サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

聖書が教えるサタンの働きと神のご計画

Twitterでジョン・ラミレス著『悪魔の仮面を剥ぐ』を良本だとオススメするツイートが流れてきました。

私たちは聖書と並行してこの本を読み、悪魔について学ぶべきでしょうか?

聖書は悪魔について、私たちが知っておくべき情報を与えていないのでしょうか?

 

聖書の唯一誠の真理を知れば、それと一致しない教えはすべて偽物だと判断できます。

 

みことばを多く引用してしていれば聖書的なのではなく、そのみことばが書かれた文脈から何を言っているのかをしっかりと理解し、正しく引用されて、初めて「聖書的」と言えるのです。

自分の思いや考え方ありきでみことばを引っ張ってくるなら、エホバの証人のようなキリスト教の異端と同じやり方になります。

 

わたしたちの信仰の対象はキリスト・イエスなので、キリストに導き、キリストを説き明かすものが聖書的だと言えるでしょう。

エペソ1:15~16ーこういうわけで、私は主イエスに対するあなたがたの信仰と、すべての聖徒に対する愛とを聞いて、

あなたがたのために絶えず感謝をささげ、あなたがたのことを覚えて祈っています。

 

聖書が伝える悪魔に対する情報はあちこちに書かれています。

まず、知っておくべきなのは、悪魔の呼び名は全部で五つあるということです。

 

黙示録12:9ーこうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。

 

①巨大な竜…サタンの力と悪意を表す呼び名

②悪魔…糾弾する者、の意。

③サタン…神に敵対する者、の意。

④全世界を惑わす者…偽の教え、偽者(自称キリスト、自称使徒、自称預言者、自称クリスチャンなど)を作り、欺きを行なう者。

⑤古い蛇…創世記3章でアダムを誘惑した蛇

 

 

マタイ13:39ー毒麦を蒔いた敵は悪魔であり、収穫とはこの世の終わりのことです。そして、刈り手とは御使いたちのことです。

 

*毒麦その悪魔が毒麦(他の福音)を蒔いて、偽の信者を作り出します。

その成長過程では良い麦と毒麦の区別はつかないので、いっしょに成長します。

 

*この世の終わり…マタイ25:31~46の『やぎ組』として良い麦(羊組)と区別されます。

 

 

ルカ4:2ー四十日間、悪魔の試みに会われた。その間何も食べず、その時が終わると、空腹を覚えられた。

 

*悪魔の試み…試みの目的は、イエスに罪を犯させてメシアとして失脚させること。

 

ヤコブ1:13~14ーだれでも誘惑に会ったとき、神によって誘惑された、と言ってはいけません。神は悪に誘惑されることのない方であり、ご自分でだれを誘惑なさることもありません。

人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。

 

*誘惑…神からではなく、悪魔から来ます。

 

 

ヨハネ6:70~71ーイエスは彼らに答えられた。「わたしがあなたがた十二人を選んだのではありませんか。しかしそのうちのひとりは悪魔です。」
エスイスカリオテ・シモンの子ユダのことを言われたのであった。このユダは十二弟子のひとりであったが、イエスを売ろうとしていた。

 

*イエスを売ろうとしていた…なぜなぜ十二弟子の一人であったイスカリオテ・ユダはイエスを裏切ることができたのか?という疑問を持つ方もおられるでしょう。

聖書は次のように記しています。

 

ヨハネ6:64ーしかし、あなたがたのうちには信じない者がいます。」ーイエスは初めから信じない者がだれであるか、裏切る者がだれであるかを、知っておられたのである。ー

*信じない者イスカリオテ・ユダは十二弟子の一人として主と行動を共にしていましたが、イエスをメシアとして信じてはいませんでした。

 

*イエスは初めから〜知っておられた…三位一体の第二位格の神としての全知全能性

 

 

