7節では、家族のために『箱舟』を造るという従順さを示したノアについて触れています。
ノアが箱舟を造った基にあるのは、神からの警告でした。
ノアが生きていた時代は、水は『下の水 = 海』と『上の水 ≠ 雲』であって、雨はまだ一度も降ったことがなかったのです。
この『上の水』の水門が開かれ、『下の水』の大いなる水の源が張り裂け、『洪水』をもたらしました。
創世記7:11~12ーノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、巨大な大いなる水の源が、ことごとく張り裂け、天の水門が開かれた。
そして、大雨は、四十日四十夜、地の上に降った。
ノアの時代の人々はこの時、初めて『雨』を経験しました。それまでは『露』によって土地が潤されていたので、空から水が降ってくるのを見たことがなかったのです。
創世記2:6ーただ、水が地から湧き出て、土地の全面を潤していた。
ノアは、『雨や洪水』という『まだ見ていない事柄について』神からの警告を受けました。人々がまだ『見たことがない/経験したことがないこと』であっても、神はそれが起こると言われました。
ヘブル11:7ー信仰によって、ノアは、まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき、恐れかしこんで、その家族の救いのために箱舟を造り、その箱舟によって、世の罪を定め、信仰による義を相続する者となりました。
*まだ見ていない事がら…雨。
*恐れかしこんで…ギリシャ語:『敬虔な注意』の意。敬虔であること、宗教的な関心事、の意。
『箱舟』を造ることによってノアは、二つのことを達成しました。
①世の罪を定めた…世界は、ノアの人生と証しによって、罪に定められました。なぜなら、ノアが箱舟を造っている間、人々の不信仰の兆候があったからです。
創世記7:16~17ー入ったものは、すべて肉なるものの雄と雌であって、神がノアに命じられたとおりであった。それから、主は、彼のうしろの戸を閉ざされた。
それから、大洪水が、四十日間、地の上にあった。水かさが増していき、箱舟を押し上げたので、それは、地から浮かび上がった。
*雨が降る前に、箱舟の戸は、神によって閉じられました。雨が降り始めてからでは『遅すぎる』のです。
②信仰による義を相続する者となった…これは信仰に基づいて出た『義』です。
ノアは、信仰の従順、または信仰の服従の良い例です。
*私たちも現在、聖書のみことばを通して、地上に生きている人がある日、突然天に挙げられるという『携挙』という『まだ見ていない事柄に対する警告』を受けています。
事が起こってからではなく、警告が与えられているうちに、恵みのうちに霊的に備えられますように。
ノアの時代の人々のように、取り残されることがありませんように。