黙示録8:1ー小羊が第七の封印を解いたとき、天に半時間ばかり静けさがあった。
*半時間ばかり静けさがあった…第七の封印が解かれた時、今までとは様子が違い、すぐに裁きが行なわれたのではなく、前兆としての『静けさ』がありました。
黙示録8:2ーそれから私は、神の御前に立つ七人の御使いを見た。彼らに七つのラッパが与えられた。
*七つのラッパ…第七の封印の中身は、『七つのラッパの裁き』と言われる、患難時代前半の中の後半に起こる裁きでした。
続く3~5節は、七つのラッパの裁きに先立つ天と地での出来事です。
黙示録8:3ーまた、もうひとりの御使いが出て来て、金の香炉を持って祭壇のところに立った。彼にたくさんの香が与えられた。すべての聖徒の祈りとともに、御座の前にある金の祭壇の上にささげるためであった。
*たくさんの香…聖徒たちの祈り
聖徒たちの祈りは香のように、神の御前へと立ち上ります。
*御座の前にある金の祭壇の上にささげるためであった…聖徒たちの祈りが、神の前に聞かれたことを指します。
黙示録6:9~11の第五の封印の裁きの時、それまでの患難時代の殉教者たちが、「神に敵対する者たちが裁かれるように」と祈っています。
その祈りの応えが、次の『七つのラッパの裁き』です。
*御座の前にある金の祭壇の上にささげるためであった…聖徒たちの祈りが、神の前に聞かれたことを指します。
黙示録8:4ー香の煙は、聖徒たちの祈りとともに、御使いの手から神の御前に立ち上った。
聖徒たちの祈りは、香の煙とともに神の御前に届けられました。
黙示録8:5ーそれから、御使いは、その香炉を取り、祭壇の火でそれを満たしてから、地に投げつけた。すると、雷鳴と声といなずまと地震が起こった。
*祭壇の火…神のさばきの火の象徴
いよいよ神の裁きが行なわれるというしるしです。
ヘブル10:27ーただ、さばきと、逆らう人たちを焼き尽くす激しい火とを、恐れながら待つよりほかはないのです。
ヘブル12:29ー私たちの神は焼き尽くす火です。
Ⅱペテロ3:7ーしかし、今の天と地は、同じみことばによって、火に焼かれるためにとっておかれ、不敬虔な者どものさばきと滅びとの日まで、保たれているのです。
*雷鳴、声、いなずま、地震…自然界の異変
今から起ころうとする裁きの恐ろしさを警告するものとなっています。
黙示録8:6ーすると、七つのラッパを持っていた七人の御使いはラッパを吹く用意をした。
8:1で七番目の封印が解かれると、七人の御使いに七つのラッパが与えられました。
つまり、七つの封印の裁きには、七つのラッパの裁きが含まれていたということです。
【七つの封印の内容】
①第一の封印…反キリストによる世界征服
②第二の封印…世界大戦
③第三の封印…世界規模での飢饉
※患難時代に入ったら、できるだけ早い段階で食料の備蓄が必要になります。
残された人たちがエジプトでのヨセフのように、神様からの知恵をもらって賢く行動できますように。
④第四の封印…世界人口の1/4の滅亡
⑤第五の封印…聖徒たちへの迫害
⑥第六の封印…天変地異大
⑦第七の封印…七つのラッパのさばき
ロシアの人形マトリョーシカのように、第七の封印が解かれると、『七つのラッパの裁き』が出てきます。
初めて黙示録を学ぶ人にとって、これらの預言のことばをすぐに信じることは難しいかもしれません。しかし、主を信じる者は少なくとも旧約聖書の預言が、イエスにあってすべて成就したことを信じているわけです。その確率を考えれば、新約の唯一の預言書である黙示録の内容も成就すると確信出来るはずですよね。
そして黙示録の預言のことばを心に留める者は幸いであると、聖書は言っています。
黙示録1:3ーこの預言のことばを朗読する者と、それを聞いて、そこに書かれていることを心に留める人は幸いである。時が近づいているからである。
黙示録8:7ー第一の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、血の混じった雹と火とが現れ、地上に投げられた。そして地上の三分の一が焼け、木の三分の一も焼け、青草が全部焼けてしまった。
*雹と火…出エジプト前の十の災いが、患難時代の裁きの『型』になっていることがわかります。