ヨハネ8:44ーあなたがたは、あなたがたの父である悪魔から出た者であって、あなたがたの父の欲望を成し遂げたいと願っているのです。悪魔は初めから人殺しであり、真理に立ってはいません。彼のうちには真理がないからです。彼が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです。

 

*あなたがた…文脈ではヨハネ8:30~31では『多くの者がイエスを信じた』『その信じたユダヤ人たち(パリサイ人、の意)』であることがわかります。しかし、文脈をよく見ていくと、彼らがイエスをどのように信じていたかが明らかになります。

 

*あなたがたの父である悪魔から出た者…イエスがこう言ったのも、神の全知全能性によるものです。

 

ヨハネ8:48ユダヤ人たちは答えて、イエスに言った。「私たちが、あなたはサマリヤ人で、悪霊につかれていると言うのは当然ではありませんか。」

 

*悪霊につかれている…マタイ12:22~のベルゼブル論争

osusowake.hatenablog.com

 

 

使徒13:9~10ーしかし、サウロ、別名でパウロは、聖霊に満たされ、彼をにらみつけて、
言った。「ああ、あらゆる偽りとよこしまに満ちた者、悪魔の子、すべての正義の敵。おまえは、主のまっすぐな道を曲げることをやめないのか。

 

*あらゆる偽りとよこしまに満ちた者…魔術師エルマに対するパウロの言葉。

使徒13:6では、『にせ預言者で、名をバルイエスというユダヤ人』であることが記されています。

 

現代でも自称預言者だと言う者たちがいますが、聖書は66巻で完結しているので彼らはすべて偽者であり、『悪魔の子』だと判別可能です。

 

 

1テモテ3:6~7ーまた、信者になったばかりの人であってはいけません。高慢になって、悪魔と同じさばきを受けることにならないためです。
また、教会外の人々にも評判の良い人でなければいけません。そしりを受け、悪魔のわなに陥らないためです。

 

*悪魔と同じさばき…悪魔は千年王国の間縛られてアビスに閉じ込められます。千年王国の終わりに一度解き放たれますが、最終的には火と硫黄との池(ゲヘナ)に投げ込まれます。黙示録20:1~3, 7~10

教会の指導者になろうとする者たちへの警告がここに記されています。

 

 

ヘブル2:14~15ーそこで、子たちはみな血と肉とを持っているので、主もまた同じように、これらのものをお持ちになりました。これは、その死によって、悪魔という、死の力を持つ者を滅ぼし、
一生涯死の恐怖につながれて奴隷となっていた人々を解放してくださるためでした。

 

『死の力を持つ者』が悪魔であり、主イエスは『永遠のいのちを与えるお方』です。

 

ヨハネ10:28ーわたしは彼らに永遠のいのちを与えます。彼らは決して滅びることがなく、また、だれもわたしの手から彼らを奪い去るようなことはありません。

 

 

ヤコブ4:7ーですから、神に従いなさい。そして、悪魔に立ち向かいなさい。そうすれば、悪魔はあなたがたから逃げ去ります。

 

『神に従う』とは、私たち異邦人信者にとってはパウロ書簡に記された『キリストの律法を守ること』です。その上で『悪魔に立ち向かう』のです。順番が大事。

口だけで「主よ。主よ。」と言ってるだけで悪魔に立ち向かうのは危険です!

 

 

1ペテロ5:8~9ー身を慎み、目をさましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。
堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい。ご承知のように、世にあるあなたがたの兄弟である人々は同じ苦しみを通って来たのです。

 

ここも順番が大事な箇所ですね。

①堅く信仰に立つこと

②その上で、悪魔に立ち向かうこと

そのために必要なアイテムが、エペソ6章にある『神の七つの武具』です。

 

 

