サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ヨハネの黙示録7章

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*『神様のご計画』の表訂正:X 五旬節/ペンテコステ 使徒1:9 →O 使徒2:1~4

 

 【患難時代の目的】

1)邪悪な行為とそれを行なう者たちを一掃するため。患難時代を通して、罪人たちが根絶やしにされます。ーイザヤ13:9

それによりキリストの御国『千年王国』に入る神の民を集めます。

 

2)世界規模のリバイバルを来らせるため。マタイ24:14
神の選びの民である14万4千人のメシアニックジューを起こし、彼らを通して世界規模での大リバイバルをもたらすため。

 

3)聖なる民、つまりイスラエルの民の頑なさを打ち壊すため。ダニエル12:7

患難時代を生き延びたイスラエルユダヤ人)のレムナントの民族的回心をもたらし、彼らを救い、千年王国においてアブラハムに約束された『地』にアブラハムーイサクーヤコブの子孫を住まわせます。

 

【七つの封印の内容】

1)第一の封印…反キリストによる世界征服。

2)第二の封印…世界大戦。

3)第三の封印…世界規模での飢饉。

4)第四の封印…世界人口の1/4の滅亡。

5)第五の封印…聖徒たちへの迫害。

6)第六の封印…自然界の異変。天変地異。

7)第七の封印…七つのラッパのさばき。

 

黙示録7章は、第六の封印と第七の封印の間に入る挿入節です。聖書は必ずしも時系列に書かれているわけではありません。7章の内容は、第六の封印の後に起こるということではなく、7年間の患難時代の前半(3年半)を通して起こることです。

 

患難時代の三つの目的の二番目ー世界規模のリバイバルをもたらすことについて解説しているのが、黙示録7章の内容となっています。

 

黙示録7:1ー四隅…全世界。地の四方の風を堅く押さえ…待機している様子。黙示録7章では旧約時代のような御霊の働きがあるであろうとされています。

 

1)4人の御使いが全地のさばきのために遣わされていました。まさにスタンバイOKの状態です。

 

黙示録7:2生ける神の印…さばきから守るためのしるし。日の出る方…神の救いを表わす。cf:エデンの園の出入り口も幕屋、神殿の出入り口も東側に一カ所だけでした。

 

別のもう一人の御使いが東側から現われて、地も海もそこなう権威を与えられている4人の御使いに大声で叫びました。 

大声で叫ぶ…緊急性のある事、注意を引くための行為。

 

黙示録7:32)額に印を押す。

額に印…自分の所有物であることを示す。cf 黙示録14:1ーまた私は見た。見よ。小羊がシオンの山に立っていた。また小羊とともに14万4千人の人たちがいて、その額には小羊の名と、小羊の父の名とがしるしてあった。

 

つまり、地と海をそこなう権威を持つ4人の御使いたちが行動を起こす前に、患難時代に神によって伝道者として立てられた14万4千人に、患難からの守りのしるしである「小羊の名と小羊の父の名」の印を押す、ということです。それが終わるまで、少し待ってなさいという命令です。

 

守りとは、神のさばきからの守り、および反キリストによる迫害からの守りです。この守りがあるので、彼らは患難時代であっても殉教はしません。

 

では、教会時代に生きるクリスチャンたちはどうでしょうか?神の所有物としての何か印が押されているのでしょうか?

 

エペソ1:13ーまたあなたがたも、キリストにあって真理のことば、すなわちあなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことによって、約束の聖霊をもって証印を押されました

 

エペソ1:14聖霊は私たちが御国を受け継ぐことの保証であられます。これは神の民の贖いのためであり、神の栄光がほめたたえられるためです。

 

エペソ4:30神の聖霊を悲しませてはいけません。あなたがたは、贖いの日のために、聖霊によって証印を押されているのです。

*教会時代のクリスチャンに押される聖霊の証印は贖いの日のため、つまり「携挙」のためのしるしであり、黙7章の14万4千人に押される印は患難時代の守りのためです。

 

黙示録7:4ーここで初めて、印を押される人の数が分かります。14万4千人です。そしてその人たちが誰かも分かります。イスラエルの子孫のあらゆる部族の者…ユダヤです。 

ユダヤ人ーアブラハム-イサク-ヤコブ(イスラエル)の3人を先祖とする者。

*あらゆる部族…イスラエルの12部族。

 

