サザエのお裾分け

聖書を字義通り&文脈に沿って学び、理解したことの中からのお裾分け。内容は鵜呑みにせず、必ずご自分で聖書を開いて確認してくださいね。聖書理解の助けになれば幸いです。† 栄光在主 †

ヘブル人への手紙 10:15~18 〜新しい契約の制定〜

多くの異邦人信者は『新しい契約』は、神と教会とが結んだ契約だと考えています。

しかし、『新しい契約』は新約聖書の中で結ばれたものではなく、神とイスラエルの二つの家ー北イスラエル王国と南ユダ王国ーとの間で結ばれたものです。

 

旧い『モーセ契約』が雄牛の血によって承認されたように、新しい契約も承認されるためには血が必要でした。
出エジプト記24:5~8ーそれから、彼はイスラエル人の若者たちを遣わしたので、彼らは全焼のいけにえをささげ、また、和解のいけ
にえとして雄牛を主にささげた。
モーセはその血の半分を取って、鉢に入れ、残りの半分を祭壇に注ぎかけた。
そして、契約の書を取り、民に読んで聞かせた。すると、彼らは言った。「主の仰せられたことはみな行ない、
聞き従います。」
そこで、モーセはその血を取って、民に注ぎかけ、そして言った。「見よ。これは、これらすべてのことばに
関して、主があなたがたと結ばれる契約の血である。」

それをキリストが十字架の贖いにより、神の小羊としてのご自身の血をもって承認したのです。

 

エレミヤ31:31ー見よ。その日が来る。ー主の御告げーその日、わたしは、イスラエルの家とユダの家とに、新しい契約を結ぶ。

 

ヘブル10:15聖霊も私たちに次のように言って、あかしされます。

 

著者はここで、旧約聖書の中ですでに聖霊によって、罪が完全に、効果的に、そして永遠に取り扱われることになっていたと証言されていたことを示しています。 

 

著者は、続く16~17節でエレミヤ書から引用しています。 

ヘブル10:16ー「それらの日の後、わたしが、

彼らと結ぼうとしている契約は、これであると、

主は言われる。

わたしは、わたしの律法を彼らの心に置き、

彼らの思いに書きつける。」

またこう言われます。

ヘブル10:17ー「わたしは、もはや決して彼らの罪と不法とを思い出すことはしない。」

 

エレミヤ31:33~34ー彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうだ。―主の御告げ―わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。

そのようにして、人々はもはや、『主を知れ』と言って、おのおの互いに教えない。それは、彼らがみな、身分の低い者から高い者まで、わたしを知るからだ。―主の御告げ―わたしは彼らの咎を赦し、彼らの罪を二度と思い出さないからだ。」

 

ここでは、二つの点に注目!

①新しい契約のもとでは、どんな罪も記憶されていないということ。

②そこには、もはや罪の意識は生じないということ。 

 

こういうわけで、新しい契約のもとでは、レビ的いけにえは何も必要ありません。

従って、これらのユダヤ人信者たちは、律法によるいけにえ抜きに祭儀制度を行うことができるのです。なぜなら、イエスこそが新しい契約の約束を果たすお方だからです。

 

 

ヘブル10:18ーこれらのことが赦されるところでは、罪のためのささげ物はもはや無用です。

 

18節は、すべての議論の最終的、決定的結論です。

エスが完全であり、完全な罪の赦しをもたらしたので、罪はもう神に記憶されることはありません。これ以上、どのようなレビ的いけにえも必要ではないのです。

 

彼らはすでに『罪の赦し』を得ているだから、今更ユダヤ教に戻って動物のいけにえを捧げる必要はないということです。