なんだかすごいタイトルを付けてしまったようですが、ヘブル語の解釈学に基づいて聖書を学んでいくと(なるほどね!)って頷けることが多々あります。
偽ブランドの製品は、出来るだけ本物と見分けがつかないように作られていますよね。
だから、本物に馴染みの無い人は、SALEの文字に釣られ、本物よりやや安い金額で売られていると、得した気分で購入してしまいます。
それが名の知れたお店で売られていたら、安心して飛びついてしまうのです。
それと同じように、元々神に一番近い所で仕えていたケルブが「神のようになりたい」と高慢の罪に陥り、サタンとなったのですから、神がどのようなお方であるか私たち以上によく知っています。
よく知っていれば、それだけ精巧に御子イエスに似せて『反キリスト』を送り込むことができるわけです。
それを見分ける秘訣は、神のことばである御子ご自身、つまり聖書のみことばをよく学び、本物のキリストを知ることです。
【キリストの誕生】
創世記3:15ーわたしは、おまえと女との間に、
また、おまえの子孫と女の子孫との間に、 敵意を置く。
彼は、おまえの頭を踏み砕き、
おまえは、彼のかかとにかみつく。」
『子孫=胤』とは、通常男性につく言葉で、男性の系図を意味。
それを『女の子孫(胤)』として用い、メシアは人間の女性から誕生するという預言になってます。
ヘブル語の解釈学では、同じ節に同じ言葉が二回出て来る時は同じ意味となり、蛇の子孫(反キリスト)も女の子孫として誕生するメシアと同じように生まれて来ることを預言しているのです。
マリヤは男の子を産みます。その名をイエスとつけなさい。この方こそ、ご自分の民をその罪から救ってくださる方です。」
このすべての出来事は、主が預言者を通して言われた事が成就するためであった。
「見よ、処女がみごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ばれる。」(訳すと、神は私たちとともにおられる、という意味である。)
ルカ1:34ーそこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」
当時のイスラエルでは、いいなずけが成立すると夫婦同然と見なされていたので、聖書でも『いいなずけ』を『妻』『夫』と記されています。
いいなずけが妊娠したら、二人は夫婦として一緒に住み生活をスタートさせれば、社会的には問題はありませんでした。
しかし、ヨセフの場合は身に覚えがありませんでしたから、律法に訴えることもできたのです。 しかし、訴え出れば、マリヤは胎の子とともに石打ちの刑で殺されてしまいます。
申命記22:23~24ーある人と婚約中の処女の女がおり、他の男が町で彼女を見かけて、これといっしょに寝た場合は、
あなたがたは、そのふたりをその町の門のところに連れ出し、石で彼らを打たなければならない。彼らは死ななければならない。これはその女が町の中におりながら叫ばなかったからであり、その男は隣人の妻をはずかしめたからである。あなたがたのうちから悪を除き去りなさい。
ヨセフは『正しい人であった』ので、マリヤとその胎の子を守るために悶々と悩んでいました。
マタイ1:19ー夫のヨセフは正しい人であって、彼女をさらし者にはしたくなかったので、内密に去らせようと決めた。
そこに御使いの介入があり、彼はマリヤとその胎の子を受け入れたのです。
だから、当時の人々からは、イエスはヨセフの子と思われて育ちました。
ルカ3:23ー教えを始められたとき、イエスはおよそ三十歳で、人々からヨセフの子と思われていた。
ルカ4:22ーみなイエスをほめ、その口から出て来る恵みのことばに驚いた。そしてまた、「この人は、ヨセフの子ではないか」と彼らは言った。
【反キリストの誕生】
原福音と言われる創世記3:15にあるとおり、反キリストも人間の女性から誕生します。
問題は、父は誰か?ということ…
Ⅱ テサロニケ2:9ー不法の人の到来は、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力、しるし、不思議がそれに伴い、
反キリストの父はサタンなのです😈
三位一体…御父、御子、御霊
🆚
悪の三位一体…サタン、反キリスト、悪霊(患難時代は、偽預言者)