出エジプト9:18ーさあ、今度は、あすの今ごろ、エジプトにおいて建国の日以来、今までになかったきわめて激しい雹をわたしは降らせる。(第七の災い)
第一のラッパの裁きで、血の混じった雹と火が現われ、地上に投げられた結果、地球上の面積の1/3が火で焼かれました。
黙示録8:8ー第二の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、火の燃えている大きな山のようなものが、海に投げ込まれた。そして海の三分の一が血となった。
第二のラッパの裁きは、海に対する裁きです。
これは出エジプト前の真水が血に変わるという災いが『型』になっています。
出エジプト記7:19ーあなた(アロン)の杖をとり、手をエジプトの水の上、その川、流れ、池、その他すべての水の集まっている所の上に差し伸ばしなさい。そうすればそれは血となる。またエジプト全土にわたって、木の器や石の器にも血があるようになる
黙示録8:9ーすると、海の中にいた、いのちのあるものの三分の一が死に、舟の三分の一も打ちこわされた。
第二のラッパ裁きの結果、魚介類の1/3が死に、舟の1/3が打ち壊されました。
恵みの要素としては、まだ2/3が残されているということです。
出エジプト7:17b~18ー私は手に持っている杖でナイルの水を打ちます。水は血に変わり、ナイルの魚は死に、ナイルは臭くなり、エジプト人はナイルの水をもう飲むことを忌みきらうようになります。
黙示録8:10ー第三の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちて来て、川々の三分の一とその水源に落ちた。
*大きな星が天から落ちて来て…『星』が象徴的に用いられた場合は、例外なく『天使』を指します。
聖なる御使いか、堕天使かは、文脈で判断します。
ここでは「落ちて来た」とあるので、『堕天使』です。
聖なる御使いの場合は、「天から降りて来た/下って来た」という表現になります。
黙示録8:11ーこの星の名は苦よもぎと呼ばれ、川の水の三分の一は苦よもぎのようになった。水が苦くなったので、その水のために多くの人が死んだ。
*苦よもぎ…「苦よもぎ」という固有名詞を持った墮天使が、天から落ちました。
ロシア語の「チェルノブイリ」(の原発事故)のことではありません。
その結果、川や湖の水の1/3が汚染されて多くの人々が死にました。
黙示録8:12ー第四の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、太陽の三分の一と、月の三分の一と、星の三分の一が打たれたので、三分の一は暗くなり、昼の三分の一は光を失い、また夜も同様であった。
第四のラッパの裁きによって、天変地異が起こります。
太陽や月や星の光が、現在地上に届いている三分の一暗くなりました。
これは天体が破壊されたのではなく、なんらかの理由で地上にとどく光が遮断されたということ。その結果、地上に住む人間は、光の1/3を失いました。
黙示録8:13ーまた私は見た。一羽のわしが中天を飛びながら、大声で言うのを聞いた。「わざわいが来る。わざわいが来る。わざわいが来る。地に住む人々に。あと三人の御使いがラッパを吹き鳴らそうとしている。」
*一羽のわし…セラフィム(上から二番目の御使い/単数形:セラフ)のひとり。
黙示録4:7~8ー第一の生き物は、ししのようであり、第二の生き物は雄牛のようであり、第三の生き物は人間のようであり、第四の生き物は空飛ぶわしのようであった。
この四つの生き物は、それぞれ六つの翼があり、その回りも内側も目で満ちていた。彼らは、昼も夜も絶え間なく叫び続けた。
*わざわいが来る。わざわいが来る。わざわいが来る…後半の三つの災いに対する予告。
第五〜第七のラッパを「三つのわざわいのさばき」と言います。
※幸いなのは、(普遍的)教会に属する、御霊の内住のある真の信者たちです。なぜなら、普遍的教会はすでに携挙されて天にいるので、大患難時代を通過することがないからです。
患難時代を通過させられるのは、携挙の時点でまだイエスを主と信じていない人々だけです。
聖書やキリスト教に興味がある方々、使徒たちが宣べ伝えた福音(1コリント15:2~5)とは異なる福音を信じている人々が、『今』神の真理に立ち返り、携挙の恵みに与る者となりますように。ー祈ー