サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ヨハネの黙示録6章とダニエルの七十週の預言

黙示録6:1ーまた、私は見た。小羊が七つの封印の一つを解いたとき、四つの生き物の一つが、雷のような声で「来なさい」と言うのを私は聞いた。

 

*私十二使徒のひとりである黙示録の著者ヨハネ

 

*四つの生き物の一つ…セラフ(複数形はセラフィム)七つの封印を解くためにふさわしいのは、罪のために死に、復活したキリスト・イエスのみです。


黙示録6:2ー私は見た。見よ。白い馬であった。それに乗っている者は弓を持っていた。彼は冠を与えられ、勝利の上にさらに勝利を得ようとして出て行った。

 

*白い馬…その反キリストが『白い馬』に乗って登場するため、『白馬に乗った王子様』に惑わされる人々も多く起こると思われます。

 

しかし、これは地上再臨されるキリストのモノマネです。

黙示録19:11~16ーまた、私は開かれた天を見た。見よ。白い馬がいる。それに乗った方は、「忠実また真実」と呼ばれる方であり、義をもってさばきをし、戦いをされる。

その目は燃える炎であり、その頭には多くの王冠があって、ご自身のほかだれも知らない名が書かれていた。

その方は血に染まった衣を着ていて、その名は「神のことば」と呼ばれた。

天にある軍勢はまっ白な、きよい麻布を着て、白い馬に乗って彼につき従った。

この方の口からは諸国の民を打つために、鋭い剣が出ていた。この方は、鉄の杖をもって彼らを牧される。この方はまた、万物の支配者である神の激しい怒りの酒ぶねを踏まれる。

その着物にも、ももにも、「王の王、主の主」という名が書かれていた。

 

地上再臨のキリストは、頭に多くの『王冠👑ダイアデム』をかむり、口からは『剣』、手には『鉄の杖』を持っています。

このことを知っている者は、反キリストとの違いによって見分けることができますが、携挙後の時代は信者はひとりもおらず、患難時代の異邦人伝道を担当する144,000人のメシアニックジューがこの時点でどこまでの働きができているかはわかりません。

 

*弓…反キリストの持ち物

エペソ6:16ーこれらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢を、みな消すことができます。

 

『火矢』を飛ばすには『弓』が必要です。

 

*冠…反キリストが被っているのは、ギリシャ語では勝利者が被る『ステファノス』であって、王冠👑ではありません。

 

*勝利の上にさらに勝利を得ようとしてイスラエル国家と平和条約を結ぶほどの政治的力を持った反キリストは、世界征服を目指して暗躍します。

それが成功するのは患難時代中期であり、後半の三年半は反キリストがバビロンから世界を治めることになります。

 


第一の封印が解かれるといよいよ七年間の患難時代の裁きがスタートします。

患難時代の幕開けそのものは、ダニエルが『反キリストとイスラエルの七年間の契約締結時』であることを預言しました。

ダニエル9:26~27から反キリストは、AD70年アブの月の9日に第二神殿とエルサレムを崩壊したローマから出ることがわかります。

 

ダニエル9:26~27ーその六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。やがて来たるべき君主の民が町と聖所を破壊する。その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。

彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべきものが翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」

 

*六十二週の後…ダニエル9:24の『ダニエルの七十週の預言』の中で、25節の『一週』と『六十二週』の間には、中断期間はありません。連続している『一週=七年』と『六十二週=434年』の合計『六十九週=483年』となります。

その起点は、25節の『引き揚げてエルサレムを再建せよ、との命令が出てから』です。

つまり、バビロニア帝国を倒したペルシャの王クロスによる命令が出た時が起点となりーエズラ1:1~4ーメシアの初臨をもって終わります。

残るは、最後の一週のみですが、六十九週と最後の一週の間にはギャップがあります。

そのギャップの間に起こることが、26~27節で記されています。

 