ヨハネ3:8~10ー罪を犯している者は、悪魔から出た者です。悪魔は初めから罪を犯しているからです。神の子が現れたのは、悪魔のしわざを打ちこわすためです。
だれでも神から生まれた者は、罪を犯しません。なぜなら、神の種がその人のうちにとどまっているからです。その人は神から生まれたので、罪を犯すことができないのです。
そのことによって、神の子どもと悪魔の子どもとの区別がはっきりします。義を行わない者はだれも、神から出た者ではありません。兄弟を愛さない者もそうです。

 

*神の種…私たち罪ある人間の罪を赦し、永遠のいのちを与える『キリストの福音』のこと。信じる福音が異なれば、その信仰生活は無駄(天の御国ではなく、火の池に行く)になると聖書は記しています。1コリント15:2~5, ガラテヤ1:8~9

 

 

マタイ16:23ーしかし、イエスは振り向いて、ペテロに言われた。「下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている。」

 

サタンは『イエスの邪魔をする者』、神ではなく人のことだけを考えるように仕向けます。黙示録3章のラオデキヤの教会も『人間中心主義』でした。

もしも、教会のメッセージがイエス中心ではなく、私たちがいかに励ましを受け、愛を示すかなどにフォーカスされているのなら、主は同じように言われるでしょう。

 

 

マルコ4:15ーみことばが道ばたに蒔かれるとは、こういう人たちのことです--みことばを聞くと、すぐサタンが来て、彼らに蒔かれたみことばを持ち去ってしまうのです。

 

私たちが頑張ってキリストの福音の種蒔きをしても、サタンはその蒔かれた福音の種を持ち去ってその人が救われないように妨害します。

 

 

ヨハネ13:27ー彼がパン切れを受けると、そのとき、サタンが彼に入った。そこで、イエスは彼に言われた。「あなたがしようとしていることを、今すぐしなさい。」

 

*サタンが彼に入った…初めからイエスを信じていなかったイスカリオテ・ユダですが、いざ本当にイエスを裏切る時には悪霊ではなく、『サタンが入った』のです。

人の中にサタンが入ったのはユダだけです。

本当にイエス(キリストの福音)を信じている者には、御父、御子、御霊なる三位一体の神が内住されますから、悪霊に取り憑かれることはありません。神と悪霊が同居することはあり得ません。

 

 

Ⅱコリント11:14~15ーしかし、驚くには及びません。サタンさえ光の御使いに変装するのです。
ですから、サタンの手下どもが義のしもべに変装したとしても、格別なことはありません。彼らの最後はそのしわざにふさわしいものとなります。

 

サタンは『光の御使い』に、サタンの手下どもは『義のしもべ』に変装する。

敬虔なクリスチャンに見えても、信じている福音が異なれば『彼らの最後はそのしわざにふさわしい』火の池に入れられることになります。

自分が何を信じているのか、今一度聖書の福音と確認する必要がありますね。

 

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1テサロニケ2:18ーそれで私たちは、あなたがたのところに行こうとしました。このパウロは一度ならず二度までも心を決めたのです。しかし、サタンが私たちを妨げました。

 

サタンは信徒の計画を妨げます。

 

 

Ⅱテサロニケ2:9~10ー不法の人の到来は、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い、
また、滅びる人たちに対するあらゆる悪の欺きが行われます。なぜなら、彼らは救われるために真理への愛を受け入れなかったからです。

 

*不法の人…患難時代の前にサタンによって『反キリスト』がローマから出ます。

創世記3:15, ダニエル9:26~27

 

*あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い…初臨のキリストがメシア預言の成就となる力ある働き、しるし、不思議、奇跡を行なったことの真似。

 

イザヤ35:5ーそのとき、盲人の目は開かれ、

耳しいた者の耳はあけられる。

そのとき、足なえは鹿のようにとびはね、

おしの舌は喜び歌う。

荒野に水がわき出し、

荒地に川が流れるからだ。

 