この14万4千人のユダヤ人たちは、患難時代に地にいるイスラエル(cf ローマ11:26)伝道者たちです。つまり、携挙の恵みには預かれなかったものの、神のめぐみとあわれみとご計画により、患難時代に救われる初穂の人々です。

 

黙示録7:5~8ーここに書かれていることから、イスラエルの12部族それぞれから1万2千人ずつが救われることが分かります。この14万4千人の内訳の記述があるのは、彼らが全員イスラエル人(アブラハム-イサク-ヤコブの子孫)であることを強調するためです。

 

余談ですが、エホバの証人は『14万4千人はエホバの名を広めることに忠実なエホバの証人のリーダー(統治体)の人々のことで、現在八千数百人が地上に“残りの者”として存在しています。この数は一世紀から数えられる実数ですが、5〜9節は象徴的な数であって実数ではありません』と主張します。

 

さて、このイスラエルの12部族の名を創世記49章と比べてみてください。何かお気付きになりましたか?

 

黙示録7:6ー「ダンの部族」の代わりに「マナセの部族」が入っていることに気付かれましたか?

 

マナセとは、エジプトでヨセフに生まれた二人の子のうちの一人です。8節の「ヨセフの部族」はもう一人の子「エフライムの部族」と同義語です。つまりイスラエルの12人の息子のうち、長子の権利は父の寝床を汚したルベンではなく、ヨセフが受け継いだので、相続地が2倍になっています。

 

ヨセフの部族が『マナセ』と『エフライム』の二つになったため、実際には『十二部族』ではなく『十三部族』になっています。民数記13:4~15では、ダン部族が入り、レビ族が抜けています。

 

14万4千人の数やダンの部族の名が入っていないことに対して、様々な解釈があります。たとえば…

a)14万4千人は、霊的な意味でのイスラエルととり、救われた者を指すー置換神学の考え方。

 

b)ダン部族の名が無いのは、ダン部族がしばしば偶像礼拝をしたためー他の部族もしています。

 

c)ダン部族から反キリストが出ると考える反キリストは、神の契約の民であるユダヤ人から出るのではなく、ローマ人の血を引く者から出ます!

 

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*ダン部族から反キリストが出るとされる理由は、旧約偽典の『十二族長の遺言』に書かれているとされるためです。

 

なぜダンの部族の名が抜けているのかに対して、聖書は沈黙しています。聖書が語っていないということは、神が隠されているということです。神が隠されているものを、人間側が偽典を用いたり、憶測を持って様々な解釈しても無駄なことです。聖書が沈黙するなら、私達も沈黙すべきです。『御父の名』に関しても、聖書は沈黙しています。それは、御子の御名だけが『私たちが救われるべき名』として与えられているからです。ーcf 使徒4:12

 

私個人としては、聖書を字義通りに解釈するので、14万4千人は患難時代前半に救われるイスラエル人と理解しています。彼らがまず救われ、全世界で福音を伝える人々だと理解しています。

 

患難時代は人類に残された最後の救いの期間で、7年間しかありません。教会時代のクリスチャンたちはみな、携挙され地上には残されていません。

短期間に世界宣教をするには、旧約聖書の知識を持ち、既に世界中に離散し、その国の言語・文化に精通したイスラエル人でなければならないのです。

 

そして、次のみことばが成就するのです。

マタイ24:14この御国の福音は、全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから終わりの日が来ます。 

 

使徒1:8ーしかし聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そしてエルサレムユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまでわたしの証人となります。

 

黙示録7:9ーだれにも数えきれぬほどの大勢の群衆…患難時代に救われる異邦人たち。

3)患難時代にも人々は救われます。人類史上最後の救いのチャンスです。これを逃したら、あとは滅びしかありません…というと「滅ぶんでしょ?消滅して無になるんでしょ?別にいいよ」と言う方がいるかもしれません。

 

聖書によると「滅ぶ」とは「第二の死」である神との断絶を意味します。けっして「無」になるわけではありません。むしろ「有」です…まずは現在の肉体が死ぬとたましいとして意識、感情のある状態でハデスで苦しみ、更に永遠に生きられる肉体を与えられた後ゲヘナで永遠に苦しむことが分かります。

 

