豚の群れに入ることを許してほしいと願ったのです。ルカ8:26~33

 

*底知れぬ所(穴、アビス)…三位一体の神に対抗した『悪の三位一体』として、サタン、反キリスト、悪霊たちが一時的に閉じ込められる場所。

エスによって閉じ込められた悪霊たちは、患難時代の第五のラッパで一時釈放され、裁きのツールとして用いられます。

 

その後、患難時代中期には、悪霊たちだ出た後の『底知れぬ所』に一度殺された反キリストが短期間だけ入り、そこから復活してきます。

そして、地上再臨したキリストにより反キリストと偽預言者は誰よりも先に『火の池』に投げ込まれ、サタンが千年王国の間『底知れぬ所』に閉じ込められます。黙示録19:20, 20~3

 

第五のラッパで釈放された悪霊たちを千年間閉じ込めておく場所となるのが、イラク南部の『バビロン』とヨルダン南部の『ボツラ』の二箇所です。

創世記6章で『女の子孫』として来られるメシアの誕生を阻止しようとした堕天使たち(神の子ら)は、仮釈放のない『タータラス』に閉じ込めらています。Ⅱペテロ2:4

 

イザヤ34:8~15それはの復讐の日であり、

シオンの訴えのために仇を返す年である。
 
*【】の復習の日ヤコブの双子の兄であるエサウの子孫であるエドム人たちは、BC586年の第三回バビロン捕囚の南ユダ王国滅亡の時に喜んだことが背景にあると思われます。エゼキエル35:15, 36:5
 
イザヤ34:9エドムの川はピッチに、
その土は硫黄に変わり、
その地は燃えるピッチになる。
 
*ピッチ…『樹脂』の意。猛烈な勢いで燃える。
 
イザヤ34:10それは夜も昼も消えず、
いつまでもその煙は立ち上る。
そこは代々にわたって、廃墟となり、
だれも、もうそこを通る者はない。
 
*そこエドム人の地、ボツラ。
『底知れぬ所』と同じように裁きを待つ場所として、創世記6章の堕天使たち以外のすべての悪霊たちを閉じ込めておく所。
 
イザヤ34:11ペリカンと針ねずみがそこをわがものとし、
みみずくと烏がそこに住む。
主はその上に虚空の測りなわを張り、
虚無のおもりを下げられる。
 
ペリカン、針ねずみ、みみずく、烏…律法では『忌むべきもの』として区分されている鳥類。レビ記11:13~19
 
*虚空、虚無…ヘブル語:トーフー ワボーフー
創世記1:2aー地は茫漠として何もなかった。
 
イザヤ34:12そのおもだった人たちのうち、
王権を宣言する者が、だれもそこにはいない。
すべての首長たちもいなくなる。
 
*王権を宣言する者が、だれもそこにはいない。すべての主張たちもいなくなるエサウの子孫は全滅し、ヤコブの子孫がエドムの地を所有します。

千年王国では、エドムという国はなくなります。その破壊は完全なものであり、イスラエルの最終的な回復の時は、エドムの破壊の時であり、イスラエルの二つの家は一つとなりエドムに勝利します。エゼキエル25:12~14

 
イザヤ34:13そこの宮殿にはいばらが生え、
要塞にはいらくさやあざみが生え、
ジャッカルの住みか、だちょうの住む所となる。
 
*いばら、あざみ…呪いの象徴。創世記3:18
*ジャッカル、だちょう…忌み嫌われた鳥獣
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イザヤ34:14荒野の獣は山犬に会い、
野やぎはその友を呼ぶ。
そこにはこうもりもいこい、
自分の休み場を見つける。
 
*野やぎ…ヘブル語:『雄やぎの顔を持った悪霊』の意。
*こうもり…別訳:悪鬼。ヘブル語:『夜の魔物=悪霊』の意。
 
イザヤ34:15蛇もそこに巣を作って卵を産み、
それをかえして、自分の陰に集める。
とびもそれぞれ自分の連れ合いとそこに集まる。

 

*蛇…サタンの化身。創世記3章、黙示録12:9 

 

これらの鳥や動物はどれも文字通りの動物ではありません。ボツラに閉じ込められることになる悪霊たちの描写です。

 

 

 

エレミヤ49:17~18エドムは恐怖となり、そこを通り過ぎる者はみな、色を失い、そのすべての打ち傷を見てあざける。

ソドムとゴモラとその近隣の破滅のように、――は仰せられる――そこに人は住まず、そこに人の子は宿らない。

 

復讐をなさる神ご自身が、エドムがこれまで神の民にしてきたことに対する復讐をなさり、千年王国では『エドム』という国はなくなります。

 

エゼキエル35:10~15おまえは、『これら二つの民、二つの国は、われわれのものだ。われわれはそれを占領しよう』と言ったが、そこにがおられた。

それゆえ、――わたしは生きている。神である主の御告げ――おまえが彼らを憎んだのと同じほどの怒りとねたみで、わたしはおまえを必ず罰し、わたしがおまえをさばくとき、わたし自身を現そう。

おまえはイスラエルの山々に向かって、『これは荒れ果てて、われわれのえじきとなる』と言って、侮辱したが、であるわたしがこれをみな聞いたことを、おまえは知るようになる。

おまえたちは、わたしに向かって高慢なことばを吐いたが、わたしはそれを聞いている。

神である主はこう仰せられる。わたしはおまえを荒れ果てさせて、全土を喜ばせよう。

おまえは、イスラエルの家の相続地が荒れ果てたのを喜んだが、わたしはおまえに同じようにしよう。セイルの山よ。おまえは荒れ果て、エドム全体もそうなる。人々は、わたしがであることを知ろう。

 

ヨエル3:19エジプトは荒れ果てた地となり、

エドムは荒れ果てた荒野となる。
彼らのユダの人々への暴虐のためだ。
彼らが彼らの地で、
罪のない血を流したためだ。

 

ここで思い出されるのが、無条件契約であり現在でも有効な『アブラハム契約』です。

創世記12:3 ーあなたを祝福する者をわたしは祝福し、

あなたをのろう者をわたしはのろう。

地上のすべての民族は、

あなたによって祝福される。

 

どうかすべてのクリスチャンが、イスラエルを祝福する者でありますように。