*真理への愛…キリストの十字架の贖いの『死』、罪のない者としての『葬り』、聖書に従って三日目の『復活』。

滅びる人たちは彼らは救われるために真理への愛を受け入れませんでした。

現在でも、この福音を満たさなかったり、良い行ないを付け加えたりするほかの福音を信じていれば、『滅びる人たち』の一人になってしまいます。

 

 

黙示録12:3~4ーまた、別のしるしが天に現れた。見よ。大きな赤い竜である。七つの頭と十本の角とを持ち、その頭には七つの冠をかぶっていた。
その尾は、天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。

 

これは初臨のイエスがまだ幼子だった時に、ヘロデ大王ベツレヘムとその周辺の2歳以下の男児を殺すように命じたことで成就しています。マタイ2章

 

*天の星の三分の一…イザヤ14:12~15, エゼキエル28:12~15で、最高位の天使ケルブが堕落しサタンとなった時に、聖なる御使いを辞めサタンに組して堕天使となったものが天使界全体の1/3いたということ。

 


黙示録12:7~8ーさて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。

 

*天…元々神に仕える聖なる御使いとして造られ、置かれた場所。

第三の天からサタンと堕天使たちは第三の天から追放されました。現在サタンと堕天使(悪霊)たちは『空中の権威を持つ支配者』として働いています。エペソ2:2

 

 

黙示録12:17ーすると、竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを保っている者たちと戦おうとして出て行った。

 

*女の子孫の残りの者…患難時代前半に救われ、生き延びている異邦人信者と、ふたりの証人による伝道で患難時代中期までに信仰を持ったメシアニックジュー。

サタンは患難時代後半の三年半、そのメシアニックジューたちを特に激しく迫害しようとします。

 

 

黙示録13:4ーそして、竜を拝んだ。獣に権威を与えたのが竜だからである。また彼らは獣をも拝んで、「だれがこの獣に比べられよう。だれがこれと戦うことができよう」と言った。

 

*竜…悪魔/サタン

*獣…反キリスト

 

私たちがキリストを通して父なる神を礼拝するように、患難時代中期に666の刻印を押された不信者たちは、反キリストを通してサタンを礼拝するようになります。

 

 

創世記3:1ーさて、神である主が造られたあらゆる野の獣のうちで、蛇が一番狡猾であった。蛇は女に言った。「あなたがたは、園のどんな木からも食べてはならない、と神は、ほんとうに言われたのですか。」

 

この時の『蛇』を黙示録12:9では『あの古い蛇』と呼んでいます。

 

 

黙示録20:2ー彼は、悪魔でありサタンである竜、あの古い蛇を捕らえ、これを千年の間縛って、

 

悪魔の最後は、千年王国の間縛られてアビスに閉じ込められます。

 

 

黙示録20:10ーそして、彼らを惑わした悪魔は火と硫黄との池に投げ込まれた。そこは獣も、にせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。

 

千年王国前に地上再臨したキリストによって一足先に反キリストと患難時代のにせ預言者は火と硫黄との池に投げ込まれ、千年王国後に悪魔もそこに投げ込まれることが決まっています。

これが悪の三位一体に対する神のご計画です。

 

悪魔の働きと目的、神の悪魔に対するご計画は聖書のみことばにちゃんと記されていますから、悪魔についての副読本を読まなくてもみことばを文脈に沿ってしっかりと学べば良いのではないでしょうか?

そのために、神は御霊を与えてくださっているのでは?

 

ヨハネ2:27ーあなたがたの場合は、キリストから受けたそそぎの油があなたがたのうちにとどまっています。それで、だれからも教えを受ける必要がありません。彼の油がすべてのことについてあなたがたを教えるように、--その教えは真理であって偽りではありません--また、その油があなたがたに教えたとおりに、あなたがたはキリストのうちにとどまるのです。

 

*キリストから受けたそそぎの油…もうひとりの助け主としての聖霊ヨハネ14:16~17

 

*だれからも教えを受ける必要がありません…異端の教えを学ぶ必要がない、の意。