そして、そこでどれほど後悔し、悔い改め、神に助けを叫んでも、「時 既に遅し」で答えてはくださらないのです。これが、聖書の教える「滅び」です。

 

神は愛の対象として人間を造られました。アダムによって人間に肉体の死が入ってきましたが、たましいまで死ぬことを喜ばれない神は、たましいの救い主として御子を送ってくださいました。問題は生まれてから死ぬまでのたましいの「死刑の執行猶予の期間」に身代わりとなってくれる方を見つけられるか否かなのです。

 

それが有名なヨハネ3:16のみことばの意味です。“神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。”

 

ですから、教会時代はペンテコステから携挙までですが、異邦人の時は7年間の患難時代の終わりまで続きます。黙示録7:9「白い衣を着た大勢の群衆」は、第五の封印の殉教者たちのことです。 

願わくば、私たちの家族、友人が、今 このめぐみの時代に主なるキリストを信じることができますように。

 

白い衣…キリストを信じて死んだ者に与えられる「義の衣」。どんなに罪に汚れた者でも「白い義の衣」が外套として与えられるので、汚れた状態を覆い隠すことができます。神はその「白い衣」を見てくださるので、御子と同じ「義なる者」として、御座と小羊との前に立つことができるのです。

 

キリストの贖いを自分自身の罪の身代わりだったと信じる者は、なんと幸いなことでしょう!

 

逆に、信じないまま執行猶予期限を迎えた人には、白い衣は与えられないので、罪に汚れたままの状態でいるしかありません。神は聖ですから、汚れた者を受け入れることはできないのです。神を無視して生きてきた者は、聖なる神の前で自分自身の義を証明することは不可能です。だから断絶されるのです。

 

しゅろの枝…主イエスエルサレム入城の際、人々が道に敷いた「木の枝」もしゅろの枝でしたーcf マタイ21:8。勝利を祝う時に用いられました。

 

黙示録7:10ー第五の封印での殉教者たちもまた、御座におられる父なる神と小羊とを礼拝しています。

 

黙示録7:11ー御座と長老たち(普遍的教会)と四つの生き物(セラフィム=天使)との回りに立っていた御使いたちも、御座の前にひれ伏し…礼拝し、の意味。

 

黙示録7:12ー栄光を神に帰しています。

 

黙示録7:13ー長老のひとり、つまり携挙で先に天に挙げられている人々のひとりが、自分たちと同じ白い衣を着て後から来た人たちについて、ヨハネに質問しました。

 

黙示録7:14ヨハネは答えることが出来ずに「主よ、あなたこそ、ご存知です」と言っています。ここでの「主」は、質問をした長老のひとりのことです。その長老のひとりがヨハネに答えていますので、ヨハネがどの程度理解しているのかを、質問することによって確認したのでしょう。

 

彼らが着ている「白い衣」とは、小羊の血で洗って白くしたもの…つまり、彼らは小羊を信じる信仰によって罪を許された異邦人たちということです。ここから、患難時代にも聖霊の働きがあることが分かりますーcf ヨハネ16:8、第一コリント12:3b。

 

黙示録7:15ー患難を通過した者たちに対しても、神さまからの慰めは与えられますーcf 15~17節。彼らは、神の御前にいて、聖所で昼も夜も神に仕えています。ですから、天の御国での生活は決して暇を持て余すようなものではないのです。

 

御座に着いておられる神が、彼らの上に幕やを張られる…彼らの上に神がご臨在され、守りの御手を伸ばされる、という意味です。

 

黙示録7:16ー神の守りがあるため、飢えも、乾きも、太陽も、どんな炎熱も彼らを打つことはありません。

 

黙示録7:17ー神の守りに加えて、御座の正面におられる小羊が彼らの牧者となって、いのちの水の泉に導いてくださいます。 

*いのちの水の泉ー御霊のこと。cf ヨハネ4:14。御座には御父、小羊であり牧者である御子イエス、いのちの水の泉である御霊と三位一体なる神がここにも啓示されてます

 

彼らの目にある涙は、神ご自身がすっかり拭い取ってくださいます。cf 黙示録21:4ー彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。

 

これが患難時代を通り抜けた聖徒たちへの慰めのことばです。 

*呼び方の違い…旧約時代の信者ー聖人・義人たち。教会時代の信者ーキリスト者。(クリスチャン)患難時代の信者ー聖徒たち。

 

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