*油そそがれた者は断たれ…殺されることを意味

マタイ16:21ーその時から、イエス・キリストはご自分がエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目に*よみがえらなければならないことを弟子たちに示し始められた。 *神の御子としての自力復活

 

*彼には何も残らない…イエスの死の状態を説明するために『無』を意味するだけでなく、ヘブル語の意味では『自分のためだけではない』ことをも意味します。

つまり、キリスト・イエスの死は自分自身のために死んだのではなく、他者のために死んだことを意味します。

イザヤ53:5ーしかし、彼は、

私たちのそむきの罪のために刺し通され、

私たちの咎のために砕かれた。

彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、

彼の打ち傷によって、私たちはいやされた。

 

*来たるべき君主の民…『来たるべき君主』とは、やがて来る反キリストのこと。

『民』には、定冠詞がついており、特別な民を意味します。この『民』が『町=エルサレム』と『聖所=第二神殿』を破壊します。

これは、AD70年アブの月の9日にローマ軍によって成就しました。

 

『来たるべき君主』とエルサレムの町と神殿を破壊する『民』との国籍は同じであるため、将来現れる反キリストも異邦人であるローマ人の末裔から出ることになります。

イスラエルのダン部族からではありません。

 

*その終わりには洪水が起こり…『洪水』が象徴的に使われる場合は、軍事的侵攻を意味します。

AD68年にはローマのヴェスパシアヌスによってエルサレムはローマ軍に包囲され、70年にティトスによって再包囲されて、神殿崩壊、エルサレム陥落となりました。

 

*荒廃が定めれている…この軍事的侵攻の結果、神の約束の地は『荒廃する』ことが神によって定め(命じ)られています。事実、1,948年にイスラエルが再建国され、ユダヤ人たちが帰還するまで約束の地は荒廃していました。

 

*彼…反キリスト

 

*一週の間…最後の七年間/患難時代

 

*多くの者と堅い契約を結び…反キリストはイスラエル国家と『七年契約(おそらく平和条約)』を結びますが、多くのイスラエル人たちがこの契約締結に賛同するということ。

この契約締結をもって、患難時代の幕開けとなります。

イスラエル民族は神の選びの民として、神との契約の民です。

八つの契約のうち、既に終わった『モーセ契約』も、無条件契約の『アブラハム契約』、『土地の契約』、『ダビデ契約』、『新しい契約』は、イスラエルと結ばれた契約です。

それなのに、反キリストと契約を結ぶことに同意する多くの者がいるということです。

 

*半週の間…三年半

 

*いけにえとささげ物とをやめさせる…反キリストの契約は七年間でしたが、契約が守られるのは前半の三年半だけです。中期になると、反キリストは契約を反故にし、患難時代に建つ第三神殿でのいけにえとささげ物とをやめさせます。

 

*荒らす忌むべき者…反キリストの偶像

 

*翼…神殿の尖塔を表す/ヘブル語では、『一面に広がる影響』を表します。

反キリストが自分自身を唯一の神だと宣言した時の反キリストへの礼拝を表します。

Ⅱテサロニケ2:3~4ーだれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現れなければ、主の日は来ないからです。

彼は、すべて神と呼ばれるもの、また礼拝されるものに反抗し、その上に自分を高く上げ、神の宮の中に座を設け、自分こそ神であると宣言します。

 

黙示録13:14~15ーまた、あの獣の前で行うことを許されたしるしをもって地上に住む人々を惑わし、剣の傷を受けながらもなお生き返ったあの獣の像を造るように、地上に住む人々に命じた。

それから、その獣に息を吹き込んで、獣の像がものを言うことさえもできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。

 

*定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる…反キリストは、地上再臨したキリストによって燃える火の池に投げ込まれます。

Ⅱテサロニケ2:8ーその時になると、、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。

 

 

黙示録6:3~4ー小羊が第二の封印を解いたとき、私は、第二の生き物が、「来なさい」と言うのを聞いた。

すると、別の、火のように赤い馬が出て来た。これに乗っている者は、地上から平和を奪い取ることが許された。人々が、互いに殺し合うようになるためであった。また、彼に大きな剣が与えられた。

