サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

初穂

1コリント15:20~23ーしかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。

 

キリストが『復活の初穂』だということは、ある程度の信仰歴のある方ならご存知の方も多いことでしょう。

初穂の祭り 〜レビ記23:9~14〜 - サザエのお裾分け

 

預言者や主イエス、使徒たちによってよみがえらされた人々はみな『蘇生』であって、やがてまた肉体は死にました。ですから『復活』とは区別されるものです。

死ぬことのない『復活のからだ』によみがえったのは、主イエスが初めであり、私たち信者がやがて主に続いて『復活のからだ』をいただくことになるので、『キリストが復活の初穂』と言われるのです。

 

 

他には『信仰者の初穂』として『初穂』ということばが使われています。

 

〜恵みの時代の『初穂』〜

*恵みの時代…人々に『救い』が及ぶ時代。『教会時代と七年間の患難時代』の両方を指す。

 

①『教会時代の信者の初穂』は一世紀のユダヤ人信者。

ヤコブ1:18ー父はみこころのままに、真理のことばをもって私たちをお生みになりました。私たちを、いわば被造物の初穂にするためなのです。

*被造物の初穂…信者のポジション。ヤコブが特に『一世紀のユダヤ人信者たち』にこの手紙を書いているということを考慮すると、『初穂』とは当時のユダヤ人信者(メシアニックジュー)を指すと理解できます。

現在の異邦人信者を指しているという解釈より、当時のユダヤ人信者を指して『初穂』と解釈する方が自然でしょう。

 

 

②『教会時代の異邦人信者の初穂』はコルネリオ。

使徒10:1~2ーさて、カイザリヤにコルネリオという人がいて、イタリヤ隊という部隊の百人隊長であった。

彼は敬虔な人で、全家族とともに神を恐れかしこみユダヤの人々に多くの施しをなし、いつも神に祈りをしていたが、

 

ステパナの家族は、ギリシャのアカヤ州の初穂。

1コリント16:15ー兄弟たちよ。あなたがたに勧めます。ご承知のように、ステパナの家族は、アカヤの初穂であって、聖徒たちのために熱心に奉仕してくれました。

*アカヤの初穂ギリシャのアカヤ州で最初にキリストを信じた異邦人が、ステパナの家族でした。

 

教会時代は『携挙』をもって終わります。

それは、地上から信者がいなくなることを意味し、地上には不信者だけが残されることになります。それが『患難時代』ですが、神の恵みはまだ残されており、大きなカテゴリーでは患難時代も『恵みの時代』の一部です。なぜなら、患難時代にもまだ救われる人々が大ぜい起こされるからです。

 

 

③『患難時代の聖徒たちの初穂』は、144,000人のユダヤ人たち。

ヨハネの黙示録14:3~4ー彼らは、御座の前と、四つ生き物および長老たちの前とで、新しい歌を歌った。しかし地上から贖われた十四万四千人のほかには、だれもこの歌を学ぶことができなかった。

彼らは女によって汚されたことのない人々である。彼らは童貞なのである。彼らは、小羊が行く所には、どこにでもついて行く。彼らは、神および小羊にささげられる初穂として、人々の中から贖われたのである。

 

*患難時代の信者も『初穂』は異邦人ではなく、神の選びの民である『ユダヤ人』です。

聖書が記す救いの優先順位は常に、①ユダヤ人、②異邦人だということを忘れてはならないのです。

聖書には『霊的イスラエル』という概念はありません。

 

 

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