「キリストは二度死んだのよ。」と言うと、ほとんどの人が「え〜〜〜!!」と驚きます。
聖霊により処女マリヤから生まれたイエスは、生まれながらにして『霊的に生きて』いましたからいくら肉体を持っていたとしても、私たち『原罪を有する人間』と100%同じではありませんでした。
ではいつ、私たちと100%同じ『人間』になられたのでしょう?
それは、十字架の上で『私たちの罪の身代わり』となられた12:00~15:00までの間です。
その3時間は御父との霊的関係が断絶し、救われる前の人間と同じ状態になられたのです。
1コリント15:52ー終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。
*終わりのラッパ…ペンテコステで始まった『教会時代』は、携挙をもって終わります。
この時の『終わりのラッパ』とは、イスラエルのラッパの祭りで吹かれる100回目のラッパのことです。
Ⅱ テサロニケ2:1ーさて兄弟たちよ。私たちの主イエス・キリストが再び来られることと、私たちが主のみもとに集められることに関して、あなたがたにお願いすることがあります。
*空中再臨(携挙)により教会時代の信者(エクレシア)は、キリストの花嫁として『主のみもとに集められ』ます。
義認・聖化・栄化 〜キリストの花嫁なる教会〜 - サザエのお裾分け
Ⅱ テサロニケ2:2ー霊によってでも、あるいはことばによってでも、あるいは私たちから出たかのような手紙によってでも、主の日がすでに来たかのように言われるのを聞いて、すぐに落ち着きを失ったり、心を騒がせたりしないでください。
*パウロが伝えた主の日(患難時代)を誤解する者がいました。
Ⅱ テサロニケ2:3ーだれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないからです。
*主の日が来る前に、①背教が起こる、②不法の人=滅びの子…反キリストが現われる。だからまだ『主の日』はきていません。
Ⅱ テサロニケ2:4ー彼は、すべての神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。
*彼…反キリスト。
*神の宮…(第三)神殿。
患難時代中期に、反キリストは神殿に自分の獣の像を設置し、拝むように命じます。
ダニエル9:27ー彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が荒らす者の上にふりかかる。
マタイ24:15~16ーそれゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たならば(読者はよく読み取るように。)
そのときは、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。
黙示録13:14b~15ー剣の傷を受けながらもなお生き返ったあの獣の像を造るように、地上に住む人々に命じた。
それから、その獣の像に息を吹き込んで、獣の像がもの言うことさえもできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。
Ⅱ テサロニケ2:5ー私がまだあなたがたのところにいたとき、これらのことをよく話しておいたのを思い出しませんか。
*これらのことをよく話しておいた…ローマ13章の内容。特に11~12節。
ローマ13:11~12ーあなたがたは、今がどのような時か知っているのですから、このように行ないなさい。あなたがたが眠りからさめるべき時刻がもう来ています。というのは、私たちが信じた頃よりも、今は救いが私たちにもっと近づいているからです。
夜はふけて、昼が近づきました。ですから、私たちは、やみのわざを打ち捨てて、光の武具を着けようではありませんか。
*光の武具…エペソ6章の『神の武具』。
Ⅱテサロニケ2:6ーあなたがたが知っているとおり、彼がその定められた時に現れるようにと、いま引き止めているものがあるのです。
*彼…反キリスト。
*いま引き止めているものがある…二つの解釈があります。
①聖霊…または聖霊の内住するクリスチャン。携挙により地上からいなくなると、反キリストが現われるとする。
②人間政府…患難時代中期に三人の王たちが倒されるまでが人間政府の期間。
反キリストは、サタンによって誕生します。cf Ⅱ テサロニケ2:9
*しかし、聖霊が悪を押さえつけているという役割はないので、①聖霊とする説は、聖書から確認が取れない。
よって、おそらく②人間政府であろうと思われます。
Ⅱ テサロニケ2:7ー不法の秘密はすでに働いています。しかし今は引き止める者があって、自分が取り除かれる時まで引き止めているのです。
*秘密…ギリシャ語:ミステリオー=奥義。
Ⅱ テサロニケ2:8ーその時になると、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。
*その時…将来、必ず起こることを意味することば。ここでは患難時代中期のことを指します。
*来臨の輝き…患難時代の最後に地上再臨したキリストにより、反キリストは殺されます。
*キリストが十字架の上で、①霊的に死に(12:00~15:00まで全地が真っ暗になった時、イエスは「父よ」ではなく『わが神』と呼んでいます)、霊的に復活し(息を引き取る前に「神よ、わが霊を御手にゆだねます。」と言われたことから、霊的に復活したことがわかります)②肉体の死を迎え(脇腹に槍を突き刺した時、『水と血』が出たのは、心臓の内部で血液が分離し、完全に死んでいたことのしるしです)、三日目に復活したように、反キリストも二度死ぬことになります。
しかし霊的に生きることはないため、肉体的に二度死ぬことになるのです。ここは、地上再臨のキリストによって二度目の死を迎えることの預言です。では、いつ一度めの死があるのでしょうか?
反キリストの一度目の死は患難時代中期。
死…黙示録13:3ーその頭のうちの一つは打ち殺されたかと思われたが、その致命的な傷も直ってしまった。
復活…黙示録11:7ーそして彼らがあかしを終えると、底知れぬ所から上って来る獣が、彼らと戦って勝ち、彼らを殺す。
*底知れぬ所…アビス。悪霊立ちが閉じ込められている所。そこから悪霊たちが、第五のラッパの裁きで患難時代中期の少し前に解き放たれるため、反キリストは空になった『底知れぬ所』に一度落ちることになります。反キリストはサタンによって誕生するので、死後、悪霊と同じ所に送られるのです(サタン、反キリスト、悪霊・黙示録では偽預言者…偽の三位一体)。二人の証人を殺すことができるのは、患難時代中期に一度死に、復活した反キリストだけです。その反キリストの二度目の死をもたらせるのは、患難時代の終わりに地上再臨されたキリストだけです。
また、『千年王国』の始まる直前には、サタンがそこに千年間閉じ込められることになります。
*獣…反キリスト。
Ⅱ テサロニケ2:9ー不法の人の到来は、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い、
*イエスがメシアとしてのわざを示されたように、反キリストもさまざまな偽りのわざを行ない、人々を惑わします。それはサタンの働きによるのです。
マタイ11:5ー目の見えない者が見、足のなえた者が歩き、ツァラアトに冒された者がきよめられ、耳の聞こえない者が聞き、死人が生き返り、貧しい者たちに福音が宣べ伝えられている。
*これらは『メシア預言』であり、イエスによって成就した内容です。このような『しるし・奇跡』を行なったキリストの真似をして、反キリストは人々を惑わすのです。
Ⅱ テサロニケ2:10ーまた、滅びる人たちに対するあらゆる悪の欺きが行われます。なぜなら、彼らは救われるために真理への愛を受け入れなかったからです。
*教会時代に『真理への愛』であるキリストを受け入れなかった者が、患難時代を通過させられ、患難時代でも主を拒む者が惑わされるのです。
Ⅱ テサロニケ2:11~12ーそれゆえ神は、彼らが偽りを信じるように、惑わす力を送り込まれます。
それは、真理を信じないで、悪を喜んでいたすべての者が、さばかれるためです。
*悪を喜んでいた…罪を手放したくない、の意。
聖書をよく読み、よく学び、キリストのみわざとサタンの惑わしを、見極めることができるようになりますように。