 

*第二の生き物…四つの生き物の第二は、雄牛のようなセラフィムでした。

黙示録4:7ー第一の生き物は、ししのようであり、第二の生き物は雄牛のようであり、第三の生き物は人間のような顔を持ち、第四の生き物は空飛ぶわしのようであった。

 

*赤い馬…流血のイメージ、『戦争』を表しています。

 

*地上から平和を奪い取ることが許された…人々が互いに殺し合うようになるため。赤い馬に乗った人物に、大きな剣が与えられました。


患難時代前半は世界統一宗教となった『偽キリスト教(反キリストの花嫁)』が、14万4千人のメシアニックジューたちによって伝道された異邦人信者たちを迫害します。

黙示録20:4ーまた私は、多くの座を見た。彼らはその上にすわった。そしてさばきを行う権威が彼らに与えられた。また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。

 

*イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たち…患難時代前半の殉教者とその理由

 

*獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たち…患難時代後半の殉教理由

 


黙示録6:5ー小羊が第三の封印を解いたとき、私は、第三の生き物が、「来なさい」と言うのを聞いた。私は見た。見よ。黒い馬であった。これに乗っている者は量りを手に持っていた。


*黒い馬…この騎士は『量り』を持っていることから、第二の封印の戦争の結果、世界中で飢饉が起こることがわかります。

 


黙示録6:6ーすると私は、一つの声のようなものが、四つの生き物の間で、こう言うのを聞いた。「小麦一枡は一デナリ。大麦三枡も一デナリ。オリーブ油とぶどう酒に害を与えてはいけない。」


*一デナリ…労働者の日給(デナリは、ローマの貨幣)

労働者が一日働いても家族全員を養うことができないほどの食物の欠乏を示しています。

神の恵みの視点から見ると、医薬品となる『オリーブ油とぶどう酒』は守られます。

オリーブもぶどうも根が深い植物です。

また、少ないながらも小麦も手に入ることを考えると、患難時代の聖徒たちはかろうじて聖餐式を行なえることもわかります。

聖餐式の命令は『主の地上再臨まで主の死を告げ知らせなさい』です。

1コリント11:26ーですから、あなたがたは、このパンを食べ、この杯を飲むたびに、主が来られるまで、主の死を告げ知らせるのです。

 


黙示録6:7~8ー小羊が第四の封印を解いたとき、私は、第四の生き物の声が、「来なさい」と言うのを聞いた。

私は見た。見よ。青ざめた馬であった。これに乗っている者の名は死といい、そのあとにはハデスがつき従った。彼らに地上の四分の一を剣とききんと死病と地上の獣によって殺す権威が与えられた。


*第四の生き物…『空飛ぶわしのようなセラフ(黙示録4:7)


*青ざめた馬…血の気が失せた様子、騎士は『死』であり、肉体の死後の世界である『ハデス』が付き従っていました。


*四分の一…この時点で生きている世界人口の1/4、の意。

聖書で『4』は、完全な破壊を意味します。

この時の死因は、

①剣による大量殺戮 黙示録20:4

②飢饉による餓死

③死病…病死

④野獣による死


患難時代中期または後期携挙説の場合、どのようにして自分は生き延びると思えるのでしょうか?

神による守りは、患難時代に異邦人伝道をする144,000人のメシアニックジューのみですが💦…黙示録7:3~4


黙示録6:9ー小羊が第五の封印を解いたとき、私は、神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが祭壇の下にいるのを見た。


*神のことば…聖書のみことば


*自分たちが立てたあかしイエス・キリストに対する証し


この二つが患難時代前半の殉教の理由です。


第五の封印が解かれるのは、七年間の患難時代の最初の1/4が終わる頃です。

その時までに、異邦人世界に大規模のリバイバルが起き、多くのキリスト者たちがみことばを宣べ伝え、キリストを証しした結果殉教することになります。

つまり、患難時代は命懸けの信仰が必要となります。

現在の教会時代がどれだけ『恵みの時代』か分かりますよね。


黙示録6:10ー彼らは大声で叫んで言った。「聖なる、真実な主よ。いつまでさばきを行わず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」