イエスが聖霊により『まだ男の人を知らない』結婚前のマリヤから誕生されたように、反キリストはサタンによって『まだ男の人を知らない』女性から誕生して来るでしょう。
もしも、そのような地域にいる『まだ男の人を知らない』レズビアンの女性が妊娠したとしても、社会的には何も問題なく、子どもを育てることができるわけです。
もちろん現段階で断言することはできませんが、確実に反キリストが誕生する土壌が出来上がりつつあることは確かですね。
【キリストの公生涯】
ルカ3:23によれば、イエスの公生涯デビューの年齢は、およそ30歳です。
30歳は、祭司が宮仕えを始める年齢です。
民数記4:3ーそれは会見の天幕で務めにつき、仕事をすることのできる三十歳以上五十歳までのすべての者である。
イエスは30歳まではヨセフの子として、父の仕事を継ぎ、大工として働いていました。
30歳で神の御子として、メシアとしての働きを始められたのです。
公生涯においては、旧約の預言者たちが預言していたメシア預言をことごとく成就されました。
マタイ11:5ー目の見えない者が見、足のなえた者が歩き、ツァラアトに冒された者がきよめられ、耳の聞こえない者が聞き、死人が生き返り、貧しい者たちに福音が宣べ伝えられている。
そのヨハネはまた、次のように記しています。
ヨハネ20:31ーしかし、これらのことが書かれたのは、イエスが神の子キリストであることを、あなたがたが信じるため、また、あなたがたが信じて、イエスの御名によっていのちを得るためである。
人の子としても、神の御子としても、イエスは長子として父の仕事を継がれました。
3年半の公生涯の後に十字架で死なれ、葬られ、三日目に復活されました。
そして、復活から40日後に昇天され、現在天にある真の幕屋で大祭司としてとりなしておられます。
ユダ族のダビデの家系から誕生されたイエスは、地上の幕屋(神殿)で祭司として仕えることはなさいませんでした。
律法により、祭司として仕えることができるのはレビ族だけであり、アロンの家系だけが大祭司になることが決められていたからです。
大祭司が年に一度だけ、第七の月の十日『贖罪の日』に至聖所に入る時、幕屋の入口と聖所との間にある二つの幕を通ったように、イエスもまた天の聖所に行くのに、第一の天と第二の天を通られました。
ヘブル4:14ーさて、私たちのためには、もろもろの天を通られた偉大な大祭司である神の子イエスがおられるのですから、私たちの信仰の告白を堅く保とうではありませんか。
【反キリストの公生涯】
神の御子イエスが30歳で公生涯をスタートさせたことを考えると、おそらく反キリストが世にその姿を現わすのも同じくらいの年齢だと思えます。
ダニエル書2章で解き明かされたネブカデネザル王が見た像の夢によると、第四の帝国であるローマの関係から出る可能性が高いでしょう。
一人の人として出て来る反キリストは、イスラエルと七年間の契約を締結する力を持っています。 その七年契約締結時が『患難時代』の幕開けとなりますから、反キリストの勃興は、患難時代前になることがわかります。
ダニエル9:27ー彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。
ダニエル9:27の預言は、黙示録6:1~2で成就します。
黙示録6:1~2ーまた、私は見た。小羊が七つの封印の一つを解いたとき、四つの生き物の一つが、雷のような声で「来なさい」と言うのを私は聞いた。
私は見た。見よ。白い馬であった。それに乗っている者は弓を持っていた。彼は冠を与えられ、勝利の上にさらに勝利を得ようとして出て行った。
多くの人がこの時の『白い馬に乗った人物』をキリストだと勘違いしています。 これは反キリストが、地上再臨のキリストの真似をしているのです。(詳細は後ほど)
*勝利の上に勝利を得ようと…最初の勝利は、イスラエルとの七年契約締結です。
次の勝利とは、患難時代中期に一度死に、復活後に自分こそ神だと公言し、自分の『獣の像』をエルサレムの第三神殿🏛に設置し、人々に拝ませ、また、政治的にも王たちからその権威を譲り受けることを意味します。
患難時代後半の3年半は、イエスの公生涯と同じ期間 政治的にも宗教的にも反キリストの天下となるのです。
