サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ホセア書の概要(2)〜4~5章〜

神は預言者ホセアを立て、彼自身の結婚生活を通して、姦淫した妻を赦し愛することの苦悩を経験させました。

エゼキエル書16章によると、『神とイスラエルの関係』はまさに『ホセアと姦淫をする妻』の関係であることがわかります。イスラエルは神の妻(ちなみに、教会はキリストの花嫁♡)でありながら、偶像の神々を慕うという罪を犯していました。

 

4〜5章で神は、イスラエルのその罪を糾弾しています。cf エゼキエル16:8~34

エゼキエル16:25~26ーどこの辻にも高台を築き、通りかかるすべての人に身を任せ、姦淫を重ねて自分の美しさを忌みきらうべきものとした。

あなたは、良いからだをした隣のエジプト人と姦通し、ますます姦淫を重ねてわたしの怒りを引き起こした。

 

エゼキエル16:28~29ーあなたはそれでもまだ飽き足らず、アッシリヤ人と姦通した。彼らと姦通しても、まだあなたは飽き足らず、

商業の地カルデヤとますます姦通を重ねたが、それでも、あなたは飽き足らなかった。

 

エゼキエル16:33ー遊女には、すべての代価が支払われるのに、あなたは、自分のほうから持参金をすべての愛人たちに与え、彼らに贈り物をして、四方からあなたのところに来させて姦淫をした。

 

 

ホセア4:1イスラエル人よ。

のことばを聞け。主はこの地に住む者と言い争われる。

この地には真実がなく、誠実がなく、

神を知ることもないからだ。

  

*言い争われる…ホセア2:2と同じ原語。夫である神が、法廷で妻の姦淫の罪を明らかにして告発するということ。

 

*真実がなく、誠実がなく、神を知ることもない…これがイスラエルの罪状。 

 

ホセア4:2ーただ、のろいと、欺きと、人殺しと、

盗みと、姦通がはびこり、

流血に流血が続いている。 

 

*のろい、欺き、盗み、姦通、流血…罪の結果。 

 

ホセア4:4bしかし祭司よ。わたしはあなたをなじる。

 

*しかし祭司よ。わたしはあなたをなじる…民の指導者である『祭司』の責任が問われています。祭司たちは『昼』に神に仕え、祭儀を行いますが、民を神の御前に整えるのではなく、自らともに倒れてしまうほどの罪を犯していました。

 

ホセア5:5bー預言者もまた、あなたとともに夜つまづく。

*預言者…夢によって神から啓示が与えられる『夜』つまづく。昼の祭司たちとの対比。

 

ホセア4:6aーわたしの民は知識がないので滅ぼされる。

 

*知識がない…神はイスラエルの民に、モーセを通して『律法』を与えられていましたが、祭司や預言者などの指導者がその役割を忠実に果たさなければ、神に対する知識を正しく得ることはできません。

 

ガラテヤ3:24ーこうして、律法は私たちをキリストへ導くために私たちの養育係となりました。私たちが信仰によって義と認められるためなのです。

 

ヤコブ3:3ー私の兄弟たち。多くの者が教師になってはいけません。ご承知のように、私たち教師は、格別きびしいさばきを受けるのです。

 

アダムとエバ、洪水から救い出されたノアに対して『生めよ。ふえよ。地を満たせ。』と命じられた神が、ご自身の選びの民であるイスラエルに対して次のように言われます。

 

ホセア4:7aー彼らはふえるにしたがって、

ますます、わたしに罪を犯した。

 

ホセア4:10ー彼らは食べても、満たされず、

姦淫してもふえることはない。

彼らはを捨てて、姦淫を続けるからだ。

 

*姦淫してもふえることはない…ホセアの妻ゴメルの第二子と第三子がホセアの子ではなかったように、神を信じる民がふえるのではない、の意。

偶像崇拝という霊的姦淫をする民がふえるだけ。

 

ホセア4:12bーこれは、姦淫の霊が彼らを迷わせ、

彼らが自分たちの神を見捨てて

姦淫をしたからだ。

 

晩年のソロモンの偶像崇拝の罪により、南北に分断された『北イスラエル王国』に対して呼びかけます。

ホセア4:15aイスラエルよ。あなたは姦淫しても、

ユダに罪を犯させてはならない。

 

ホセア5:3bーしかし、エフライムよ、

 

*エフライム…元はヤコブの十二人の息子ヨセフの次男の名前。イスラエルの十二部族の一つとなり(長子の権利をヨセフが受け継いだため、所有地はマナセとエフライムの二倍となった)、『(北)イスラエル』と同義語。

南ユダ王国は、ユダ族のダビデ王朝だけだったが、北イスラエル王国は十王朝、二十人の王たちが治めることとなった。エフライムは、北イスラエルの初代王ヤロブアム1世の出身部族。

 

イスラエル王国の民は、神とモーセ契約を結んだ『契約の民』であるにも拘らず、その契約を破り、バアル崇拝に走りました。

これが『神の妻』としての姦淫の罪だとされており、預言者ホセアは姦淫の罪を犯し続ける妻により、神とイスラエルの関係を体験的に知ることになるわけです。

 

ホセアの妻ゴメルの第二子『ロ・ハルマ』と第三子『ロ・アミ』は、不貞によって生まれた子どもです。それがホセア5:4, 7と関連しています。

ホセア5:4ー彼らは自分のわざを捨てて神に帰ろうとしない。

姦淫の霊が彼らのうちにあって、

彼らはを知らないからだ。

 

ホセア5:7ー彼らはを裏切り、他国の男の子を生んだ。

今や、新月が彼らとその地所を食い尽くす。 

 

*他国の男の子…神を捨て、バアル崇拝を行う者を生み出した、ということ。

 

*食い尽くす…滅ぼす、の意。

 

これらのことから、神は私たちを愛されると同時に私たちも神を愛することを望んでおられることがわかりますね。

出エジプト記34:14ーあなたはほかの神を拝んではならないからである。その名がねたみであるは、ねたむ神であるから。

 

ヤコブ4:5*神が私たちのうちに住まわせた御霊はねたむほどに(私たちを)慕い求めておられる。 *新改訳聖書脚注

 

ヨハネ14:21ーわたしの戒めを保ち、それを守る人は、わたしを愛する人です。わたしを愛する人はわたしの父に愛され、わたしもその人を愛し、わたし自身を彼に現します。

 

私たちも『キリストの花嫁』となる身であることを自覚し、貞操を保ち、キリストだけに仕えていくことができますように。ー祈ー

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