*彼ら…患難時代前半の殉教者たち

『彼ら』がいるのは、第三の天にある祭壇の下です。


肉体の死後信者のたましいが行く所は、キリストの昇天の時に地の下から第三の天に引越した『パラダイス』です。

そこで殉教者たちは主に「いつまでさばきを行わず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」と質問しています。


復讐について、聖書は次のように記しています。

申命記32:35ー復讐と報いとは、わたしのもの、それは、彼らの足がよろめくときのため。彼らのわざわいの日は近く、来るべきことが、すみやかに来るからだ。」


ローマ12:19愛する人たち。自分で復讐してはいけません。神の怒りに任せなさい。それは、こう書いてあるからです。「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする、と主は言われる。」


ヘブル10:30ー私たちは、「復讐はわたしのすることである。わたしが報いをする」、また、「主がその民をさばかれる」と言われる方を知っています。


これらのみことばを知っているからこそ、殉教者たちは主にその時がいつなのかを訊いているわけです。


黙示録6:11ーすると、彼らのひとりひとりに白い衣が与えられた。そして彼らは、「あなたがたと同じしもべ、また兄弟たちで、あなたがたと同じように殺されるはずの人々の数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい」と言い渡された。


*白い衣…罪からの赦しを得た者に与えられる義の衣。

患難時代であっても伝道は行なわれ、聖霊の働きによって救われる人が起こされます。


*あなたがたと同じように殺されるはずの人々…患難時代の殉教者たち


患難時代に救われる異邦人は、中期までです。

反キリストの偶像を拝み、666の刻印を押された者は、その時点で救いの機会を完全に失います。


黙示録6:12ー私は見た。小羊が第六の封印を解いたとき、大きな地震が起こった。そして、太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになった。


小羊が第六の封印を解くと、天変地異が起こり、次の裁きへと移っていきます。

地での異変は地震

天での異変は、太陽や月の暗黒と天の星の落下(13節)。


暗黒は、患難時代の前に一度、患難時代の間に四度の計5回起こります。

ここはその二番目の暗黒です。五回の暗黒のうち、1. 3. 5. の奇数回をヨエル書が記しています。

ヨエル2:31ー主の大いなる恐るべき日が来る前に、太陽はやみとなり、月は血に変わる。


*主の大いなる恐るべき日…患難時代を指すことば


②黙示録6:12


ヨエル1:4ーかみつくいなごが残した物は、いなごが食い、いなごが残した物は、ばったが食い、ばったが残した物は、食い荒らすいなごが食った。

 

黙示録9:2~3その星が、底知れぬ穴を開くと、穴から大きな炉の煙のような煙が立ち上り、太陽も空も、この穴の煙によって暗くなった。

その煙の中から、いなごが地上に出て来た。彼らには、地のさそりの持つような力が与えられた。

 

④黙示録16:10~11

 

ヨエル3:14~15(新共同訳:4:14~15)ーさばきの谷には、群衆また群衆。

の日がさばきの谷に近づくからだ。

太陽も月も暗くなり、星もその光を失う。

 

*さばきの谷…ヨシャパテの谷=ケデロンの谷

ここで患難時代を生き延びた異邦人たちの『羊と山羊の裁き』が行われます。

 

ヨエル2:10ーその面前で地は震い、天は揺れる。太陽も月も暗くなり、星もその光を失う。

マタイ24:29~30ーだが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。

そのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。

 


患難時代前に起こる暗黒が先か、携挙が先か、はたまたエリヤの再来が先か、第三神殿が先か、はたまたエゼキエル38:1~39:16の北の連合軍によるイスラエル侵略が先かは不明ですが、これらは必ず成就する聖書預言として備えておきたいですね。