イエスが公生涯において様々な奇蹟を行なったように、反キリストの天下でも奇蹟が行なわれます。
黙示録13:13ーまた、人々の前で、火を天から地に降らせるような大きなしるしを行った。
そのため、多くの人々が惑わされて666の刻印を受けてしまうのです。
反キリストの名前をヘブル語のアルファベットに換え、それぞれ対応している数字に置き換えて、その和を出すと666になり、それは人間をさしているとヨハネは黙示録で明らかにしています。
黙示録13:18ーここに知恵がある。思慮ある者はその獣の数字を数えなさい。その数字は人間をさしているからである。その数字は六百六十六である。
【キリストの死】
聖霊によって誕生された初臨の時のイエスは、常に神のことを「父」と呼ばれていました。
「父」と呼べなかったのは、十字架上の後半の3時間だけ…その時は、「わが神」と呼ばれています。
御父との関係が断絶された時だったから『父』と呼べなかったのです。
これがゲッセマネの『杯』の意味です。
十字架上の後半の3時間は、私たちがイエスを信じる前の霊的に死んだ状態と全く同じになられました。
それが罪の身代わりになられたということです。
だから、その時、罪の世界と同じように闇となったのです。
神との関係がないから「父」とも呼べず…このような状態は、人の子として誕生されてから一度も経験したことがありませんでした。
ヨハネ10:18で、イエスは『わたしが自分からいのちを捨てる』と言われていることから、『杯』が十字架の肉体的な痛み、苦しみではないことがわかります。
息を引取る直前に、再び「父よ」と呼ばれていることから、神との関係回復=霊的復活されたことがわかります。
それから肉体の死を迎えられました。
このことからも、ヨハネ11:26のみことばどおり『肉体が生きている間に、イエスを信じること』が必要だということがわかりますよね。
つまり、主は
①生まれた時から霊・肉ともに生き、
②十字架上で霊的に死に、
③霊的に復活され、
④それから肉体の死を迎え、葬られ、
⑤三日目にからだが復活されたのです。
私たち信者は、
❶肉体的に生まれ、
❷信じた時に霊的生まれ、
❸肉体的に死に、
❹携挙の時に復活します。
【反キリストの死】
反キリストは霊的には生きることがないため、
❶サタンによって人間の女性から誕生し、
❷患難時代中期に肉体の死を迎え、底知れぬ所(アビス)に下り、
❸すぐに復活して(杯のマネ)、
❹地上再臨されたキリストによって第二の死である火の池に入れられます。
Ⅱテサロニケ2:8ーその時になると、不法の人が現れますが、主は御口の息をもって彼を殺し、来臨の輝きをもって滅ぼしてしまわれます。
黙示録19:20ーすると、獣は捕らえられた。また、獣の前でしるしを行い、それによって獣の刻印を受けた人々と獣の像を拝む人々とを惑わしたあのにせ預言者も、彼といっしょに捕らえられた。そして、このふたりは、硫黄の燃えている火の池に、生きたままで投げ込まれた。
本物のキリストは、十字架の上で『霊的死』と霊的復活、『肉体の死』を経験されました。
反キリストは、患難時代中期に一度肉体の死、地上再臨のキリストによって二度目の永遠の死を経験します。
【キリストの地上再臨】
マタイ24:30ーそのとき、人の子のしるしが天に現れます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。
黙示録19:11ーまた、私は開かれた天を見た。見よ。白い馬がいる。それに乗った方は、「忠実また真実」と呼ばれる方であり、義をもってさばきをし、戦いをされる。
この時のキリストの真似をして『勝利の上に勝利を得ようと』白い馬に乗って現れるのが、前述の反キリストです。
黙示録6:3~4ー小羊が第二の封印を解いたとき、私は、第二の生き物が、「来なさい」と言うのを聞いた。
すると、別の、火のように赤い馬が出て来た。これに乗っている者は、地上から平和を奪い取ることが許された。人々が、互いに殺し合うようになるためであった。また、彼に大きな剣が与えられた。
だからこそ、私たちは騙されないようにみことばの真理を学ぶ必要があるのです。
何が本物で、何が偽物かを見分けるために…。